西條奈加のレビュー一覧

  • 曲亭の家

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    『心淋し川』で直木賞を受賞した西條さんの受賞後第一作(書き下ろし)。タイトル通り、曲亭(滝沢)馬琴の息子に嫁いだお路を主人公にした作品だ。前半と後半でガラリと印象が変わる。前半は家内のあらゆることを仕切る舅や気の利かない姑、癇癪持ちの夫への憤りなどで胸が塞ぐが、後半はいかにして晩年の馬琴を支え『八犬伝』を完結させたかが描かれていく。数々の悲嘆を乗り越え、日常の些細なことに幸せを感じるお路の姿に自分を重ね、先の見えない今を生きる勇気をもらった。

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    2021年05月18日
  • 涅槃の雪

    購入済み

    門佑さん一途ですねぇ

    天保の改革を背景に、町役人の日々を描いた作品。
    「心淋し川」を読んでファンになり、南星屋の二冊を読んで、そして本作を読みました。前半は少し読みづらかったですが、後半は面白くするすると読み進めました。
    門佑さんの、一匹狼でクールな本質を持ちつつも、一途なところは応援したくなりました。
    姉園江さんは門佑さんの目から見た、きつい性格のあまり関わりたくない人という印象が前面に出てますが、彼女目線の話も読んでみたいなぁ。

    #アツい

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    2021年05月13日
  • みやこさわぎ

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    内容(「BOOK」データベースより)
    高校生になった滝本望は変わらず祖母のお蔦さんと神楽坂でふたり暮らしをしている。そんなある日、お蔦さんが踊りの稽古をみている若手芸妓の都姐さんが寿退職することに。けれど婚約祝いの会が行われた数日後、都さんが突然失踪してしまい?!情緒と歴史が残る街・神楽坂を騒がす事件をお蔦さんが痛快に解決!望が作る美味しい料理もたくさん味わえる、大好評シリーズ第三弾。

    令和3年5月11日~13日

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    2021年05月13日
  • 無暁(むぎょう)の鈴(りん)

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    行之助は家族に恵まれず、久斎として暮らした寺にも裏切られた。飛び出した先で出会った万吉には無暁と名乗り江戸をめざす。
    しまい込んでいた感情が表に出るのは気持ちが破裂した時だとは、一体どれだけ我慢してきたのだろう。それでも彼は考えている。何かを見つけようと考え続けている。自分に鞭打つような暮らしの中で何かを求めて。
    求め続けたその先で何かを見つけられたのだろうか。

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    2021年05月11日
  • 無花果の実のなるころに

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    内容(「BOOK」データベースより)
    お蔦さんは僕のおばあちゃんだ。もと芸者でいまでも粋なお蔦さんは、面倒くさがりなのに何かと人に頼られる人気者だ。そんな祖母と僕は神楽坂で暮らしているけれど、幼なじみが蹴とばし魔として捕まったり、ご近所衆が振り込め詐欺に遭ったり、ふたり暮らしの日々はいつも騒がしい。神楽坂界隈で起こる事件をお蔦さんが痛快に解決する!あたたかな人情と情緒あふれる作品集。

    令和3年5月8日~10日

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    2021年05月10日
  • 千年鬼

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    最初のうちは過去世見をテーマにした短編集かと思ってましたが、途中からどんどん壮大な物語になっていく。
    決して単純なハッピーエンドで終わらせないところに余韻を感じさせる素敵な作品でした。

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    2021年05月07日
  • 無暁(むぎょう)の鈴(りん)

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    苦しい。こんなに苦しく重い作品だと思わず読んでしまったので、奈加さんの作品にしては時間がかかってしまいました。
    あえて苦しい道を行き、自分の探してるものは何なのかを追い求める人生。波乱万丈過ぎて、現代の私から見たら想像を絶します。人生観を突き詰めるとはこういうことなのかと。うまく言葉にできません。
    江戸時代の飢饉がすごかったとは知っていても、詳しくは知らなかったので、この作品でわかってよかった。あと、島流し先の島民の生活も。

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    2021年05月05日
  • 四色の藍

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    環、お唄、おくめ、伊織。四人は環の夫が殺された事件の真相を探っている。それぞれの係わり事に屈託を抱えながら。
    それぞれの想いを持って。

    真相が分った時、想いは乱れながらも一つの方向にむかっていく。四人ともが心安く過ごせますように

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    2021年05月02日
  • 三途の川で落しもの

    ネタバレ 購入済み

    面白かった

    主人公の少年と、三途の川で仕事をする2人おじさんの関係性が面白かったです。どんなに短い間でも、2人と共に過ごした記憶が現世に戻ると消えてしまう切なさ。だけど、、、最後が良かったですね。

    #ハッピー #切ない

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    2021年04月30日
  • 曲亭の家

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    「人の幸不幸はおしなべて帳尻が合うようにできている。」の言葉が胸にくる。日々の暮らしの中笑顔を見せて生きて行くように努めたいと思う。

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    2021年04月28日
  • 猫の傀儡(くぐつ)

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    猫好きなので、買ってみました。西條奈加さんという作家さんも(スミマセン)知らなかったのですが。
    時代物、人情物、猫物が好きな人にはたまりません。

    猫町に暮らす野良猫のミスジは、憧れていた順松の後を継いで傀儡師となります。傀儡ってのも初めての言葉でしたが、さりげなくある人間(傀儡に認定された人!)を操って、仲間が巻き込まれている事件を解決に導くのです。
    猫たちの描かれ方が、生き生きとしていて読んでいて楽しい!そして、いくつか解決していくうちに、大きな謎も解けていくという…
    これは続編あったら絶対読みたい。
    そして、他の作品も読んでみたいと思いました‼️

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    2021年04月27日
  • 六花落々

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    第一話 六花邂逅 第二話 おらんだ正月
    第三話 だるま大黒 第四話 はぐれかすがい
    第五話 びいどろの青 第六話 雪の華 最終話 白炎

    藩主と重臣と共に雪の様々な結晶を記録していく尚七。時は幕末、否応なく世界へ開かれていく日本にも育っている学ぶ心は、身分や役職に縛られて純粋に楽しめるものではないかもしれない。それでも彼はそれぞれの時とそれぞれの立ち位置をそれなりに楽しんでいる気がする。おごるでもなく恨むでもなく飄々と。

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    2021年04月27日
  • 無暁(むぎょう)の鈴(りん)

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    西條さんのお話にはいつも懸命に生きていく人達がいる。その力強さと輝きが眩しくとも気持ちいい。
    寺に預けられた子供の一生。月間誌に連載されていたらしいのでもしかすると連載期間が決まっていたのかもしれない。一生を描くには少し短いようにも思えたが、夢中で読んでしまったと言う事なんだろうと思う。

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    2021年04月22日
  • 六花落々

    購入済み

    雪の殿様の時代背景

    なんの気無しに購入した作品である。
    暫く読んで土井大炊頭の名前をみて、数ヶ月前に読んだ別の小説を思い出した『雪の殿様』まさかとは思うが、こんな事もあるのか?
    しかしこの時代に生きた実在の人物達の再確認になって面白く読んだ。
    最終章の大塩平八郎の乱は、最近読んだ別の小説でも見かけたが、少しきついかな。
    全体的には面白い作品である。

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    2021年04月15日
  • ごんたくれ

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    良い意味での腐れ縁みたいな天才ふたりの関係性や、豊蔵と砂絵の師匠との旅暮らし、池大雅らとの交流場面などが良い。
    絵を文章で表現する技術に驚く。想像力をいっぱいに働かせて読んだが、モデルとなった絵師たちや、応挙の絵なども機会あればたくさん鑑賞し、その後また読み直してみたい。壮大だった。
    音楽の世界、天才たちの世界を文で表した恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」をふと思い出したりもした。

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    2021年04月13日
  • 銀杏手ならい

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    再読して やっぱりいいです、これ

    江戸時代の話なのに 現代の教育の問題に向き合っている。

    特に、読めるけど書けないとか 読めないけど、覚えるのはすごいとか ディスレクシアのことだよね。

    西條奈加さんの他の作品には あまりこういう視点のものはない気がするけど

    もう一度読んでよかった。

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    2021年03月14日
  • 睦月童

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    異能を持つ睦月童が江戸で起きた事件を解決する人情ファンタジーかと思いきや、後半は予想外の壮大な展開に一気読みでした。
    最後の締め方が難しそうな内容なのに、流石は西條さんという絶妙な塩梅です。
    こういった話はやっぱり東北地方が似合う。
    柳田國男氏の世界を味わいに一度は訪れてみたいです。

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    2021年03月12日
  • 烏金

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    最初と真ん中と最後の展開が 違います。

    最初は お吟という金貸しの婆さんを取り込んでいく浅吉

    なんと烏連れ

    真ん中は みなしごたちの生活がたつようのしてやったり 借金まみれの旗本を立ち直させたり
    智恵と工夫がいっぱい

    最後は 浅吉の本当の名前 出身地 おぎんとの関係
    とか出てきます。本当はそういう話しだったのね!

    という終わり方です。最後まで読むと 又最初の方をよんで確かめたくなります。

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    2021年03月02日
  • 烏金

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    いつもと少し違う切り口
    貧しい者にお金をただ、貸すのではなく返し方を教える。
    ノーベル賞のグラミン銀行に近い?

    優しさと強さ。

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    2021年02月27日
  • 猫の傀儡(くぐつ)

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    ネタバレ

    これは猫好きにはたまらない小説でしょうぬ。

    猫には傀儡師なる役を持つものがいて、傀儡になる人がいる。

    猫達に困った事があったら、傀儡師が傀儡を使って解決しなければならない。

    これは大役ですね。
    ですが、主人公のミスジは賢くて、大店の息子なのに、家を飛び出して狂言作者をしている、売れてないけど、阿次郎と見えないバディを組んで解決していく。

    色々な事件を解決し、最期に待っているのはミスジの前の傀儡師、順松の傀儡だった雨月と、事件の中で出会い阿次郎の飼い猫になったユキの元飼い主を探っていくのは、流石、ミステリも書かれる西條奈加さんならではですね。

    面白かった‼️

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    2021年02月20日