萩尾望都のレビュー一覧

  • イグアナの娘

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    10代の頃に初めて読んだ時、面白いともつまらないとも思わなかった。ただ遠かった。

    時間が経ち今ふたたび手にとって見ると、何とも言えない気持ちになった。
    あの頃には遠かった物語が、いつのまにか自分の中にあった・・・。

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    2012年03月20日
  • マージナル 1

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    O竹さんに借りる。2999年の地球、遺伝子の損傷により男しか生まれない世で、人工的に女性(マザ)を創り何人もの子どもを産み与える。しかし、マザの暗殺によって全てが狂い始める。クローン人間の是非、愛することの意味など深いテーマを盛り込みつつも、BLっぽいドキドキ?感もあって話に入り込みやすい。あぁ、本当に昔の少女?漫画は骨太だなあ。

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    2012年03月04日
  • 残酷な神が支配する 10

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    義父がつけた心の傷。
    その息子を愛すること。
    ジェルミとイアンの苦悩、されたことを告白する勇気、重くて辛いけど何度もこの世界に浸りたくなる。

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    2012年01月03日
  • 訪問者

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    ネタバレ

    「トーマの心臓」も今作と合わせて読むとその背景・人間関係がより良く分かる。子どもにとったら出生の秘密なんて知りたくなかったよな…。でも手放す父の寂しさ・複雑な気持ちも子を持った今となってはズシンとくる。それでも子どもには自分を捨てて身軽になれて良かったねと皮肉を言われてしまうのだが。萩尾先生は心理描写が巧み。

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    2011年12月25日
  • マージナル 1

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    西暦30世紀目前の地球、環境問題の悪化の果てに女性が絶滅し男性だけが残った。滅亡の一途を辿る地球人の中でただ一人、出産の役目を授かった聖母(ホーリー・マザ)が暗殺される事件から、物語は幕を開ける。

    古くは手塚治虫の「ふしぎなメルモ」のように「性」をストレートに扱ったマンガは少なくない。その中でも萩尾氏は、一貫して「性」を扱ってきた方である。そんな氏の長編作品の中で、おそらく最も性を鋭く突いた作品の一つと言えるだろう。さらに今回は「受胎」まで射程に捉えていた。

    近年、小説家の桐野夏生氏は「東京島」を通じて偶発的に生じた原始的な小集団生活の中の「現代的な」女性性を丹念な描写で描いた。この作品は

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    2011年11月06日
  • バルバラ異界 1

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    まだ1回読んだだけだから、全体をつかみかねてるけれど、どうしてこんな話を思いついてしまうのか、それが不思議。

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    2011年11月03日
  • あぶな坂HOTEL

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    ネタバレ

    中島みゆきを思わせる由良さんが素敵。他の作品と違って一定の場所だけで演じられる世界がまた新鮮でした。初見では実はさほどではなかったけれど、3度目の今日はじんわりと涙が出てきた。この方の死生観が好きだと思う。
    2011年9月
    2014年5月 再読

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    2014年05月11日
  • 半神

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    ストーリー漫画の最低枚数で書ききった表題作「半神」が非常に印象的。
    緻密な物語でありながらラストでは余韻まで残す完成度の高さに感服。
    萩尾望都の省略の技術が光る読み切りだった。
    一本のテーマが太く堂々と最後まで貫いているシナリオの形が美しい!

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    2011年08月20日
  • スター・レッド

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    SFと女性性を美しく描き出した作品。
    宇宙は女性的。
    たくさんの自分の好きなSF作家がこの作品の影響を受けているだろうということを感じた。
    これが「少女コミック」に連載されていたということも、また時代なんだと感じる。
    女性の持つ力、男性には解らない神秘。
    だけど、男性から見ないと解らない力や、男性にこそ神秘に感じられる部分もあるのだろう。

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    2011年08月12日
  • マージナル 1

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    SFの天才。
    テーマとしてはよくあるものだけど、続きが気になる。
    今まで読んできた数々のSFは萩尾作品の影響を多かれ少なかれ受けてきたんだろうということが想像できる。

    2,3巻も素晴らしい。

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    2011年07月27日
  • 訪問者

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    本当にこの人は、読む側にも覚悟を迫るすさまじい表現をする人だ。
    それだけ作者に覚悟があるということなんだろう。
    子どもとして、親として、恋人として…
    細かな描写に何度も何度も衝撃を受ける。
    あの大作につながる短編が一遍載っている。
    人にはみな人生があって、たとえある物語では片隅にいる人物であっても、必ずその人の物語がある。人生がある。

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    2011年07月13日
  • とってもしあわせモトちゃん

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    可愛い!!
    「おはようスパンク」みたい。
    こっちの方が先なのかもしれないけど。
    お気に入りは、モトちゃんの分身。

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    2011年07月04日
  • 思い出を切りぬくとき

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    筋金入りの萩尾ファンなのに、これは読んでいませんでした。落書き的な挿絵が本当に素敵。エッセイ自体も興味深いけど、書いた時期が異なるので若干統一感に欠ける。できるなら萩尾先生の本業である 漫画でこのエッセイをまとめていただきたかったな~。

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    2012年03月26日
  • スフィンクス

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    オイディプス王のお話をちゃんと読んだことはありませんが、悲劇ドラマやの~。

    「世界の終わりにたった一人で」はとっても好き。

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    2011年02月24日
  • 銀の三角

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    名作の多い萩尾望都さんから何か一冊を・・・
    と無理に考えると個人的にはこれになるかもしれない。
    最初は無条件で「ポーの一族」かなと思ってたけど。

    途中の繰り返しのめくるめく感じがいい。

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    2011年01月29日
  • 半神

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     再読。全体的にハイレベルだけど、お気に入りは表題作の「半神」「「偽王」「真夏の夜の惑星」「金曜の夜の集会」かな。描かれる愛憎の混じり合う様子や絶望に耐え抜く様が好き。

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    2011年01月23日
  • マージナル 1

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    西暦2999年、消滅に向かう世界では海は赤くなり、ウイルスにより生殖能力をうしなっていく。世界にはただ一人の聖母マザ。彼女唯一人が世界の子供を産む。。。。。
    世界は男性のみ。
    こんな感じのくだりを読んで、興味がわかないなけがありません。
    世界観を読み込むのにちょっと頭をつかいますが、
    この世界観半端ないです。
    文庫3冊でかなりの充実感。
    萩尾さんの作品をちゃんと買ったのはこれがはじめてですが、
    これから没頭して読みたいと思います。

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    2010年11月21日
  • あぶない丘の家

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    やっぱり構成力がすごい。主人公のまわりでちょっと(?)不思議なことが起こる。各話毎に歴史だったり時間旅行だったりテーマ様々に一気に読ませる面白さ。

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    2010年10月11日
  • スフィンクス

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    おお、はぎおもとだ、となんとなく購入。なんでしょうね、この方の独特の世界観とかセリフまわしとか…と今更語るのもあれなんですが。やっぱり面白いし、すげえ。

    最後の話の海岸で男の子とばあちゃんがおどるところで号泣したのですが、貸したほかの人とかは「???」って感じだったみたい。男の人には伝わりにくいのかな。

    しかしああいうばあちゃんいるよな、ぼけてるまではいかないけど話してるとなかなか要領えない人っつうか。そこんとこも「ああー、いるいるこういうばあちゃんwwwwww」っておもってすげえと思ってしまいました。そんなばあちゃんの着飾ったかんじとか。はでなおばさんとか。ちょっと難しいじいさまとか。な

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    2010年09月25日
  • 11月のギムナジウム

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    「トーマの心臓」の原型で、短編なのでストーリーがわかりやすかった。他の話の一つに、自分の家にある塔の妖精たちと仲良しで幸せだったのに両親を失ったばかりか恋人の心も失った少女の話があった。彼女は街に出て数年を暮らすうちふとしたことから虚しさを嘆く。モノローグはほんとに小さなコマなんだけど(文庫なので)、現実から逃げるように故郷を離れたときのまま、何ら変わるところのなかった自分に気づいてつらかったのだと思う。ここは電車の中だったのにもらい泣きしてしまった。お話は家のあった村に帰って幼なじみと再会するというハッピーエンドで、やきもきしていた妖精たちもほっとしたことだろう。

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    2011年09月09日