西條奈加のレビュー一覧

  • 涅槃の雪

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    教科書で読んだ天保の改革が、様々な立場から捉えた物語として描かれていて、とても面白く読みました。誰が適役かなぁと役者さんの顔を思い浮かべながら読むのも楽しかったです。時代劇が少なくなって寂しい…。
    今も昔も政まつりごとは変わらないのだなぁ。お仕事小説の要素もありましたね。

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    2022年04月03日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    天明5年2月(1785年)田沼意次肝煎の蝦夷地見分隊はロシアに対する海防と開拓の調査のため、江戸を立つ。その一員に加わった最上徳内は厚岸(アッケシ)到着後、アイヌの少年フルウと出会う。蝦夷での交易を独占する松前藩はアイヌを搾取する実態を知られないよう、見分隊の行動を監視し、徳内とアイヌの接触を禁じる。
    田沼意次の失脚、松前藩との確執等の困難の中、アイヌとの信頼と友情を貫き通す徳内の生涯が描かれる。

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    2022年03月28日
  • 猫の傀儡(くぐつ)

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    装丁に惹かれて購入。
    はじめての西條作品。

    ほっこり系の時代小説。読みやすくすいすい読めるが装丁ほど印象に残るお話ではないかも。
    ただ最後の最後にこの先に大きな展開があるかも?な、思わせぶりな終わり方。

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    2022年03月25日
  • 雨上がり月霞む夜

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    ネタバレ

    『雨月物語』というのをモチーフに作られた物語らしい、、というのを終盤になって知りました。

    もともとの話を読んだことないので妖物語として読んだのですが、ストーリーはおもしろかったです。
    雨月の正体が分かった時はぞくっとしました。
    所々に和歌とか古文みたいなのが出てきて詳しく説明もしてくれてるのですが、、
    ちょっとむつかしかった印象。

    雨月物語を知っていて和歌や古文にも興味があったなら、もっと楽しめる作品だっただろうなー。

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    2022年03月23日
  • 刑罰0号

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    ネタバレ

    相手の立場になって考えろってよく言うけど、まさにこれって感じ。
    普通に面白かったけど、もっとドロドロしたものかと思ってたから若干期待しすぎた。
    加害者に被害者の記憶や想いを体験させる機械、0号。
    臨床段階にあったが時を経て段々テロ組織として使われるようになってしまい…
    ラストはハッピーエンド。
    1番最初の加害者が本当はいい子で、でも被害者の記憶を植え付けられて、2つの人格が共存する身体になってしまった。互いが思いやりをもっていて温かい気持ちになった。

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    2022年03月10日
  • 刑罰0号

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    想像していた内容とは違ったけれども、想像以上に考えさせられながら読めた。連作短編の難しいとこでもあるが、一編がどうしてもライトにならざるを得ないのは苦しいところ。本当はもっともっと濃い一編を読みたくなる作品。

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    2022年02月20日
  • 千年鬼

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    ★3.6 2022.02.17

    1000年という気の遠くなるような時間をかけて小鬼は少女を救い続ける。自分の命を削りながら。
    少女 民と小鬼はお互いにかけがえのない存在だった。だからこそ1000年かけてお互いを取り戻そうとしているのだと思う。
    すれ違い、すれ違い続けてのちの、ほんの一瞬の邂逅。
    その一瞬が彼らの次の1000年に希望を与える。
    何とも切ないファンタジーだった。


    ↓↓↓内容↓↓↓
    友だちになった小鬼から、過去世を見せられた少女は、心に“鬼の芽”を生じさせてしまった。小鬼は彼女を宿業から解き放つため、様々な時代に現れる“鬼の芽”―酒浸りで寝たきりの父のために奉公先で耐える少年

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    2022年02月18日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    主人公と一緒に旅をした気分になった。主人公がアイヌを想う気持ちが伝わってきて、アイヌが乱を起こした章はとても悲しかった。

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    2022年02月14日
  • せき越えぬ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最後の章で、関を抜けるシーンはドキドキした。この章はもう少し文章のボリュームが多くてもよかったと思う。

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    2022年01月31日
  • 雨上がり月霞む夜

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    ネタバレ

     短編連作にしても、どうにも似たような話ばかり続くな……?と、思っていたら、なるほど、「雨月物語」がベースになっていたわけか、と納得。「吉備津の釜」のクライマックスシーンくらいしか覚えていないために比較を楽しむなんてことは出来ませんでしたが、「雨月物語」をしっかり読んでいれば、全く違った印象や驚きをもって読めるんだろうなぁと感じました。和歌や古典に通じていれば、またしかり。己の浅学ぶりが勿体ない一冊でした。
     とはいえ、何も知らないなりに違和感を覚えながら読み進んだ先の、最後の二編での伏線回収は実に見事です。
     そしてウサギの遊戯が、偉そうで生意気な態度といい、所作といい、とにかく可愛い……も

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    2022年01月23日
  • 九十九藤

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    武家相手が普通だった口入れ屋業界に、家事の修行をした男性を商家相手へ送り込むという新しいビジネスにチャレンジするお藤。面白かったけれど、他にもいろいろな工夫を見せて欲しかったかな。
    高田郁さんのようにシリーズ化すればもっと深みが出るかも。

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    2022年01月16日
  • 曲亭の家

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    私はその存在をはじめて知ったのですが、曲亭馬琴の半生を語るには外せない存在のようですね、土岐村路。長男の嫁であり、最終的に盲いた馬琴の筆記助手となった。独立wikiもあった。へえぇ。
    馬琴は日本ではじめて筆一本で生計が成った存在とは言われるけど、こんな強烈な性格だったのかぁ、天才は、得てして、己も周囲も削るものではあるけれど。貞女の鑑と傍目には見えたかもしれないが、内情こういうかんじなら、ほんとに大変だったろう。芯の強い女性の話であることは間違いない。自分なら、路のようにはとても生きられない。そこに己の役割と矜持を見ていたのかもなあ。強い。
    馬琴がほんとに思いやりがなさすぎて(なんなら姑も夫も

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    2021年12月13日
  • はむ・はたる

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    様々な事情で親なしの勝平達十五人の子供。とある事で知り合った御家人長谷部家に身元保証人になってもらい、子供達だけで長屋で暮らしている。元は掏摸や泥棒をしていたが、今は長谷部の家の婆さまや嫁の手内職である稲荷寿司作りと行商を手伝っている。逞しく暮らしながら自分達の周りで起きる様々な煩い事を知恵と行動力で解決していく。
    子供達の事情が親に売られたり、暴力から逃れたりと悲しい過去ばかりだけど、その後寄り添って力を合わせて生き抜いてきた逞しさもある。勝平達が長谷部家の面々と知り合う話が多分あるのだろうけど、この本には載ってない。知りたいなぁ。

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    2021年12月12日
  • 曲亭の家

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    舅の馬琴を始め、とんでもなく傲慢・我儘・癇癪持ちで、とんでもなく面倒な家に嫁ついだお路の半生。なんでこんな家に嫁いでしまったのだろうと思う環境の中、大変な苦労をしながらも、人に馴染み、与えられた役割を見いだし、小さな楽しみや幸せをみつけ、たくましく生きたお路に、勇気をもらった。
    苦労が多いからと言って、不幸せとは限らない。
    幸せはそもそも小さいもので、似たような日々の中に小さな楽しみを見つける。
    人の幸不幸はおしなべて帳尻が合うようにできている。
    私もこれから先、苦労や悲しみが襲ってくると思う。その時に、この作品を思いだし、少しでもお路みたいに歯をくいしばって生きれたらなと思う。自信はないけれ

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    2021年11月25日
  • 曲亭の家

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    偏屈な舅に小言ばかりの姑、癇癪持ちの夫、その3人とも多病だなんて自分なら堪えられない…お路さん本当に辛抱強い
    その当時は必死すぎて分からなくても、自分にしか出来ないことをやり遂げたとまわりからの声で気づいた時どれほど幸せだったろう
    苦労の多い人生でも本人にとっての幸せはきっとある、見つけられるはず!

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    2021年10月27日
  • 烏金

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    【収録作品】烏金/勘左のひとり言
     金を貸すだけではなく、それを生かす方法も教える浅吉の知恵と度胸が好もしい。地に足をつけて生きることで得られる充実感が伝わってくる。
    単行本でずいぶん前に読んだが、『はむ・はたる』を再読したので、改めて読む。文庫オリジナルの掌編「勘左のひとり言」がうれしい。

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    2021年10月27日
  • せき越えぬ(新潮文庫)

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    箱根関所をめぐる人間模様という時代物を読んだ。しかも、作者はついこの前に『心淋し川』で直木賞を受賞なさった西條奈加さんです。
    箱根の関所は幕府管轄とはいえ小田原藩に丸投げだったのです。そりゃそう、箱根峠は小田原しか登れない。そこで小田原藩の上級・下級武士たちが関所の役目につくのですが、組織有ればパワハラあり、仲間意識もうまれてくる。

    若き青年「武藤一之介(たけとういちのすけ=ぶいち)」は熱きこころもて親友との交流に、初恋のやるせなさに身をゆだね、日々悩みながら成長していくのだった。

    筆運びよし、いろいろよく調べてあって、はぎれがいいですね。『せき越えぬ』の意味深だこと!小さな章立ての「凉暮

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    2021年10月19日
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き

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    秋葉原で日々発生する事件を町の駐在さん?と爽やか役立たずイケメンお巡りさん+謎の足(脚、なんだろうと思う)幽霊がしっかり誠実に解決して行く連作。

    最後に謎も明らかになり思いも昇華して目出度く成仏か、と思ったらその後も幽霊さんは駐在所に常駐する雰囲気で、何となく続編ありそうな感じでした。

    役立たずイケメンの存在が許されてしまうのが秋葉原なのね。

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    2021年10月09日
  • せき越えぬ(新潮文庫)

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    箱根関所の連作短編長編。幕末の黎明期とでもいうときの時代小説。清々しいまでの純粋さを味わえた。西條さんの小説らしい人情劇だった。市井の人の心意気とか真っ直ぐさとか、暖かさがあって気持ちがいいし、自分もそうありたいと思わせてくれる。個人的には、もう少し広げて欲しいもう少し読みたい気もするが、想像することもまたいいのかもしれない。

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    2021年10月06日
  • 九十九藤

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    時代小説。

    主人公お藤は伊勢四日市の生まれ。
    幼くして孤児となり、艱難辛苦の果てに江戸にたどり着いた。
    この地で縁に恵まれ、口入屋の差配として一歩を踏み出す。
    口入屋とはいわば人材斡旋業である。働きたい者と、働き手を必要とする者とをつなぐ仕事だ。
    江戸の口入屋の得意先はほぼ武家と決まっていた。だが、お藤は商家に眼を付ける。ただ奉公人を紹介するのではない。時間を掛けて一から仕事を教え込み、すぐ使える形で送り込むのだ。商家では特に、男で台所仕事ができる者が求められていた。お藤が仕切る口入屋は次第に評判を呼び、商いは軌道に乗り始める。
    だが、好事魔多しの言葉通り、もちろん、先には困難が待ち受けてい

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    2021年09月27日