西條奈加のレビュー一覧

  • 涅槃の雪

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    西條さんというとどうしても『金春屋ゴメス』のインパクトが強く。こんな本格的な時代小説も書くのですね。
    最初は主人公が長身で強面だが実は気が優しい、上司の遠山景元(遠山の金さんです)が意外に俗で出世欲が旺盛なところを除けば、ごく普通の捕り物の様でした。
    しかし後半は良くなります。遠山の政敵であり、妖怪の異名で知られる鳥居耀蔵の心情や、主人公が最も苦手とする出戻りの姉の思わぬ手配りなどによって、物語に深みや情緒がグッと増します。
    爽やかな話でした。

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    2016年05月29日
  • 烏金

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    江戸の金貸し話。テンポのいい話の展開と味のある登場人物。何か裏があると思わせる浅吉の切れ者っぷりも小気味良い。

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    2013年10月29日
  • はむ・はたる

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    「烏金」に登場した子供たちがメインの連作短編集。

    特別書下ろしオマケ(?)短編の「登美の花婿」が、ほほえましくて、好きです。

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    2012年08月02日
  • はむ・はたる

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    主人公は、かっぱらいから足を洗い商いにせいを出す、捨てられた子供たちの集団の頭、知恵ものの勝平と、諸国を放浪して江戸に戻ってきた、身元引き受け人である武家の次男坊、柾さま。仲間の子供たちの身近で起こる悪事を勝平の知恵と仲間それぞれの特技と、柾さまの大人の脅しで解決していく短編集。悪事を解決していくなかで、柾の放浪の理由が少しづつ明らかになっていき、みえてくる「はむ・はたる」の存在。柾はどのように過去に始末をつけるのか。

    勝平を始めとして、さまざまな個性を持った、子供ながらに一本芯の通った仲間たち。厳しいけど、子供思いの婆さまたち、いつも笑顔で優しく子供の味方だけど、時折心の影を見せる柾など

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    2012年04月26日
  • 烏金

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    「はむ・はたる」の前のお話。 勝平達は出てくるけれど、主人公は浅吉さんという若い男。 金貸し婆のお吟さんのもとに、何か秘密の意図を持って押しかけ、 貧乏人に金をかしつつ、それぞれの暮らしが立ち行くように 知恵も手もかし感謝される金貸しとして成功していく。 だけどそもそもの目的は、金貸しになる事ではなくて・・・。 だんだん種があかされて面白くなっていく。 最後はちょっとほろっとしたり。 浅吉さんもとい、吉郎太であれば生まれ故郷でも上手くやれるでしょう。

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    2017年10月16日
  • 烏金

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    金春屋ゴメスを読んでいたのでなんとなく買ったのですが、当たりでした。こっちのストレートな江戸時代物のほうが登場人物を活かせていると思います。主人公の当初の目的を達成するためにとったある意味真っ当過ぎる手段が、心を温めさせてくれました。

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    2011年03月20日
  • 烏金

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    初西條作品。
    綺麗すぎない江戸物。わざとらしくなく、市井の人々が頑張って生きてる様がよく伝わってきた。
    もつべきものはやはり知識、教養か。
    物語的に浅吉の狙いはもっとゲスなことかと思ったいたが、
    その思いの裏切りもとてもよかった。

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    2010年07月12日
  • 曲亭の家

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    あまりにも偏屈で頑固で扱いにくい人間多すぎ!50年前の嫁姑問題ですらアホくさと思うくらい平等が当たり前の今に慣れた私には、理不尽な扱いを受け入れ続ける主人公がなんとも歯痒い。
    癇癪もちの旦那なんぞ捨ててしまえ!妙な勘繰りしてる姑なんぞ要らん!!人に素直に物を頼めないなら一人で生きていけ!!!
    …と叫べない時代の人間は大変だったんだろうな。最後の何ページかで救われた気にはなったものの、珍しくなかなか読み進めない本だった。

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    2026年07月11日
  • ほろよい読書 おかわり

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    前回のが良かったので続きを。
    最初の青山美智子さんの作品がとっても好みでした。タイトルも可愛いし、内容も良かったです。

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    2026年07月10日
  • まるまるの毬

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    町の活気のある雰囲気と、元気な登場人物たちからパワーをもらえる一冊。お菓子を交えながら、その時代ならではの複雑な人間関係も描かれてて読み応えあり!

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    2026年06月25日
  • 世直し小町りんりん

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    ちゃきちゃきのお蝶とおっとり沙十のコントラストはおもしろかった。途中の謎が終わりに一気に解かれるのだが、伏線が薄くて、没頭できなかったのが残念。

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    2026年06月20日
  • 睦月童

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    西條奈加さんの名前と表紙の絵から、何となく、童話チックな印象を持って読み始めたけど、読んでいくに従って、これは、時代小説であると同時に、ファンタジーでもあり、ホラーでもあることが解って来た。
    神様の姿を借りた、人間の果てしない欲望を描いている、ように読めた。

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    2026年06月15日
  • 心淋し川

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    江戸・千駄木町の片隅、心町(うらまち)と呼ばれる一角。そこに流れる小さく淀んだ「心淋し川」のどん詰まりにある長屋を舞台に、人々の悲哀を描いた連作短編集。短編集の形をとりながら、長屋の住人たちの人生がパズルのように絡み合う群像劇としての構成をとっている。

    第一話の表題作「心淋し川」から、この町に生きる人々のままならない現実が丁寧に描かれ、読者を物語の世界へと導く。
    それに続く「閨仏」では、不美人な妾ばかりを四人も同じ長屋に囲っている大隅屋六兵衛が登場。一見すると物好きな金持ちの奇行や歪んだ支配欲のようにも思えるが、物語を読み解いていくと、彼の内面にある複雑な背景が見えてくる。旦那を失えば明日か

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    2026年06月13日
  • ほろよい読書 おかわり

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    お酒にまつわる短編集。お酒がストーリーの本のスパイスになっているお話から、がっつりお酒が関わる話まで幅広く楽しめる。読みながら、お酒が飲める幸せを感じたし、それぞれのお話の少し先も覗き見たくなった。

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    2026年06月01日
  • ほろよい読書 おかわり

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    朱野帰子さんの『オイスターウォーズ』がおもしろかった!この2人のその後も知りたい
    奥田亜希子さんの『きみはアガベ』も男女の友情は成立しないわけがない派の凛子ちゃんもよい。どんな恋愛をして大人になっていくのだろう。

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    2026年06月01日
  • 金春屋ゴメス(新潮文庫nex)

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    謎の病の謎を解くため江戸に派遣された辰次郎。過去にその病から復活していた為、その時の記憶をたぐる。記憶は戻るのか?なぜ辰次郎の病は治ったのか?薬をまいた犯人は?面白かった〜

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    2026年05月31日
  • 首取物語

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    宗教や善悪を主題としているのに、スンナリと読めてしまう。
    もう一押しがあるとよい感じがするが、それを求めてしまうと飽きてしまうかも知れない。

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    2026年05月25日
  • 隠居すごろく

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    隠居して人生のすごろくを「上がり」としたはずの徳兵衛さん。しかし、孫・千代太の「悪癖」が、彼を再び世俗の渦中へと引き戻していく。
    かつては大店の主として損得に心血を注いだ徳兵衛さんが、隠居の身で誰かのために知恵を絞り、江戸の町を奔走する姿を「商売道楽」という人もいる。でもそれは、経済の語源である「経世済民(世を治め、民を救う)」を、利害を超えて実践する究極の贅沢でもある。

    「蓄えた金は守れても、過ぎ去った時間は買い戻せない」
    人生の終盤、残された時間を何に投資すべきか。千代太の悪癖に手を焼き、翻弄されながらも、その「厄介な時間」を慈しむように使い切る。
    言葉で感傷に浸るよりも、自らの足と経験

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    2026年05月05日
  • 四色の藍

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    父親と息子、妻と夫、母親と息子など、切り離せない人間関係が絡み合って、切なくなる結末だった。

    はじめましての作家さん。気になっていた作品は他にもあるので、いつか読んでみたい。

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    2026年04月22日
  • 曲亭の家

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    「南総里見八犬伝」をかいた戯作者曲亭馬琴こと滝沢馬琴の後年を、長男の嫁となったお路の目線で描いた作品。
    にわかに武家となった滝沢家だが、その身分にこだわり、気難しく、全てに細かく癇性で大らかさに欠ける。人見知りだが人に任せることもできない。とても付き合い辛い性格の馬琴と、病がちで癇性、馬琴に頭が上がらない夫宗伯、同じく癇性で病がち、口は達者でうるさい姑。家族内で笑い声が聞こえることなどないその家で1人嫁としてあちこちに目配り気配りしながら働くお路。
    読んでいて疲れるほどの家庭だ。
    やがて夫は亡くなり、馬琴は目が見えなくなると言う不幸に見舞われるが、それでも頑張って家の中のことを取り仕切っていく

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    2026年04月14日