西條奈加のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「善人長屋」シリーズや「南星屋」シリーズで
西條さんの編み出す江戸の町の
心温まる人情話の虜になり
次は本作を手に取りました。
代々、女将が商いの一切を取り仕切る
江戸の商家に婿入りすることになった
鈴之助の奮闘ぶりがなんとも心地よい。
それは、気が弱いけれど、
古いしきたりに縛られることのない柔軟な発想、
柔らかな物腰で周りの人々に正対し
じっくりと話を聞き届ける姿勢、
さながら江戸のカウンセラーのような
立ち居振る舞いが
次第に周りの人々に受け入れられて
いったからなのでしょう。
それでもやっぱり気弱な
婿入り若旦那のキャラクターが
とても好ましく映ります。
こちらも「婿どの」シリ -
Posted by ブクログ
久しぶりに善人長屋の新シリーズを手に取りました。30ページずつくらいの六つの短編で楽しく読めました。
やはり加助は厄介の種を持ち込むけれども、正直ものであるからこそ、悪人の心を解きほぐし良い方向へと導く案内人にもなっています。ああ、加助健在!そして、お縫や文吉ら長屋の住人も加助の扱い方に慣れてきているとはいえ、やっぱり振り回されてしまうのも納得の展開です。
それにしても、この長屋の住人たちは皆、どうしてこうもお互いに絶妙な距離感を保ちながら、仲良く暮らしているのだろうと思ってしまいます。本作の読み心地がいい理由は、善人長屋の人々の独特なキャラクターが一人一人粒立っていながらも、お互いを思い