西條奈加のレビュー一覧

  • 六花落々

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    江戸時代を舞台に、知ることへの欲求に生きる男の物語。
    「何故なに尚七」というニックネームをもつ彼がこの時代にヨーロッパから持ち込まれる先端知識に対して興奮する様子が純粋で良い。
    後半は政治的にきな臭い部分が多くなってきて、この時代には仕方がないこととはいえ、もともとのトーンで終わっても良かったかも。

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    2021年09月26日
  • 銀杏手ならい

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    西條さんの作品は、史実からのお話よりも今作品のような市井で生きる人々の話の方が好きかもしれない。大人でも悩んで迷って嫉妬して羨んで、でも己を生きる姿が素敵だった。

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    2021年09月22日
  • 三途の川で落しもの

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    現代っ子の男の子、そっちの難しい方で考えるか?と引っかかりつつも、奪衣婆と懸衣翁にぎゅっと掴まれましたね。耳から得た情報が先だと、勝手なイメージで思い込むことはよくやりがちなので共感しました。
    死後の世界へのイメージも、刷り込みが無い子供だったらこんな風にも思っちゃえるんだなと。
    読み進めると少年がその考え方になる理由もちゃんと書いてあって、全部繋がって読後安心出来ました。

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    2021年09月21日
  • 永田町小町バトル

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    永田町でのバトルはあんまりなかったけど、平穏無事を大事にする婚家とか、匿名の隠れ蓑を纏った世間とか、色んなものに向き合いながらもブレずに真っ直ぐ歩くシングルマザーのシビアな現実。

    最低限の生活を護る国の仕組みが依って立つ価値観を再考しなきゃダイバシティは成り立たないな、とストンと納得出来る啓蒙の書でした。

    小町さんもかっこいいけど、菓音ちゃんが最高に素敵です。

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    2021年09月15日
  • 猫の傀儡(くぐつ)

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    面白かった。
    猫からみた人間の洞察が面白く、何度かハッとさせられた。短編完結ものかと思ったら、ある意味長編で、展開にドキドキした。
    物語とは関係ないんだが、時雨が根付拵えをして、その実入りだけでたつきをたてていたとの文章にとても惹かれた。何回も声に出して読んだ。私も実入りだけでたつきをたてたいと思い、何をしようか考え中だ。甘ったれているかもしれないけど。

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    2021年09月05日
  • 永田町小町バトル

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    作者の関心の強さが一貫して感じられ、ストーリーよりも知識のインプットの方が多かった印象です。こんな思いを持った政治家が少しでもいれば世の中もっと良くなるんだろうなと純粋に思いました。

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    2021年09月03日
  • 千両かざり―女細工師お凜―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    意外な展開で、最後じんわりしてよかった。雪華の香炉を見れるなら実物をみてみたい。
    「日々の暮らし道具を拵えるのがそれが職人だと宇一がいった。」「技や意匠をいくら精進してもひとりよがりではやさしい品にはならない」「百年にひとりの傑物だ。だからこそ職人にはなりきれねえ。奴には才がありすぎるんだ。」

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    2021年08月31日
  • 曲亭の家

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    『南総里見八犬伝』を著した滝沢馬琴の息子に嫁いだ、お路のお話。『八犬伝』と言えばその昔、薬師丸ひろ子主演の映画で見たり、日本史や国語の年表で見たくらいですが…いやはや、中途失明からの口述筆記という物語があったとは知りませんでいた。ただでさえ扱いづらい夫や姑がいて、子育てや家事全般をこなすのも大変だろうに、しょっちゅう変わる女中の仕込みやら、引越しひとつとっても考えるだけでゲンナリです…。それでもへこたれずに凛と生きる女性を描くのが西條さんは実に上手いですね。

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    2021年08月24日
  • 曲亭の家

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    曲亭馬琴の息子に嫁いだお路、癇癪もちで病がちな夫と口ばかり達者な姑に極め付けの偏屈な舅、女中も居つかない滝沢家で苦労しながら自分の居場所を見つけていく。
    戯作者の苦悩、ことに八犬伝にかける思いも伝わってくる。特に最後の口述筆記のあたりは神気迫る迫力だった。

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    2021年07月24日
  • 上野池之端 鱗や繁盛記

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    料理茶屋とは名ばかりの鱗やに奉公に出たお末。
    持ち前の智恵と芯の強さと優しさで、店を改革使用とする若旦那を助けて、他の奉公人も巻き込んで、店を建て直していく。
    でも、その裏には若旦那の悲しい過去が・・・

    胸がすっとして、希望が見える終わりで、良かった。

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    2021年07月17日
  • 猫の傀儡(くぐつ)

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    時代小説の連作短編集。しかも猫が人間を操る“傀儡師”という設定も面白い!
    登場するのは人間に猫にカラス。そしてちょっとした謎解きも楽しめます。

    時代小説初心者さんにも読みやすくて、猫好きにはたまらない設定。
    シリーズ化して欲しい作品でした♪

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    2021年07月17日
  • 永田町小町バトル

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    どうしても説明クサくなってしまうのを差し引いても面白い作品だった。
    子どもは本当に親をよく見ている。これは多分いつの時代も変わらないと思う。親はやっぱりカッコイイと思いたいのだ。

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    2021年07月02日
  • 曲亭の家

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    西條奈加さんの直木賞受賞後第1作。南総里見八犬伝の作者,滝沢馬琴の家に嫁いだ女性・路の物語。日本人で知らない人のない小説誕生の裏にこんな物語があったとは全く知らなかった。こう言うとこに目をつけるのが西條さんらしい。そして江戸時代後期の幕府の迷走ぶりが文芸にも影響を及ぼしていたことに驚き。

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    2021年06月18日
  • 閻魔の世直し―善人長屋―

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    ネタバレ

    お人好しばかりの“善人長屋”と呼ばれる千七長屋の住人は、たったひとり本当の善人の加助以外は、実は全員裏稼業を持つ悪党揃い。
    ある日、的屋の元締を皮切りに、江戸の裏稼業を仕切っていた頭たちが「閻魔組」と名乗る三人組に次々に襲撃され、その場にいた全員が惨殺されるという事件がおこる。
    「閻魔組」は“役人が捕まえられない悪党を成敗する”とのふれ込みで、一時は町の人々からも支持されるが…


    うかつにも、シリーズものと気付かず、第二作から読んでしまった。
    長屋の差配人で故売屋の儀右衛門の娘・お縫が、「閻魔組」のうちの一人と思われる町方役人・白坂にほのかな恋心を抱いたことが、物語に彩りを添えている。

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    2021年06月16日
  • 永田町小町バトル

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    目的のためにはどんな手段も利用する小町さん。
    もーさんの政治の世界の解説は分かりやすくて面白い。
    秘書に駆り出された面々も個性的でワクワクする。

    たまには国会中継を見たほうがいいかもしれない

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    2021年06月11日
  • 無暁(むぎょう)の鈴(りん)

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    202104/重くて苦しかったけど、ページをめくる手が止められなかった。死生観、人生観。正解がない問いを突き付けられたようで読後も思考がぐるぐる…西條奈加じゃなかったら読むことはない系統の作品だった。

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    2021年06月08日
  • 涅槃の雪

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    内容(「BOOK」データベースより)
    町与力の高安門佑は、新任の北町奉行・遠山景元の片腕として市井の取締りに励む毎日だ。その最中、元遊女のお卯乃を屋敷に引き取る。お卯乃との生活に安らぎを覚える門佑だったが、老中・水野忠邦が推進する天保の改革は、江戸を蝕み始めていた。改革に反対する遠山らと水野の鬩ぎ合いが苛烈を増す中、門佑は己の正義を貫こうとするが―。爽やかな傑作時代小説。第18回中山義秀文学賞受賞作。

    令和3年6月4日~8日

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    2021年06月08日
  • 無暁(むぎょう)の鈴(りん)

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    滑稽な部分の無い厳しいお話だった。
    常に周囲から疎まれ続けた幼少期〜寺での生活、欲まみれの住職への幻滅、ただただ胸苦しく読み進めた。友と出会い江戸で生きた期間は、任侠時代劇のようでスピード感に溢れていた。そしてお決まりのように容赦なく大切な人たちと死別する。
    島送りとなり、この人の人生は何なのだろうと一時読むのが辛くなるのだけれど、不思議と止められなくなり、常に助けてくれたり見守ってくれたりする人がいることに救われる。
    出羽での修行時代に出会う人たちも懐が深い。弟子となった二人との短い間の生活が最も微笑ましかった。
    著者さんの他作品にもたびたび見られる善人と悪人との境目を考えさせられたり、自死

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    2021年06月04日
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き

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    私、この作者さん好きだなぁ、きっと。他には千年鬼しか読んだことないけど。他の作品も読んでみよう。文章だからなおさらだろうけど、序盤からすでに、メガネトド権田がかっこよく感じられる。輝くんのお話でうるうる。ラストはポロポロ涙が出た。

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    2021年05月28日
  • 曲亭の家

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    日本経済新聞夕刊に連載された「秘密の花壇」(朝井まかて)では曲亭馬琴の偏屈な生涯を描いていたが、こちらは息子の嫁の立場から曲亭馬琴に振り回される家族を描いており、どちらも良かった。子供の頃NHKで放映され、夢中で観ていた人形劇「八犬伝」がすごく懐かしい。

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    2021年05月20日