ブックライブの書店員おすすめレビュー

すべて のおすすめレビュー

  • ブックライブ書店員

    「山田太一と新井英樹が組むなんて…!」
    意外過ぎる組み合わせに衝撃を受けて読み始めました。
    新井英樹のキャラが感情を爆発させる姿を何度も見てきたので、
    序盤は「誰も銃を持たないな…」「誰も人をボコボコにしないな…」と
    ついついいつものくせで思ってしまいました。
    派手なシーンは多くはありません。
    しかし、前職の特養老人ホームで悔やまれる行為を行った主人公の草介と同様に
    彼の介護を受ける吉崎さんにも
    わかりやすい暴力ではないにせよ人を傷つけた経験があり、
    それが彼が抱く痛みと繋がっています。
    吉崎さんは、時々家を訪ねてくれるケアマネの女性・重光さんへの感情から
    彼女と草介に奇妙な提案をもちかけます…。
    最初は普通の元気なおばさんにしか見えなかった重光さんが
    展開が進むにしたがってどんどん色っぽく、魅力的に見えてきます。
    強烈な暴力もなく性描写も比較的穏やかですが、
    心に深く刺さるシーンが多い作品です。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    王子様のように颯爽としていて美人でケンカも最強、
    勉強もスポーツもできて、
    男子だったら絶対スパダリと呼ばれていたであろうヨウコさん。
    そんな彼女に憧れるおとなしい下級生の宇佐木くんは
    ヨウコさんに告白されて付き合うことになってしまった!
    めちゃくちゃ嬉しいけれど、色々な意味でこれでいいのだろうか…
    宇佐木くんは大いに悩み、ヨウコさんの天然ぶりに振り回されながらも
    少しずつ成長していきます。
    このふたりの素敵なところは、世間で言われているような
    「男らしさ/女らしさ」でお互いの魅力を測らないところ。
    お仕着せの男女観に縛られず
    素直にカッコいい、可愛いと思い合える関係性って
    なかなかないですし、最高だなと思います!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    女騎士と一緒に暮らしたい方向け!?田舎暮らし特有の癒しと異世界の衝撃が交互に来るハードな作品!
    普通の人間が別の世界に行ってしまう異世界モノが流行っている中、この作品は現代の日本の田舎・32歳脱サラ男(佐伯)の一人暮らしの家に、女騎士(クリス)が迷い込んでしまうストーリー。18歳のかわいい女の子と一緒に暮らすという恒例のドキドキな展開や、お風呂に入りご飯を食べてホッとするようなほのぼのとしたところもありますが、戦ってきた女騎士としての責任や戸惑いが現れるシーンには思わずギクッ。ゆったりした農業生活を描いただけの作品じゃないんです。
    甲冑と麦わら帽子が印象的な表紙のかわいらしさに惹かれて、どうせベタな展開だろうと思って読んでみたら、案外ハラハラが止まらなくなりました。ほのぼのとした楽しい田舎暮らしだけではなく、なかなか濃い展開があり目が離せません!突然家に異世界の女騎士が来てもいいように、事前に読んでおきましょう!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    アラサーの心に突き刺さりまくりの話題作、
    『凪のお暇』のコナリミサト先生が描くグルメマンガが登場!

    化粧品会社のスゴ腕広報として働く28歳の紅河メイ。
    クールビューティで、仕事もあまりにできすぎてしまうため
    周りからは尊敬されながらも、ちょっと浮きがち。

    そんな彼女が退社後、ピンヒールを鳴らして一人向かうお店は
    オシャレなビストロ…あるいは優雅なバー…、
    ではなく、なんかどっかで見たことあるぞ??なありふれたチェーン飲食店!
    注文するのも、定番メニューとビールなどのお酒。
    そしてそれらを口にした瞬間、メイの等身はスルスルッと縮み、
    「なまらうみゃ~~」と叫ぶおちびキャラになってしまうのだった!
    (説明しよう!メイの父は北海道、母は名古屋出身である)

    チェーン店飲みの楽しみが次から次へと溢れるグルメマンガ。
    積もり積もったストレスにまかせ、自分に正直に、とにかく食べて、飲む!
    そんなメイのギャップにあふれた日常がキュート♪
    私は今日の帰りに何食べようかな・・・ (º﹃º)

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    貧乏貴族令嬢・ヴィオラと、超名門公爵家の美形当主・サーシスの契約結婚!そう聞くだけで、なんだかワクワクしませんか?
    「私はお飾りの妻を欲しているんですよ」……え?
    「衣食住は完全保障」「跡継ぎ不要」「愛人を作ってもOK」……え?
    借金を肩代わりしてもらう代わりに、不幸な生活を送らなければならないのか。さぞかしドロドロした話かと思いきや、明るく前向きで超サバサバした主人公が、使用人たちと楽しく過ごす姿が、読んでいて痛快です。
    サーシスの態度や二人の関係が変わるのか変わらないのか……、ドキドキしながらお読みいただきたい作品です♪

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    「なぜ腐女子はヤンキーに惹かれてしまうのか…そこにヤンキーがいるからだ!」
    そう大声で叫びたくなる一作です。
    主人公の山田は、本当は陰キャなのにひょんなことから
    「伝説のヤンキー」として学校に君臨することになります。
    そんな彼の前に現れたのが、秀才眼鏡っ子の佐藤。
    絡まれていた佐藤を助けた山田は彼に告白され、
    いいムードになるのですが、
    佐藤を抱く気マンマンだった山田はむしろ佐藤に
    ガンガンに喘がされてしまい…!?
    普段はオラついているのに、いざ佐藤に攻められると
    リーゼントを乱してあんあん言ってしまう山田がもう最ッッ高なんです!!!!
    とにかく難しいことは考えず、
    スピーディーでコミカルな展開とモリモリのエロス
    (ありとあらゆる場所でイケないことをしています)を
    楽しんでいただきたい!です!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    TLジャンルに今、「人命救助系の職業+イケメン」旋風が吹き荒れています!
    日々危険と隣り合わせの仕事に従事し、余暇にはヒロインをアツ~く激しく抱くイケメン、
    やっぱりみんな抗えないですよね!
    というわけでご紹介したいのがこの作品。
    ヒロイン・希が勤務するお花屋さんの常連さんの青葉は、
    いつも違う女性への花束をリクエストする。
    同僚はきっと希に気があるんだと言うけれど、
    チャラ男が苦手な希は認めたくない。
    しかしある日、配達中にエレベーターが止まってしまい、
    閉じ込められてしまった希は過呼吸を起こして倒れてしまう。
    そこに助けにやってきたのはなんと青葉で…!?
    あくまで細マッチョ系でキラキラ系な青葉の制服姿はめっちゃ眼福!! 
    強引すぎず、でも希に本気な姿にときめきます…!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    「1食2g、1日6gしか塩分を摂ってはいけない」
    私事ですが先日、家族が高血圧と診断され、こんなノルマを突き付けられました。
    以来、何を作ろうとしても目の前に「食塩相当量」という大きな壁が立ちはだかる日々。
    (一体どうすれば…)
    途方に暮れつつ「減塩」で検索していた私の前に現れたのがこの一冊です!
    タイトルにはシニアとありますが、若い世代にもオススメしたいメニューがいっぱいです。
    減塩生活の心構えをすっきりしたレイアウトで紹介してくれて心が軽くなりますし、
    もちろんレシピも盛りだくさん、味気ない日々を想像して半ば死んでいた心が生き返りました!
    しばらくお預けか…と思っていたしょうが焼きも、ちょっと気が利いた副菜も登場し、
    減塩生活を楽しめるヒントをたくさん知れる頼り甲斐あふれる一冊です。
    6g絶対厳守のガチ勢から、ちょっと血圧に注意したいライト層まで、
    あらゆる減塩クラスタにおすすめ!!!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    海辺の町のお弁当屋さんで働く「ちひろさん」。
    元風俗嬢という過去を隠さず、あっけらかんと生きる彼女の生き様と
    彼女に惹かれる人々の姿を淡々と、しかし優しく描いています。
    自分の過去を知って近づいてくる人、遠ざかる人、それぞれの気持ちを見抜きつつ、
    達観しすぎず適度な距離を保ち、
    楽しんで生きているちひろさんがとっても素敵です。
    性格がキツい同僚の永井さんを評して、
    彼女が作る梅干しと漬物が美味しいから許せてしまう、
    という視点、うらやましいなあ。
    合コンにふらっと出てさりげなく無双したり、
    町内の事件を解決したり、いきなり釣りを始めたり。
    とにかく自由で人生を謳歌している彼女を、毎日なかなか元気が出ない人、
    でも喝を入れられたり強めに励まされるのは苦手、という人に
    ぜひ読んで知っていただきたいです。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    「売れないマンガ家のダメ男が猫として期間限定で転生!?」
    主人公の寿々男は、働き者の妻・ナツコと可愛い娘・ミユを顧みず、
    ギャンブルにかまけて数少ない仕事を後回しにする、
    かなりしょうもないヤツです(でも憎めない…)。
    しかしある日、うっかり歩道橋から落ちて死んでしまいます。
    神様の判断で、反省をしなさい、と1年間限定で
    「猫の姿で」生きることを許される寿々男。
    猫の正体が父とは知らないミユに「トラさん」と名付けられた寿々男は、
    生前の自分の家でナツコとミユの暮らしを見守り、
    自分がいかにふたりのことを知らなかったかを思い知るのです。
    その一方でふたりがトラさんに「なぜか」寿々男の面影を重ねてしまうのが
    せ、切ない…!!
    ほのぼのした絵柄とゆるく笑えるセリフ回しに大いに癒されつつ、
    時々ぐさっとくる一言が飛び出してきて、
    ああ…生きていくってそれだけで難しいなあ…でもすごいことなんだなあ…
    と思ってしまう一作。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    映画化のニュースが出た際はあらゆるジャンルのオタク友達が食いつき、
    SNSのタイムラインがこの作品の話題で埋まりました。
    「…読まねば…!!!」と思ったのは私だけではないはずです。
    というわけで約10年ぶりの再読。
    ノンケのリーマン・恭一の前に、妻の浮気調査を請け負った興信所の調査員として
    大学の後輩の今ヶ瀬が現れ、調べ上げた過去の彼の浮気を盾に
    恭一の身体を求めてくるのですが、今ヶ瀬の発言がすごい。
    なあなあで生きてきた恭一の人生に言葉のメスを入れまくる!!
    しかし、言われた方の恭一も反省しそうで全くしない!
    終始被害者面で流されるばかり…w 
    人間はダメだと分かっていてもなかなか変われない生き物、
    「今ヶ瀬かわいそう!でも仕方ないよね!!惚れた弱みだね!!!」
    と思わず笑顔でサムズアップしてしまいます。
    美しい絵柄で白黒つかない男同士の恋模様を存分に楽しんでください♪

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    2019年1月に映画が公開された「チワワちゃん」などが収録された短編集です。
    バラバラ殺人の被害者になった通称「チワワちゃん」。
    ちょっといいなと思っていたヨシダくんの恋人としてミキの前に現れたチワワちゃんは
    本当はどんな女の子だったのだろう?
    友人たちの証言によって浮かび上がる、チワワちゃんの矛盾と孤独。
    強烈な存在感と魅力で周囲を惹きつけ、華やかな世界に飛び込んでいったけれど
    彼女が何をしたら満たされたのか、結局誰にも分からなかった。
    登場人物たちがそれぞれの青春を終わらせるかのように
    チワワちゃんと自分との関係を語るラストシーンは美しい余韻を残します。
    その他、アホアホで楽しい学園ラブコメなども収録されていますが
    改めて、もし今も岡崎京子が執筆活動を続けていたらどんな作品を描いただろう、と
    思わずにはいられません。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    「6代目の日ペンの美子ちゃんを大好評執筆中の注目作家が放つ、
    爆笑邦画プレゼンマンガ!?」

    静かな場所で読んだら絶対に後悔します! 
    日本映画に全然詳しくなくてもめちゃくちゃ笑えます!
    ざっくり筋書きを説明しますと、
    部員不足に悩む「映画について語る若人の部」部長・洋一に
    邦画大好き新入部員・映子さんが並々ならぬテンションで
    オススメ邦画をプレゼンするのですが、
    その推しポイントがツッコミどころ満載すぎてすごいのです。
    日本映画がこんなにおかしな作品でいっぱいだったなんて、と
    笑いながら目から鱗が落ちまくりでした…!
    最初は鼻持ちならない知ったかぶりキャラっぽかった部長が
    ツッコミに追われすぎてヘロヘロになる姿が愛おしく思えてきたら
    あなたもこのマンガの虜になっているということですよ…^^

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    「素直な鈍感男子をからかう可愛い女子」
    このシチュエーションをじ~っくり、ゆ~っくり、細か~く、描いたら
    こんなに可愛いマンガになるんです!!!

    主人公の中学生・西片くんがクラスメートの高木さんに
    いいようにからかわれまくるわけですが、
    高木さんがからかい上手というより
    西片くんが隙だらけなのでは…と若干思わなくもありませんw
    でも、高木さんの攻撃に一喜一憂してあたふたする西片くんを見ると
    「こりゃからかいたくなっちゃうよな」と高木さんの気持ちが分かってきますし、
    からかいの合間にちょいちょいドキッとさせる高木さんを見ると
    「うっ…もっとからかってくれ…」と西片くんになり替わって(?)思ってしまいます。
    とにかくこのふたり、最高に尊いです!!!
    スピンオフ「からかい上手の(元)高木さん」もほのぼの可愛くて
    超オススメですので、そちらもぜひ!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    「“何かになりたい”ためのHIPHOPじゃねえ/隠してる自分の“何か”を晒せ!」

    テレビ番組「フリースタイルダンジョン」のヒット以降、
    マンガでもラップを題材にした作品がいくつか生まれました。
    その中で私が自信をもってお勧めしたいのがこの作品です!
    人とうまく喋れない主人公の皐月が、
    ラップバトル部(部員2人!)の同級生・レンとアンズと出会い、
    自分の殻を破っていくお話なのですが、
    ふたりが周囲に理解されない悔しさをバネにして
    ケンカもしつつ深く信頼し合いながらラップに打ち込む姿が
    めちゃくちゃエモいのです…!
    そこに皐月、そしてトランスジェンダーの同級生・ウツギが仲間として加わって、
    中二っぽい語彙の皐月、下ネタに強いウツギとそれぞれの個性が
    認められていく過程にワクワクしつつ、
    女子同士のヒリヒリする恋模様にドキドキもできる、盛りだくさんな一作です!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    亡き父との「日本一のスーパーアイドルになる」という約束を叶えるために上京してきた18歳の花子。
    彼女がオンボロアパートで個性豊かな住人と繰り広げるほのぼのストーリー…ではあるのですが、
    そこは鬼才・ゴトウユキコ先生、そう一筋縄ではいきません。
    とにかく花子が超ド級の世間知らずなのです…!
    アイドルになるには女子大生というブランドが必要、と突然受験勉強を始めたり、
    スク水+ケバすぎる化粧でオーディションを受けたり、と
    どう考えてもズレているアイドルの目指し方。
    さじ加減を間違えたら、なめとんのか!と反感を買いそうな花子ですが、
    その規格外の明るさや純粋さが憎めなくて、
    次第に住人たちと一緒に応援したくなってくるから不思議です。
    何かとつっかかってくる大家の弟・アキ(マンガ家に挫折した過去あり)との
    ロマンス未満な関係からも目が離せません♪

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    小さな田舎町に暮らす高校生・シマとナツオの何気なくも甘くて幸せな日々を、四季の移ろいとともに美しく綴った、佐岸左岸先生のデビュー作。その卓越した画力で描かれる田舎町の風景と、シマとナツオの日常を垣間見るような4〜8コマ漫画形式が相まって、まるで詩集のような情緒が漂っています。

    この作品、裏表紙の「カシャン、と割れそうな程にあやうくて美しい日々」というキャッチコピーが、本っっ当にしっくりとくるんです。「いつかこの関係が狭すぎることに気付かれて僕は雑草のように捨てられてしまうんだ」と限りある“今”を切実に感じるナイーブなシマと、「俺にはずっとお前がいるし、たぶんこれからもずっといるから」という言葉で永遠の絆を信じさせてくれる真っ直ぐな性格のナツオ。そんな刹那と永遠が同時に存在する“青春時代”を謳歌する2人の姿にキュンキュンしながらも、なぜか不意に泣きたくなってしまうような、不思議な魅力にあふれています。

    本作では2人の高校3年生までの日々が描かれていますが、その先を読みたいような読みたくないような……。ボーイズラブだからこその危うい魅力を余すことなく表現しきった、まさに「萌えの塊」。新しい才能のきらめきをその目でしかと見てください!!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    アパレル勤務のアラサーゲイ・あさな君の日常を描いたエッセイコミック。「BL漫画」ではないのですが、ゲイ男性のリアルな悩みや少年時代の性の芽生えなどがコミカルに描かれた興味深い一冊。

    「ゲイの世界では切れ長一重・短髪が人気」「老舗ショーパブの店長はスーツ姿の男性」といったBL漫画では描かれることの少ないゲイ事情に驚いたり、ノンケの片思い相手にやきもきしてしまうという「わかりみ案件」に共感したり。ゲイ男性のリアルを知ることで、BL漫画の楽しみ方が深まりそう。中でも、高校時代の片思い相手・ヒロキ君(モテ男)とのこじれてしまった関係を振り返るエピソードは、短いながらも実体験として語られているがゆえに、複雑な感情として読者の胸に迫ります。

    ゲイ男性のリアルなあれこれを萌え視点で読むことに抵抗があったり、「BLとゲイカルチャーは別物」という考え方があったりすると思います。しかし、最近ではBL漫画で多様な価値観が描かれることも少なくありません。新しい世界や価値観に触れるため、今こそBLを愛する皆様に読んでみてほしい作品です。

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    子どもの頃からスーパーヒーローに憧れている高校生・広沢大河。ビッグな俳優を目指すために入部した演劇部で、「マリア」とあだ名される美少年・有馬優に一目惚れをします。有馬を女子だと勘違いして告白した大河は、優の股間を見せつけられたうえに、「物事を表面だけしか見れないような奴」とこっぴどく振られてしまいます。しかし、優が男だと知っても「お前にち●こがはえてても! お前のことが好きだってー!」とめげることはなく……。

    現実を知るのが怖くて色々なことを見て見ぬふりしてきた“薄っぺらい男”大河と、過去のトラウマから男役として舞台に上がれない“マリア様”こと優。大河は優に恋することで現実を向き合う決意をし、優は大河の成長と変化から勇気をもらい――決して完璧ではない2人がぶつかり合い、時に傷つけ合いながらも、共に成長していく物語は涙なしに読めません……。「真っ直ぐな性格の攻め✕美人だけど少しひねくれた受け」というカップリングはよく見かけますが、ここまで2人の少年の心の葛藤や成長を繊細かつドラマティックに描いた作品があったでしょうか? 何度読み返しても色んな感情で胸がいっぱいになって「これ、ほんまあかんやつ……」と涙してしまいます。

    本作がデビュー作だというPEYO先生。デビュー作にしてこのクオリティ、これからの作家買い必須です!

    2022年07月20日
  • ブックライブ書店員

    ある日、女性上司に連れられてメンズストリップクラブ「CLUB NAKED」を訪れたSEの立花。「男のストリップなんか……」と気が乗らなかった立花ですが、ステージが始まるとトップダンサー・リオの美しさ目を奪われてしまいます。そして、毎週金曜日は「CLUB NAKED」に通うようになり、さらには、店裏で見知らぬ男に絡まれていたリオをかばったのをきっかけに、2人の距離が近づいていき……。

    まず目を奪われるのが、黒のビキニパンツに黒手袋、つけ襟、ロングブーツだけを身にまとったリオの美ボディ。こ……これは、俗にいう「ドチャシコ」ってやつではないでしょうか? ページを捲っていくと、軍服や猫コス、バトラーなど、様々な衣裳をセクシーに着こなすリオたちダンサーが登場します。これだけで十分眼福なのに、性格は真面目でピュアというギャップまで持っているリオ。立花ならずとも、惚れずにいられるわけがありません! エロいのにピュアで、ピュアなのにエロい――この二面性、もはや「萌えの永久機関」と呼んでしかるべきでは?

    立花✕リオカップルの他に、ロシアから母親を探しに来日した日露ハーフの青年ミーシャ✕日舞の家元出身のステージMC・アンジーのストーリーも。体は大きいのに子犬感満点のミーシャと、その一途さに癒やされていくアンジーの関係性にほんわか癒やされます。読み終わる頃には、あなたもメンズストリップに駆け込みたくなっているかも!?

    2022年07月20日