すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
どの短編でも自分が悪いわけではないが、不運にもなし崩し的に巻き込まれる厄介な出来事が主題になっていると思った。徒労に終わったり、解放されても後味の悪いこれらの話を読んで、読者は自身の日常の気まずい出来事に読み換え、想起するだろうと思う。
「飼育」は、〈僕〉の通過儀礼の物語であると思った。
捕虜となった黒人に感じる気安さは家畜やペットへの気安さと同義であったが、立てこもりによる黒人と〈僕〉の立場の逆転で〈僕〉の世界は崩壊し、まるで死んだ黒人の情念が乗り移ったかのように、〈僕〉は大人たちに脅え拒絶する。
〈僕〉の掌を叩き潰したのは父の斧ではなく戦争だったのだと、大人になった〈僕〉は認めるのだろう。 -
Posted by ブクログ
表紙が可愛い顔して中指たててる笑、こういうメンタリティが哲学なんだろう。中2的に世の中に中指立てて言いたいこと言ってく姿勢大事。最近飲茶の本を読んでる。オーディオブックで最強の哲学入門聞いたのがきっかけ。
哲学は前任者否定をしつつ発展をしてきたのだから、流れで理解せねば。
特に最終章が痺れた。生産性が極めて高くなり、生活必需品は進化しきったなか、もはや先進国は記号を消費する社会であり、本来的にはやらなくてもいい労働をして時間を使っている。
その先には、労働をしなくてもオッケーな社会が待ってる。その時に、人間が暇と退屈をいかに優雅に過ごしていけるようになるかがポイント。暇と退屈の倫理学にも通じる -
Posted by ブクログ
ネタバレ菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)作。康平3年(1060年頃)成立とされる。高校古文の教科書で読んだ覚えのあるような、等身大の薬師仏を作ってこっそり祈る、あの作品です。
どこかのファスト教養系書籍にて「源氏物語が読みたくてたまらない女子の推し活日記☆」みたいな感じで紹介されているのを見たことがありますが、そんな謳い文句で『更級日記』という作品を表現しようとは、いささか言葉が浅すぎるのではないでしょうか。
「あづまぢの道のはてよりも、猶おくつかたに生ひいでたる人…」という冒頭文から始まり、序盤では上総(今の千葉県)から京へと移り住むまでの旅が描かれます。約90日にもわたる長い旅路のはず -
Posted by ブクログ
涙なしには読むことができない作品でした。高校野球で甲子園を目指す親子の物語。
女でひとつで息子を育てる秋山菜々子は野球をするひとり息子の航太郎を陰ながら必死でサポートする。
野球を続けるには避けて通ることのできない裏での駆け引きや親や監督さんとの人間関係に悩まされながら、どんどん自分の手から離れて成長していく息子に戸惑いながら、菜々子自身も成長していく。
甲子園ではつらつと野球をする球児たちの姿にはレギュラーを勝ち取るまでの並々ならぬ道のりがあり、親御さんの苦労があるんだなと、わかっているつもりでいましたが、この作品で擬似体験させてもらいました。
秋山親子と一緒に喜んだり、悔しい思いをしたり、 -
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【2026年89冊目】
「モンスターを倒した。これで一安心だ」河川敷で発見されたバラバラ死体。逮捕されたのは医学部を9浪していた31歳の娘だった。実在の事件を元に書いたノンフィクション小説。
強烈でした。「行き過ぎた教育」なんてものじゃない。母親がどうしてこうなってしまったのか、理解できないし、したくもないほどの毒親でした。幼少期から看守と囚人のような暮らしを強いられ、それが当たり前のことだと洗脳され、心を抉られるような言葉を投げつけられながらも、必死に生きていた娘。こんなにも酷い親があっていいのか、とこっちまで心を抉られるようでした。
娘さんからしたら、そんなことはないって感じかもしれま -
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解釈が難しいところを読み返しながら読んでいたため5時間かかりましたが「変身」を読み終えました。
「変身」のグレゴール・ザムザと
「判決」のゲオルクは親に心を支配されているところが共通していると思う。
親が要求したものに応え続ける人生。
「判決」のゲオルクが父親に怒鳴られている時もゲオルクは父に愛を向けていたように
「変身」のグレゴールもどんなに職場で辛い思いをしても 自分自身が虫になって自分自身の未来すら見えない状況でも家族のことを一番に思い愛していた。
しかし「判決」の父親も「変身」の家族も
自分達が要求したものに応えられないものはある裏切り者であり 愛するに値しない人間と成りうる。
「変身 -
Posted by ブクログ
両学長の「自由に生きる人を増やしたい」という熱い想いが詰まった、分かりやすくて実践的な一冊でした。
「貯める・増やす・稼ぐ・使う・守る」という5つの力と、具体的なステップが丁寧に書かれています。
【5つの力】
・貯める力:支出を抑える
・増やす力:資産所得(お金のなる木)
・稼ぐ力:毎月の収入を増やす
・使う力:人生の「幸福度」を左右
・守る力:人生の「平穏」を左右
この5つの力はどれか一つ欠けてもダメで、全部必要なんだなと深く納得。
自分では大きな無駄遣いをしていないつもりだったけど、これを読んで「バケツに小さな穴が空いてる状態かも…」ってハッとさせられました。「稼ぐ力」を伸ばすの -
Posted by ブクログ
ネタバレこの『弁明』に記されている裁判では、かの世界的に有名な偏屈哲学ジジイを極刑に処すべきか否か、二度にわたって聴衆による投票が行われます。
ソクラテスが罪に問われた背景としては、皆さまもご存じのとおり、「無知の知」という盾を構え、「問答法」という武器を振りかざして、そこら辺にいる知識人にレスバを仕掛けて一方的に論破しまくっていたことも理由ではありますが、それだけではありません。
当時暴政を行っていた偉い人たちの師であったことや、まともに神を信じずに、ダイモニオンとかいうよく分からない存在からの天の声を聞いて、危険な思想を若者たちに吹き込んでいたため、「異端」扱いされていたというのも大きかったよ
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