萩尾望都のレビュー一覧
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美しい装丁
40年ぶりの新刊
数年前に宝塚歌劇が初めて舞台化したことで
売ってしまった全作品をふたたび買いなおし
読み直していたのでブランクを感じることなく…
とはいえ舞台化されるまでも時折読み返したくなる
作品でしたけれど
続きがあるなんて思いもしなかったからお得な気分でした
この作品全体が時系列にそって書かれていないので
いったいどの巻のどの話の続きなのか
旧作を読み返しながら考えるのも楽しみのひとつ
(年表を作って公開してくださってるファンも!)
題名の「春の夢」はシューベルトの歌曲「冬の旅」から
「美しい愛の歌だ」とエドガーが言う
ウィルスの影響で遠出は控えていますが
身 -
Posted by ブクログ
ネタバレロボットアニメとか児童小説とかでは、何らかの理由で大人がいないか極端に少なくなり、子どもたちだけの力で難局を乗り越える、という筋立てはよく見かけるのだけれど
その子どもたち、大概は幼くても3~4歳で、言葉は通じるし自力で食事も排泄も出来て(まあトイレの場面はないんだけどさ)、赤ちゃんとか病児への対応は考慮せずに物語は進んでいった
この作品でも、設定を近未来にすることで、エネルギーインフラが人間の手を経なくても途絶えなかったり、中高生が運転や消火活動が出来たりと、ファンタジックな側面はあるのだけれど
実際に、今この現代地球でそんなことが起こったら、とリアルに想像できてしまうところが怖い
殺人と赤 -
Posted by ブクログ
漫画家の萩尾望都が別名義で25年くらい前に雑誌連載したSF小説。当時は作者の正体は隠していたそうで、挿絵のみ萩尾望都によるものとされていたらしいのです。
故郷のアムルー星の戦争から逃れるため双子のピアリスとユーロは、星の空港で生き別れとなってしまう。そのふたりの持つ能力過去を視る力と未来を視る力。それを欲するものの手により攫われるユーロ。ピアリスの住む街を襲う謎の勢力。
物語の扉が開かれこれから面白い展開が待っていると思わされたところで、掲載誌の廃刊により中断されています。
巻末のインタビューでも続きを書く予定はないとのこと。恐らく書きたい核となるものをその後のまんが制作で消化してしまったの -
購入済み
やっぱり好きだ
エドガーとアランにまた会えた、それが嬉しくて仕方ありませんでした!美しいところはそのままに、再び描き始めて下さった萩尾先生には感謝しかありません。
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購入済み
春の夢に続く迷宮
話は、現在と過去の数地点を行きつ戻りつ迷路の中を彷徨っているようだ。
読者は自我を保ちつつ、読み解く必要がある。
「春の夢」が独唱なら、こちらは合唱。様々な登場人物の思惑が入り乱れている。
このボリュームには収まり切れていない感がある。
広がった話の行く末が知りたい。 -
Posted by ブクログ
「ポーの一族」への40年以上に渡る想いや予想は、文庫本「ポーの一族3」にあらかた書いてしまった。予想通り、この(1)には、予想以上のことは幾つしかなかった。もちろん、バリーという新キャラについてはまるきり予測できなかった。しかし、彼は「解」を導くための補助線みたいなものだ。
最大の予想外は、アランが生きているかもしれないということだ。悲しいけれど、これでシリーズが終わるだろう、という私の予想は変わらない。これからのことを、大胆に予想してもいいけど、それは自分の胸に秘めておく方が粋というものかもしれない。
「VOL1わたしに触れるな」は、過去作品のようにコマ枠を破って人や言葉や夢や時が溢れ出