萩尾望都のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
西暦30世紀目前の地球、環境問題の悪化の果てに女性が絶滅し男性だけが残った。滅亡の一途を辿る地球人の中でただ一人、出産の役目を授かった聖母(ホーリー・マザ)が暗殺される事件から、物語は幕を開ける。
古くは手塚治虫の「ふしぎなメルモ」のように「性」をストレートに扱ったマンガは少なくない。その中でも萩尾氏は、一貫して「性」を扱ってきた方である。そんな氏の長編作品の中で、おそらく最も性を鋭く突いた作品の一つと言えるだろう。さらに今回は「受胎」まで射程に捉えていた。
近年、小説家の桐野夏生氏は「東京島」を通じて偶発的に生じた原始的な小集団生活の中の「現代的な」女性性を丹念な描写で描いた。この作品は