萩尾望都のレビュー一覧

  • 王妃マルゴ -La Reine Margot- 1

    ウシャねこ

    萩尾望都先生の作品を久しぶりに読みました。本格歴史物で続きが気になります。

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    2017年05月22日
  • 訪問者

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    「トーマの心臓」に登場するオスカーの幼少期を描いた作品を含んだ短編集。オスカー好きとしては嬉しい外伝だけど、読んでいて胸が痛くなるお話です。幼少期のオスカーは可愛らしいという印象で、そこからあのカッコイイオスカーになることを想像すると、取り残された環境であっても強く生き続けたんだなぁと、しみじみと感動します。「親子の愛」がテーマでもあるので、子供を持つ人におすすめしたい。「訪問者」という題名も、読み終わってみると考え深いものになります。他の三作も面白く、哲学、宗教、愛を含んだ読み応えある文学的な物語です。

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    2017年01月17日
  • トーマの心臓

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    よく聞く題名だったので、気になっていた漫画。男としては初めての世界で驚いたけれど、楽しく読み進めることが出来た。詩的な表現が多くて、漫画だけど文学的な要素も含んでいる。「トーマの心臓」という不思議な題名は、読み終わってみると素晴らしい題名だと気づかされる。どのキャラクターにも感情移入できて(悪い奴は別)、人間関係の設定が良く出来ていると思いました。萩尾望都に影響を受けたのが漫画家だけじゃなくて、小説家にも多いことも頷けます。個人的にはオスカーのカッコよさに惚れた。森博嗣の小説版もあるので是非読んでみたい。

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    2017年01月17日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    ネタバレ

    女性の謎、ジェンダーの壁、父親不在…。問題の原因から、葛藤を乗り越えた体験、自立した関係の築き方まで、精神科医・斎藤環と5人の女性が、母と娘について語り合う。朝日カルチャーセンターでの対談を加筆・修正し書籍化。

    なんか,悲しいくらい理解できる感じ。

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    2016年11月03日
  • 11人いる!

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    偶然とあるビレバンで見かけ、母が昔読んで面白かったと話していたのを思い出して購入しました。

    今の漫画ってある意味確立された枠組みがありますが、対してこの作品は随分実験的に感じました。新しい事を何のしがらみもなくやってやった!という。

    現代っ子が読んでも文句なく面白かったです。

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    2016年10月25日
  • ネオ寄生獣

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    ネタバレ

    悪質だがパロディとしては最高クラスなのが平本アキラのヤツで、魅せるストーリーとしての完成度は萩尾望都や皆川亮二はやはり強かったけど太田モアレの今夜もEat itがオラは好きだべ。

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    2016年09月24日
  • バルバラ異界 1

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    失った若さや時間、かけがえないもの、をこういう形で表せるなら、クリエーターとしてなんて幸せなんだろう。萩尾さん、天才です。
    眠り続ける青羽の火星の夢に、ひととき、浸れました。

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    2016年08月15日
  • ネオ寄生獣

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    女性誌編から随分間が空きましたが、男性誌編。
    こっちのほうは原作のタッチとか名セリフ、名場面なんかをパロディしたものが多い印象。

    それにしても、やはり「作中描かれていない寄生生物の生活」というのは興味あるテーマですよね。食人というアイデンティティを封じられた知的生命体パラサイトは、いったい何を考えて生きるのだろうか?案外人間とそんなに変わらず、知的好奇心のために生きるのかもしれない。

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    2016年08月07日
  • ネオ寄生獣

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    萩尾望都先生の作品目当てで購入。
    他の作家さんの作品も面白かった。

    瀧波先生の攻めっぷりに爆笑。

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    2016年08月02日
  • 訪問者

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    ネタバレ

    「訪問者」
    「トーマの心臓」に出てきたトーマの外伝。
    母を殺してしまった父を庇う子の話。
    逃避行の途上で体調を崩していく父の姿が悲しい。

    「城」
    寄宿学校に預けられたラドクリフが、優等生のアダムとギリシャ人の不良オシアンに影響される話。

    「エッグ・スタンド」
    ナチスドイツの侵略するフランス。
    パリの踊り子ルイーズのもとに身を寄せる謎の少年ラウルを、
    非合法活動に携わるマルシャンが、ふたりを愛しつつも調査する話。
    「愛も殺人も同じなんじゃないの?」というラウルの存在が面白い。

    「天使の擬態」
    自殺未遂をこころみ、天使になることを夢想する大学生の次子が、
    新任教師シ

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    2021年09月19日
  • メッセージ

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    2006年から2011年の大震災直前までに描かれた作品群の全貌。主にメッセージシリーズと、浦島舞の片思いシリーズを収録する。シリーズ連作「ここではない★どこか」の第二弾単行本らしいが、この本に収録された二つのシリーズに関連はない。

    感想を長々と書けないので、メッセージシリーズの特に「オディプス」と「スフィンクス」について述べる。語り部は時を超えて現れる悪魔の右手(左手は天使?)を持つ黒装束の男である。彼は「運命」を知っている。男は有名なオディプス王にまつわる「運命」を全て知っていて、事が起きる直前に「その道を行くな」と伝える。時には手を掴んで強く諌め、時には道理を尽くして説得する。

    そこに

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    2016年07月06日
  • なのはな 新装版

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    萩尾望都を買わなくなって20年以上が過ぎている。今回「ポーの一族」新章を読んだ勢いで買ってみた。絵柄は少し変わっているが、紛れもなく萩尾望都だった。

    作品的に最も気に入ったのは「なのはな」である。雑誌の2011年8月号に掲載されたので、少なくとも5月にはペン入れをしたはずだ。少女漫画では、最も早い時期に発表された「原発事故漫画」だろう。しかし、内容は事故の1年後の福島になっている。萩尾望都らしく、主人公の見る夢は距離と次元を超えてゆくが、内容は極めてリアルに描かれた。その後に継続して掲載された原発事故漫画を見ると、著者がなみなみならぬ熱意でこのシリーズを描いているのがわかる。私は20年の中断

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    2016年06月24日
  • マージナル 1

    ネタバレ 購入済み

    SF

    めっちゃSFでした。
    子供を産めるのはマザーと呼ばれる女性一人だけ。
    このままでは世界が滅びてしまうという恐怖に包まれた世界なのですが…
    実は大どんでん返しあり。

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    2022年06月01日
  • 残酷な神が支配する 9

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    この最後のあたり…特に307ページと最後の最後が……好きです。あー!あーあ!だめなんだけど…だめなんだけどなー!

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    2016年05月12日
  • なのはな 新装版

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    福島の原発事故や放射能の話なんだけど、プルトニウムやウランが擬人化していたりサロメが出てきたり銀河鉄道に乗ったりよくわからない。眠くない時にもう一度読もう。

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    2016年04月11日
  • イグアナの娘

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    ネタバレ

    やっぱ萩尾先生は神だわ~。スゴすぎてあたまおかしくなりそうになるわ。
    イグアナの娘、最初読んだときは「お母さんイグアナだったんか。あ、そう」だったんだけど、二回目読んだらお母さん可哀想で泣けたよ。美容整形の暗喩? とか思ったけど、そういうわけじゃないんだよな。親または子を愛したいけど愛せない親子関係全体のお話なんだって思ったら、すごい不幸で切実だった。周囲に当然出来ると思われている(自分もそう思っている)ことがどうしても出来ないなんてね…

    あとのお話はやっぱり表題作に比べるといまいち。受験生の男の子が喫茶店に住み込む話は読み込んでいくうちに登場人物の印象が逆転するのがよかったけど、終わり方が

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    2016年04月10日
  • なのはな 新装版

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    2011年6月28日発売の"月刊flowers"8月号で発表された震災後の福島県を舞台にした『なのはな』と、放射性物質を擬人化した『プルート夫人』『ー雨の夜ーウラノス伯爵』『サロメ20××』の原発3部作、そして2012年に出版された時の描き下しの『なのはなー幻想「銀河鉄道の夜」』に、今回『福島ドライヴ』を収録しての新装版。

    3部作では、放射性物質の持つ抗いきれない魅力にとりつかれ、危険性に脅威を感じたらたちまち忌み嫌う人間の身勝手さがシニカルに描かれていて身に沁みます。
    漫画で社会問題を発信することには様々な解釈もあり難しさもあるだろうけど、こうしてまた顧みて少しでも考え

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    2016年03月17日
  • ローマへの道

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    高いプライドと野心に嫉妬心が加わり、哀れなほど空回りしているマリオ。育ての母の死をきっかけに打ち明けられた家族の秘密が、スランプへ入り口となりマリオを苦しめる。
    押さえられない衝動として恋人のラエラに手を上げるシーンが何度も出てきて、マリオのメンタルの弱さが執拗に描かれる。そうしてターニングポイントとなる「愛を学ばなかった」という台詞。
    満を持して登場したマリオの実母に驚いたのは私だけじゃないと思う。老人ホームにいるって言葉から、白髪の老婆かと思えばこざっぱりとした性格のオバサンで。
    実の母との再会で愛を知るって、育ての両親の存在ってなんだったんだろう。義両親だって愛情をもって接してきたのに、

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    2016年03月09日
  • 訪問者

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    短編四作品を収録しています。

    「訪問者」は、『トーマの心臓』の番外編で、シュロッターベッツにやってくる前のオスカー・ライザーとその父親の物語です。写真家の父のグスタフ・ライザーは、オスカーが自分の息子ではないという事実に感づきながらも、そのことに向きあう勇気のない男としてえがかれています。彼は、妻とのあいだにその件をもち出すことを避けつづけ、最後には妻を殺害してしまいます。やがて刑事が彼に疑いの目を向けはじめます。しかし、グスタフ以上に心に大きな負担をあたえられることになったのはオスカーでした。オスカーは、父と母と自分の関係が家族というまとまりをうしなってしまっていることに気づきながらも、家

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    2016年02月18日
  • トーマの心臓

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    ドイツのシュロッターベッツというギムナジウムを舞台に、少年たちの繊細な心をえがいた作品です。著者の初期の代表作のひとつとされています。

    13歳のトーマ・ヴェルナーは、ユーリことユリスモール・バイハンという少年に一通の遺書を残して自殺します。かねてからトーマは、ユーリに好意を伝えていたのですが、ユーリはトーマの好意を拒みつづけていました。そこへ、トーマにうり二つのエーリク・フリューリンクという少年がやってきます。破天荒なエーリクの登場によってギムナジウムは騒々しくなりますが、そんな彼に対してユーリはいつまでも冷たい態度をとりつづけます。最初は、ユーリのことを疎んじていたエーリクですが、ユーリと

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    2021年08月31日