【感想・ネタバレ】文化系のためのヒップホップ入門のレビュー

2019年のグラミー賞でついにラップ楽曲が最優秀レコード賞を受賞しましたね!
というわけで(?)ロングセラーを記録して第二弾も出版され、
第三弾も準備中という噂の一冊を便乗商法で紹介させていただきます。
この本は、アメリカのサブカル全般に造詣が深い長谷川氏と
現代アメリカ文学の研究者として有名な大和田氏の対談形式になっておりまして、
ふたりの軽妙なかけ合いからヒップホップという音楽の成り立ちと発展が明らかになっていきます。
ヒップホップの始まりは「ジャイアン歌謡ショー」だった?、
アフリカン=アメリカンとユダヤ人の微妙な関係、西海岸ヒップホップとLAの暴動…
挙げていったらきりがないくらい、刺激的な切り口が満載です。
取り上げられている曲やアーティストが気になったらYouTubeで探してみてください。
読みながら聴くと理解が深まること請け合いです!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「文化系のための」とわざわざ銘打って間口を狭め多少偏った印象であるが読み物としておもしろいので一気に読み切ってしまった。ドロップアウトを美徳と讃えるロックに対してラップという声を挙げて資本主義に参入しビッグマネーを夢見る"イン"のヒップホップは成功に矛盾が無い。ヤンキーのファンシー好き、ギャングのメロウ好きには納得。日本のお笑い界や少年ジャンプとの喩えはわかりやすい。ジェイZ=ワンピースとな。

0
2021年06月26日

Posted by ブクログ

ヒップホップの歴史はジャズの歴史に似てる。90年代の黄金時代がリアルタイムだったのに…。サイプレス・ヒルがヒットしたり、2PACの映画「グリッドロック」はリアルタイムで観たり。こうして俯瞰してみると面白い。続巻も買う。

0
2019年02月28日

Posted by ブクログ

まさしく文化系のためのヒップホップ入門でしたわ!聴くよりも読むところから入る私みたいなんには最適。
ワンピースはジェイZ的存在。
個、作品、ではなく、あくまで、場。

0
2016年11月03日

Posted by ブクログ

勉強になった。ヒップホップが分からなかったので90年代は最新の音楽から離れてしまった。当時は絶対理解出来なかったろうし仕方ない

0
2013年08月06日

Posted by ブクログ

いや〜面白い。菊地成孔氏のアフロ論などの音楽論にも繋がる話がありつつ、しかしかなり分かりやすい本になってる。オールドスクールからニュースクールを経て、どのように今のようなラップの姿になったのか…、自分にとってはスッポリ空いた空白の部分を埋めてくれた、意外にもかなり衝撃的著作!

0
2013年06月27日

Posted by ブクログ

ヒップホップカルチャーを学ぶことができる良作 。
ヒップホップの楽しみ方がわかります。興味がない人も面白いんじゃないでしょうか。んー気になるアーティストが多数紹介されていたので、今度音源をチャックしたいです。そんな感じで、この本には新たな発掘がありますよ!!おすすめです。

0
2012年04月09日

Posted by ブクログ

ヒップホップは、生活であり、ゲームであり、外傷的であり、場であり、音楽でない。未だヒップホップが日本の音楽業界な主流になり得ない理由がよく分かるよ。

0
2012年01月29日

Posted by ブクログ

ループが肝。気持ちいところをループさせることによって、踊れるし、いつも楽しくいれるという強欲な音楽。
→ブレイクビーツ。

ラップはあくまでコンペティションのゲームである。

白人と黒人の関係。白人に愛されているヒップホップとは?

ヒスパニックの台頭。

ヒップホップとお笑いの世界の類似性。アナロジー。
男中心社会。

南部の音楽への回帰。ファンク、ソウル。

0
2022年05月21日

Posted by ブクログ

ベストセラーだし、中古価格の安定からさっさと読んでメルカリだなという安易な考えで読み出したものの。入門と言われても知らない事の多さ、そしてその面白さ。大学での講義がもとになってるのだからそりゃそうなんだけど。ヒップホップに対する考え方を補強してもらい、自分なりに補正できたという読者でした。今までのブラックミュージックの聴き方をしているだけだでは、勿体無いのだという再認識を得ると同時に、資料的にとっておく事で更に使えるという上手な構成のせいですぐにメルカリから、続編も読んで揃えてから考えるかなという変化が生まれたよ。

0
2022年03月17日

購入済み

ヒップホップの起源が知れる

会話形式で記入されているので、サラサラ読みやすいです。

ヒップホップ起源から記載されているので、読みやすいです。

また、
グラフィティ、DJ、ラッパー、ダンスが、
どのように広まっていったのかが分かり、
入門編にぴったりだと思いました。

0
2021年01月06日

Posted by ブクログ

ロックは(ドロップアウト)で資本主義からの脱却を特徴としている、
だからロックで売れてお金持ちになるのは資本主義の中で成功しちゃってるから矛盾する。
ヒップホップはその逆って表現が面白かった!

あとヒップホップの苦手としている弱い僕を表現することをカニエ・ウエストが(808 heartbreak)でやった点も、
そういえばリアルタイムで聴いてたなって思ってヒップホップの変革に高校時代に立ち会えていたと思って嬉しくなった!

ギャングスタだけがヒップホップじゃない!
日本人がヒップホップに対して抱いているイメージを変えてくれそうな一冊でした!

0
2015年12月08日

Posted by ブクログ

ヒップホップを全然知らなくても面白い不思議。
ヒップホップそのものが持つ意味が、これまで、私が親しんできたロックとは全く別なのが興味深い。

0
2015年09月09日

Posted by ブクログ

ヒップホップの歴史やロックとの比較等、わかりやすくて面白かった。

ロックは「天才」がシーンを牽引する「オリジナル」信仰なのに対してヒップホップは集合知的
ヒップホップは音楽ではなく、一定のルールの下で参加者が優劣を競い合うゲーム

といったあたりが特に印象に残ったかな。

0
2014年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ヒップホップの誕生から現在に至るまでの話が延々と書いてあって、正直興味ないとか、聞いたことのない人には実感が伴わない内容であるかと思いきや最後の方にある「ヒップホップの楽しみ方」の部分が面白かった。

「ヒップホップの楽しみ方」では本の序盤~中盤にある概要を元にヒップホップと他の文化の類似性について記載してある。

プロレスとの類似性という話がしっくり来て、要するに作る側の人間は問題を起こしたりビーフによって悪目立ちすることで話題を生み、聞く側の人間はそれを含めて楽しむ。
少なくとも文化系にとっての楽しみ方としては、自分との類似性、親近感を持つことではなくテレビの向こう側にあるエンターテイメントとして捉えるのである。

この楽しみ方は理に適っていると思うし、楽しむための視点を学ぶという理由において入門書として優れているものの、どうしてもやっぱり文化系から見るヒップホップは距離を置いたものというか、若干見下し気味になるような気がしないでもない。

0
2013年10月26日

Posted by ブクログ

ヒップホップには全くの素人だけど、面白く読めた。食わず嫌いの人ほど読んでみると、世界が広がるかもしれない。

0
2012年03月13日

Posted by ブクログ

なぜ日本では流行らなかったのか?を切り口に、ヒップホップの歴史を幅広くカバーした良書。

都市論からアフリカ文明論、女性ラッパーのセクシャリティまでアカデミックな文系トピックも満載。Youtubeで検索しながら読めば、サウンドの進化に関する町蔵さんの説明も手に取るようにわかります。

0
2012年02月11日

Posted by ブクログ

こういうのが電子書籍になって、該当の音楽が聴けると良いなあと思いますね。
収集欲をそそる本でした。あと日本もサポートしてくれる続編希望。

0
2012年08月24日

Posted by ブクログ

ヒップホップを全く知らない自分ですが、結構楽しめた。用語、出てくるラッパーなど99%知らない(唯一わかったのがエミネム)が、それでも楽しめた。

0
2012年01月13日

Posted by ブクログ

中学生の頃に背伸びして聴き始めたヒップホップ。トラックやライムが心地良いと思えるようになるもイマイチはまり切れていなかった。
そんな中、最近本書を目にしたので「これはっ!」と思い購入した次第である。

この本はヒップホップの誕生から現代までの歴史を著者の2人が対談形式でお届けするという形式で、著者の一人である大和田俊之さんは慶應大学で教壇にたち、私も授業を取ったことのある先生だ。

本書に登場する大和田先生のゼミ生(生粋の帰国子女)によれば、ヒップホップとはコンペティションなのだという。レペゼン◯◯(◯◯出身)と言うように、地元主義が強く派閥間での対立も多く、よく歌詞の中で他人へのDIS(攻撃)が含まれている。この人物関係+音楽がヒップホップという「場」なのだという。そしてヒップホップに限らず様々なコンテンツが、コンテンツそのものだけでなくその背景にある情報も含めて消費されるという意味で世界はヒップホップ化していくと論じている。

本書はヒップホップを理解するためのバックグラウンドを理解するのに有効だが、全くの初学者である私にはレベルが高いと感じた。なのでヒップホップの知識がほとんどない人は細かい人名などは気にせず、ザクザク読んで、自分も知ってる部分のとこだけCD聞きながら理解を深めれば良いと思う。

0
2012年01月04日

Posted by ブクログ

 長谷川町蔵とポピュラー音楽研究者の大和田俊之がヒップホップの歴史と魅力について語る。
 とりあえず、黎明期からヒップホップに付き合ってきた日本のロックファンが、ネイティブ・タンの衰退以降は離れていったという指摘に唸りました。あぁ、僕だけじゃなかったんだ。
 ヒップホップを「音楽」ではなく「ゲーム」として捉え、「場」への志向という視点から分析する語り口に対して、大いに納得してしまいました。
 というか、ヒップホップを聴きたくなってきたよ。

0
2011年12月07日

Posted by ブクログ

トライブ=部族転じてファン集団=ヘッズ レペゼン=代表転じて出身 イル=イカれてる転じて格好いい ドープ=麻薬転じて最高にイカした コンペティション 弱肉強食の世界 コンプトン ビーフ=アーティスト間の争い 競技 ジャマイカ ブロンクス クールハーク ジャイアンのジャイ子への愛 ジェームスブラウン ドラムブレイク RUNDMC 起承転結の否定 アフリカバンバータ けんかが強いのに文科系 ブロックパーティ ネイティブタン デラソウル アメリカの黒人人口ってたかだか12〜13%なんで フォークロア【folklore】民間伝承。民俗学 サウスセントラル→サウスロサンゼルス チカーノ バンダラップ サイプレスヒル ドジャース イーストLA 大喜利をやっている落語家に、道徳を求められても困る いかにクリエイティブに悪口をいうか ハンチング帽 ロックとフォークは自殺のことばかり考えていて、ラテンは他殺のことばかり考えている ロックは純文学、ヒッブホップはTwitter カニエウェスト リルウェイン リヴァースクオモ ハーバード大卒 ヴァンパイアウィークエンド 韻を踏みまくった歌詞はヒッブホップからの影響が濃い ミュージッキング音楽は行為である ワイルドスタイル ビートストリート 友情努力勝利 シグニファリング ワンピースはジェイZみたいな存在 手塚治虫はマンガ界のJB ヒッブホップはプロレスである ファンも分かった上で乗っている ビートたけしはスタンスが非常にギャングスタラッパー的 すべらない話って完全に仲間内でサイファーを作ってフリースタイルをやっているノリ 誰でも知っている日常のネタをいかに異常な発想で膨らませてウケをとるかというのもヒッブホップ的 feat. ひな壇芸人 ガレージバンド 初音ミク インディーロックはTwitterじゃなくてFacebook 知り合いにいいね!マークを付けてもらって自己充足みたいな

0
2013年12月26日

Posted by ブクログ

「ヒップホップは即実的なルールのもとに行われるゲームである」という主張はとても興味深く、引き込まれました。音楽好きの日本人のためにヒップホップを分かりやすく解説する、というコンセプトも面白いと思います。

ただ、「入門」とタイトルについている割には、あまり丁寧な作りではない気がしました。

特に、年表が無いのは致命的な欠陥だと思います。
アーティスト名は本文中に数多く登場するのですが、それぞれが活躍した年号など横軸の情報が薄いため、大局でのヒップホップの流れが見えにかったです。いちおう、章を追うごとに現在へと近づく構成にはなっていますし、前半のヒップホップ誕生部分は流れに沿っていて理解しやすかったですが、後半の章は年代とリンクさせて理解するのは難しかったです。

例えば、冒頭にヒップホップ年表を記載しておくだけで、そこに戻って流れを確認しながら本文を楽しむことができるようになり、ヒップホップ史の流れも理解しやすくなるのではないかと思いました。

入門というのだから、紙面上ももっと工夫をして欲しかったです。例えば、アメリカの地図を記載して、その上にどのアーティストがどの地域で活動しているかを図解で分かるようにするとか、「音楽だけでなくアーティスト同士の人間関係を楽しむこともヒップホップの要素の一つ」と言うのなら、レーベルを含めた人物相関図を載せるとか。ヒップホップを題材にするのであれば、もっと遊び心が入った本に仕上げても良かったのではないでしょうか。

また、せっかく「音楽ライター」と「アメリカ文学者」の対話形式となっているのに、あまりその肩書きと役割分担が効果を発揮していなかったのも残念でした。どちらがどの発言をしているのかも、意識して読まないと頭に入ってこないと思います。

読み進めていく中で、ところどころヒップホップに対する新しい発見があって面白いとは思いましたが、それ以上に、少し工夫をすればより分かりやすく面白い本になったのではないか、ということを強く感じました。

0
2013年10月26日

Posted by ブクログ

なにが文化系?なのかはよくわからない。
たぶんヒップホップを語るにあたって仕方ないのだろうけど、人名やグループ名がとにかく多くて、ひとりにつきほとんど触れないこともあるために、この記述って意味あんのかな、と。まあディスクガイドみたいな使い方をするならいいのかな。

ヒップホップとは……
男子中学生同士の洗練された口喧嘩。内省やオリジナリティ重視がロックであるならば、ヒップホップは外部から検索してとってくるクラウド的イメージ。ロックが純文だとすると、文学の世界もだんだんヒップホップ的になってくると予想しているけど…トマス・ピンチョンみたいな感じかな?

ロックの聖域が「駄目な僕」で、「個」よりも「場」を重視するヒップホップはそこになかなか踏み込めないだろう、と。例外はカニエ。
そりゃなんか面白いわな。たしかにみんなで集まって自分だめ自慢したって何もかっこよくないし。日本人ちょっとこの気ありそうだけど。

「ヒップホップ」=「日本の芸人」は前から思ってた。

0
2013年06月03日

Posted by ブクログ

ヒップホップの歴史とその特徴を大まかにつかむことができた。ヒップホップを音楽ジャンルとして捉えず、「場」と捉えることで、そのゲーム性の面白さを理解できた。これから発展するカルチャーは市場原理主義のゲームから逃げないジャンルが面白くなるように思った。

0
2013年02月12日

「趣味・実用」ランキング