西條奈加のレビュー一覧

  • 六花落々

    購入済み

    雪の殿様の時代背景

    なんの気無しに購入した作品である。
    暫く読んで土井大炊頭の名前をみて、数ヶ月前に読んだ別の小説を思い出した『雪の殿様』まさかとは思うが、こんな事もあるのか?
    しかしこの時代に生きた実在の人物達の再確認になって面白く読んだ。
    最終章の大塩平八郎の乱は、最近読んだ別の小説でも見かけたが、少しきついかな。
    全体的には面白い作品である。

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    2021年04月15日
  • ごんたくれ

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    良い意味での腐れ縁みたいな天才ふたりの関係性や、豊蔵と砂絵の師匠との旅暮らし、池大雅らとの交流場面などが良い。
    絵を文章で表現する技術に驚く。想像力をいっぱいに働かせて読んだが、モデルとなった絵師たちや、応挙の絵なども機会あればたくさん鑑賞し、その後また読み直してみたい。壮大だった。
    音楽の世界、天才たちの世界を文で表した恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」をふと思い出したりもした。

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    2021年04月13日
  • 銀杏手ならい

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    再読して やっぱりいいです、これ

    江戸時代の話なのに 現代の教育の問題に向き合っている。

    特に、読めるけど書けないとか 読めないけど、覚えるのはすごいとか ディスレクシアのことだよね。

    西條奈加さんの他の作品には あまりこういう視点のものはない気がするけど

    もう一度読んでよかった。

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    2021年03月14日
  • 睦月童

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    異能を持つ睦月童が江戸で起きた事件を解決する人情ファンタジーかと思いきや、後半は予想外の壮大な展開に一気読みでした。
    最後の締め方が難しそうな内容なのに、流石は西條さんという絶妙な塩梅です。
    こういった話はやっぱり東北地方が似合う。
    柳田國男氏の世界を味わいに一度は訪れてみたいです。

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    2021年03月12日
  • 烏金

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    最初と真ん中と最後の展開が 違います。

    最初は お吟という金貸しの婆さんを取り込んでいく浅吉

    なんと烏連れ

    真ん中は みなしごたちの生活がたつようのしてやったり 借金まみれの旗本を立ち直させたり
    智恵と工夫がいっぱい

    最後は 浅吉の本当の名前 出身地 おぎんとの関係
    とか出てきます。本当はそういう話しだったのね!

    という終わり方です。最後まで読むと 又最初の方をよんで確かめたくなります。

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    2021年03月02日
  • 烏金

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    いつもと少し違う切り口
    貧しい者にお金をただ、貸すのではなく返し方を教える。
    ノーベル賞のグラミン銀行に近い?

    優しさと強さ。

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    2021年02月27日
  • 猫の傀儡(くぐつ)

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    ネタバレ

    これは猫好きにはたまらない小説でしょうぬ。

    猫には傀儡師なる役を持つものがいて、傀儡になる人がいる。

    猫達に困った事があったら、傀儡師が傀儡を使って解決しなければならない。

    これは大役ですね。
    ですが、主人公のミスジは賢くて、大店の息子なのに、家を飛び出して狂言作者をしている、売れてないけど、阿次郎と見えないバディを組んで解決していく。

    色々な事件を解決し、最期に待っているのはミスジの前の傀儡師、順松の傀儡だった雨月と、事件の中で出会い阿次郎の飼い猫になったユキの元飼い主を探っていくのは、流石、ミステリも書かれる西條奈加さんならではですね。

    面白かった‼️

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    2021年02月20日
  • 千両かざり―女細工師お凜―(新潮文庫)

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    遅まきながら、受賞おめでとうございます。
    「ごんたくれ」や「六花ふるふる」につながるような内容でした。
    お義兄さんが素晴らしい‼︎

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    2021年02月19日
  • 銀杏手ならい

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    ネタバレ

    嫁いで三年、子供が出来ず、離縁され身一つで実家に戻った萌。

    手習場を営む実家で、新しい人生を再び始めるのだか……。

    西條奈加さんは子供を描かせたら、天下一品ですね。

    素敵な一冊です(^^)

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    2021年02月19日
  • 千両かざり―女細工師お凜―(新潮文庫)

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    すごく好きです。

    錺や細工、どんなものかと想像しながら読んでいました。いつだって何かに直向きなひとは格好いい。

    女であるがゆえに職人になれないお凛、才がありすぎるゆえに苦難が多い時蔵、そして椋屋、生駒屋の人々。
    みんなの化学反応のような変化が、本人たちは大変だろうけど、読み手からするとわくわくするものでした。

    歴史が絡むのでわからないことも多々あるのですが、ひたすらに自分のできることをと駆け抜ける彼らのように、読みふけってしまいました。 

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    2021年02月19日
  • ごんたくれ

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    ネタバレ

     奇想の画家と呼ばれた曾我蕭白と長沢芦雪をモデルにした日本画をテーマにした本作。
     
     蕭白をモデルにした深山箏白こと豊三と吉村胡雪こと彦太郎。

     円山応挙がもてはやされる中でひたすら彼の絵を只の写しと言い切り、彼とは違う道を行く筝白と応挙の弟子であり何かと箏白と争うことになる胡雪。

     この時代の絵が好きな人なら、読んでいた楽しくてたまらない多くの画人が登場します。(最愛の若冲も♪)

     自分が求める絵とは何なのか、それはどこにあるのか、妻子も師匠も置き去りにして考える胡雪がとても魅力的です。

     そして、池太雅、玉蘭夫婦とも親交があり、自らの絵に自信を持って我が道を行く筝白。

     実は互

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    2021年02月08日
  • 千両かざり―女細工師お凜―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    締め付けられれば反発したくなる、意趣返しを見事にやってのけたところはスカッとした
    結末は二転三転、予想を裏切られ切なくも光は見えた感じ
    お凜は自分の恵まれた境遇を“ずる”と言っていたけれど錺に対しての真剣さ、才能を皆が理解してくれたからこそ
    ますます精進していくのだろうな
    そして何より四代目宇一さんの先見性に唸らされた…ここまで見通せる人、そうそういないと思う!

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    2021年01月28日
  • 睦月童

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    ネタバレ

    和風ファンタジー。
    読んでいて美しい情景が目に浮かびます。終盤のイオがどうなのるのか少しモヤモヤした展開でしたが、央介がいる時代に目覚めてほしいです。

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    2021年01月15日
  • 閻魔の世直し―善人長屋―

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    ネタバレ

    2021/1/6
    お縫ちゃんが恋は盲目状態になって暴走するのがな。
    私苦手なんよな。イラついちゃう。
    閻魔組の浅はかさにもな。
    若さ故の暴走を鷹揚に受け止められないオバハンは全くもって不徳の致すところ。
    あと夜叉坊主の鬼畜ぶりがなんか引く。
    目的のためには手段を選ばないだけなら整合性も感じられてまだ意味は分かるんだけど、わざわざ相手を苦しめようとするやり口はなんか引く。
    わーこれは私引くんやーと発見しました。
    物語に入らないようにバリアをはった。
    それでも文吉が怒るのとかかわいかったり、月天の親分のその後がおかしかったりでまた続きを読みたいなと強く思わせる仕上がり。
    最終盤まで白坂様に違いない

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    2021年01月07日
  • 千両かざり―女細工師お凜―(新潮文庫)

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    西條さんの作品は、いつでも女たちがかっこよく、手に職を持ったり店を切り盛りしたり、時に大胆に行動を起こしたりする様子に勇気付けられる。
    職人の世界を細かく見せてくれて、とてもワクワクしながら読んだ。ただ、かざりのことをまったく知らないので、きらめく精緻なモノを想像して読みはするのだけれど、なかなか…。後日少し調べてみたい。
    そして、例によって想う人と添えない展開と、最後にちょっとした救いがある、切なさと暖かさに胸を突かれるお話だった。

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    2020年12月18日
  • はむ・はたる

    購入済み

    表題に惹かれました

    いったい何を意味するタイトルなんだ?最終話を
    読むまで分からなかったけれど、そこに至るまでの道のりが心地よかった。

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    2020年12月05日
  • 上野池之端 鱗や繁盛記

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    ネタバレ

    三流だった店が、徐々に粋で通な店になっていくのが、読んでいて楽しかった。
    そして、鱗やと若旦那の謎が解けていくのは、推理作家としても名前が知られている西條奈加さんならではでしょう。

    楽しかったです♪

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    2020年11月30日
  • 猫の傀儡(くぐつ)

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    楽しかった
    人間を傀儡にする、という発想が愉快

    実際に 猫と生活していると感じるのだが
    溺愛すればするほど 猫の下僕になる
    しかも、喜んでなる(*´艸`*)

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    2020年11月24日
  • 閻魔の世直し―善人長屋―

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    善人長屋シリーズ第二弾は長篇。
    江戸の裏社会の親分が閻魔組を名乗る何者かに次々と惨殺されるが、世の中は良くなるどころか無秩序に犯罪者が増えて一層混乱してしまったところは、日本の暴対法と半グレや外国人犯罪者の構図によく似ている。
    そんな中でも善人長屋の名物キャラである加助の奮闘や、お縫の成長とそれを見守る長屋の住人たち、儀右衛門の男気など、シリーズとしての見どころがたっぷり詰まっていて読み応えがあった。

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    2020年11月12日
  • 千両かざり―女細工師お凜―(新潮文庫)

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    銀泉細工??簪のような細工物?それに銀のお不動さん?
    お地蔵さんのような像に何か着せたり持たせたりしているもの?大きさは?
    細かく想像することはできなかったけれど、知らないままに読んでも面白かった。

    後で検索してみました。美しいアクセサリーや小物でした。

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    2020年11月05日