萩尾望都のレビュー一覧
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帯で「新世紀ポーの一族」という言い方を始めている。
2016年に突如始まった「ポーの一族」の物語は、ここに来て佳境を迎えている。「春の夢」において、大老ポーの再登場とファルカとブランカが登場し、「ユニコーン」においてバリーが登場、「秘密の花園」でアーサー氏とのいきさつが述べられた。そしてその人物たちが、ほぼ一堂に会したこの一巻である。アルゴスという大老ポーより長く生きている人物さえ、登場した。その他の脇役も、サルバトーレ・シルバー・クロエなど、一挙に登場して、遂に大老(キング)ポーが、その一族の始まりの物語を語り始める。
総ては、エディス家での火事で死にかけているアラン(エドガーの相棒)を助けるために。
私は、ポーの一族のことを「何かわけのわからない妖しい美少年たちが、美しさを保ったままに、ある悲しみを抱えたまま、時代を彷徨う」耽美な世界とは一欠片も思っていない。其処には「死なければならない人類」に対比して「永遠を薄氷を踏みながら彷徨う人類」との対比があり、人間は「誰とともに生きるのか」或いは「人間とは何か」という問いかけがあったと見ている。20世紀ポーの一族は、普通の人類から見たポーの一族の物語であり、新世紀ポーの一族は、ポーの一族から見たポーの一族の話なのかもしれない。
今回、バージョンアップしながら、その根元に進もうとしているのではないか?
「こんなの見たかったポーの一族じゃない」という方々は、40年間何か幻を見ていたのではないか?
4000年以上生きていたにしては、2000年間生きていたにしては、あまりにも一族たちが愚かで人間臭いという違和感は、私も少しやりすぎだと思う。しかし、思い出して欲しい。ギリシャ神話からこの方、神はあまりにも愚かで人間ぽかった。人間の語る物語は、結局のところ、ギリシャ神話になり、シェイクスピアになり、古事記になるのである。
まだ、「青のパンドラ」とは何か?
なぜエドガーのみが例外だったのか?
という最大の謎は、明らかになっていない。
次は来年の今ごろだろうか。
首を長くして推移を見守りたい。 -
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これは…
この展開は、何故こうなる?と思ってしまいました
義父からのサディスティックな性的虐待を受け続けて壊れてしまったジェルミを
イアンがBLとして受け入れるなんて…なんで?傷深くならないの??? -
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そっか…
こうして殺意が生まれてしまうんだ
被害者が追い詰められて被害者が加害者になってしまうんですね
私は自分が消えてしまいたいと考え続けてしまいました -
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第二次世界大戦
ウェールズに現れたエドガーとアラン。
そこでドイツから避難してきた少女のブランカと出会う。
今回は彼女が一族に加えられるまでの話。
しかし吸血鬼といってもポーだけでなく別の一族もいるとは… -
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新シリーズ
新シリーズでこれが一番好きかも。
アーサークエントン卿に話でまさに続編って言う感じ。
ただクエントン卿のイメージが全く変わってしまったww
もっと陰鬱な感じだったのに躁鬱だったのか? -
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2016年!
ぐーっと時間が飛んでなんと2016年!
火事で燃えて炭になったアランをトランクに携えてドイツに現れるエドガー。
アランを復活させるためらしいが、ポーの一族の始まりの話などが興味深い。 -
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萩尾望都さんといえば、少女漫画の歴史とも言える伝説的な作家さんだ。
が、残念ながら、自分自身は大人になるまで、ほとんど読んだことがない。
唯一読んだのは『トーマの心臓』くらい。
この本では、イタリアの大学に招かれて行った講演をベースに、少女漫画の歴史を概観し、表現の特質について語られる。
表現論ではコマ割りのことが特に多く取り上げられていた印象がある。
規則的なコマを割って物語を作っていくことがむしろ難しいという話があった。
自分にとってはそれ自体が意外で、興味深かった。
少女漫画の自在なコマ(例えば人物がコマを無視して、画面の前面に出てくるような配置)が読めない人がいるというのも、わかるような気がする。
同時に、むしろ自分はどうして違和感なく読めたような気になっていたのか、改めて不思議に思ったりもする。
萩尾さん自身のことも知ることができた。
お母さんとの関係に苦しんだことが作品に反映したものもあるとの由。
名前だけは知っていた『イグアナの娘』も、そういう作品だったとは。
あとは、SFと少女漫画は親和性があるという指摘も面白かった。
今更ながら、『ポーの一族』を読んでみたい、と思うきっかけになった。 -
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もうね、とんでもない傑作ですよ。志賀直哉の『暗夜行路』なんて、捨てちゃいなさい。かわりにこの『訪問者』を教科書に載せたらいい。その前にまず、閣僚はみんな読んで、原稿用紙10枚以上の感想文提出のこと(女性閣僚は『イグアナの娘』で)。(長山靖生「萩尾望都がいる」256p)
実際、『訪問者』を読むと、たいていの父親は泣きます。中学生以下の息子がいる父だと百発百中。(同257p)
萩尾望都は、やっと親離れが出来始めたと感じた80年代から親子問題を描き始めます。(『メッシュ』『半神』『イグアナの娘』『残酷な神が支配する』)「訪問者」はその最初の作品です(1980)。「トーマの心臓」(1974)でひとり大人びた雰囲気で、トーマとは違う方法でユリスモールを守り、でも自らはギムナジウム校長の実子であるという葛藤を抱えていたオスカー・ライザーの、学校に来るまでの数年前の物語です。
私に息子はいないので泣きませんでした。実際、百発百中なのか?聞いてみたい気がします。
ある時‥‥雪の上に足跡を残して神さまがきた。
そして森の動物をたくさん殺している狩人に会った。
「お前の家は?」と神さまは言った。
「あそこです」と狩人は答えた。
「ではそこへ行こう」裁きを行うために。
神さまか家に行くと、家の中にみどり子が眠っていた。
それで神さまは裁くのをやめて、きた道を帰っていった。
冬ごとに
ぼくは雪の上に神さまの足跡をさがした。
ーーたいせつなものが
この世にはあるのですーー
子どもは、特に男の子は家庭の親父のダメなところは何もかもがわかって、それでも親父を守ってきたけど、その気持ちは父親には伝わらない。
ー親父からは、ぼくが裁きをなす神さまに見えていたというのか?
ギムナジウムに来るまでの1年間、オスカーと父親はどんな旅をしたのだろう。とふと思ってこの作品を書いたと、30年ほど前に萩尾望都のインタビューを読んだことがある。それどころか、B5版のコミック発売ではなく、100pだけの上製単行本の漫画が初めて発売されるという冒険を行ったのがこの本だった。そしてそういう漫画を私が初めて買ったのがこの本だった。コミックスさえ、古本でしか買わない私にとっては大事件だった。それでも、「トーマの心臓」と同じで、結局私は力作だとは思ったけれども、泣きはしなかったし、オスカー目線でしか読めなかったこともあり、そんなに名作とも思わなかった。
あれから30年。改めて読むと、父親目線で読むと、よくもまぁ親子心中をしなかったな、とか、どうやって旅の金を工面したのだろうか?とか、第二次世界大戦の影があちこちにまだ残ってるんだな、とか、南米に行って、息子に手紙を書く約束をしたことで、おそらく彼グスタフは人生が救われているな、とか、いろいろ思った。今更ながら、これは裏『トーマの心臓』なのだとも思った。
まぁ閣僚に読ませてもムダだとは思うけどね。 -
Posted by ブクログ
もっとノスタルジックな内容かと思ったら、全然違った・・・
なんかもう、いろいろビックリだし悲しい。萩尾望都がこんなに自身を卑下してるのかとか(巻末作家!? 私、多分、生まれて初めて読んだ少女漫画は萩尾望都の作品だと思う。だからこんな風に自分を評しているのはとても悲しい)、少女漫画界二大巨頭といっても差し支えないと思う二人の間にこんなことがあったのかとか。『小鳥の巣』は確かポーの一族の中で最初に読んだお話しで、一連の中では一番好きなんだけど、その裏にこんなエピソードがあったとは・・・!
間に入って取り持ってくれるような人がいないのも悲しい。
これってどちらの作家のファンかで受け取り方分かるんだろうなあ。