石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ約2週間、端爪北斗と生活して沢山のことを学ばさせていただいた。
私の考えも交えて書いているので、お気に召さない方は、、うーーん、、頑張ってください、、、
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初っ端「端爪北斗は誰かに抱き締められた記憶がなかった。」一体全体、こんな衝撃的な始まりは無い。炊飯ジャーのご飯、自動販売機の温もり、帰宅までの遠い夕日、どれも人じゃない幸せ。人からの幸せ(愛)を代替出来るものを探していたのだろうと胸が痛くなった。
虐待の描写は、ページをめくる度に加速し、手が動かなくなって涙がこぼれた。小さな北斗に起こる有無を言わさない罰。
自分自身を愛せなかったら、自分の血が流れてる言わば分身、子も愛せない。毒親は連鎖すると言うが、綾子が死ぬ間際のお花見で、「あなたは最後にはお父さんに負けなかった。それを証明するには、しっかりと自分の子どもを愛して育て上げなくちゃいけない。北斗くんには絶対できるからね。」がとても印象的で、連鎖を断ち切ることは叶うが、あばらの道だと考えが改まった。
四日目の法廷、北斗が水の中で泣いている北斗自身の涙に気づけて本当によかった。
自分自身が本当の気持ちを感じないまま過ごすのは、死んでいるのと同じ。明日美ちゃんの「生きて」に込められた力でやっと、死に続けてた北斗が生き返った。しかし、2人の犠牲者を生み出さなければ、北斗を生き返らせるピースが揃わなかったこと、救いがないように思える。
北斗と同い年の私が人を殺さずに生きているのは、周りの人の沢山の軌道修正のおかげなんだと痛感した。殺人者は悪魔の様に見えるが、ほんの少し前までは何の変哲もない一般人だったのだ。私も1年後被告人になっているかもしれない。
人を殺さないのも偶然、人を殺すのも偶然。全て瞬間の積み重ねで起きてしまう。ならこの世からいじめが無くならないように、虐待も無くならないのだろうか。きっと、表裏一体なんだと思う。だからこそ、関わる全ての人に少しでも優しくありたい。
世の犯罪の裏側、司法の意義、秘密裏に蔓延る虐待、北斗と共に学べたこと感謝します。多くの経験から生み出されたこの本に敬意を込めて。素敵な時間をありがとうございました。
【この本に出会ったきっかけ】
SNSで約1年前ほど出会った人のオススメ。
誰かの好きな本、映画、音楽。それらを知ると、その人の目を通して世界を見れるようで。彼は、大人になることが不安に感じる私の数少ない、大人に希望を見い出せる存在だ。
オススメされた本は読んだ後に、考えを共有することができて、一層思考が深まる。私の誇れる趣味の一つだ。
【追記】
・ifもしも私が登場人物だったら
私はわがままに生きてきたから、美沙子なら至高と離婚して(殺すと脅されても私が先にしてるはず)、温かなご飯を息子にお腹いっぱい食べさせたい。そして北斗なら自殺していたと思う。
私は母親の偉大さを知った。私が生まれてすぐ、父親の借金が発覚したらしい。愛した男と家庭を築く決意を放棄してまで、私を守り育ててくれた母は誇りだ。父親の顔は3歳頃のクリスマスの思い出で最後だ。顔も声も温もりも、最後まで記憶に残る匂いも、覚えてない。というより、そんなものあったか?まるで、精子提供を母が望んで生まれたくらい興味が無い。父親ではなくて、ただの遺伝子。きっとそう思えるのは、母の愛あってこそだと感謝してもしきれない。
母に、もしも美沙子だったらどんな行動をとったのか聞いてみた。その答えでもっと好きになった。
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Posted by ブクログ
このシリーズ、中抜けしながら15冊程度読んだけど、過去一良かった。やや食傷気味、このシリーズもいい加減マンネリだなぁと思っててごめんなさい。
表題作「神の呪われた子」宗教2世絡みの某裁判の報道とリンクして、リアル過ぎて、しんどくて泣けた。。自分も宗教2世だったアヅ。貧困家庭の子どもたちのために食堂を開いている。お腹を空かせた子どもに寄生して自分が元気をもらっているって吐き出すけど、たとえ、そう思ってても良い。それで救われる子どもが居るのも事実だから。
最後の鈴木エイトさんの解説も良かった。現実にはマコトもタカシも居ない。だけど、違った形で子どもを救う方法はたくさんある。自分も何かできないかなと、思うきっかけになれば良い。
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Posted by ブクログ
池袋ウエストゲートパークを舞台に、主人公マコトがトラブルシューターとして活躍するシリーズの第11作です。 マコトは果物屋の息子で、池袋の街で起こる厄介事を、高校時代の友人タカシ率いるGボーイズとともに解決していきます。本作は以下の4編からなる連作短編集です。1. 北口スモークタワー ?脱法ドラッグを扱う“スモークタワー”というビルに放火しようとした少女ミオンと出会い、マコトがその店を潰すために動く物語。2. ギャンブラーズ・ゴールド ?パチンコ依存症の男性ユキヤと、その影響で苦しむ家族を救うため、マコトが依頼を受けて奔走する話。3. 西池袋ノマドトラップ ?池袋のコワーキングスペースを荒らす“ツインデビル”と呼ばれる兄弟を追放するため、マコトが動くエピソード。4. 憎悪のパレード ?池袋のチャイナタウンで行われるヘイトスピーチのデモに対し、マコトとGボーイズが立ち向かう社会派の物語。シリーズを長年読んでいるので、惰性で手に取ったつもりでしたが、読み始めるとやはり面白く、夢中になってしまいました。 マコトの読者に語りかけるような文体はクセになり、タカシのクールさも相変わらず魅力的です。ドラマ版ではマコトを長瀬智也さん、タカシを窪塚洋介さんが演じていましたね。懐かしい。原作とは少し違ったテイストですが、マコトもタカシも魅力的でした。 本のほうはより社会問題に踏み込んでおり、読んだことがない方にもぜひ一冊は手に取ってほしいシリーズです。スピンオフ作品もあり、そちらも面白く、堅苦しくない文体で読みやすい点も魅力です。 まさに“娯楽”として気軽に楽しめる一冊でした。
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Posted by ブクログ
池袋という場所柄、マコトを頼ってやってくるのは同世代か、それよりも下の若い世代が多いけれど、実際、本当に困っているのは45歳から50歳の大人たちなんじゃないかと、自分がその世代になって強くそう感じる。
世間からも、社会からも、結婚していれば家族や子どもからも、いろんな義務やら責任やら制約やらなんやらで、ストレスまみれで好きなことすらろくにできない。ましてやトラブルを暴力で解決なんてもってのほか。
こんなおじさんおばさんからのトラブルでも、マコトやタカシは手伝ってくれるのだろうか。力になってくれるのかな。
最近は物騒すぎて、誰もが自衛のためとスプレーを持ち歩く時代。政治家も全く頼りにならないし、世の中全然良くならない。
それでも、毎日なんとか生きて、仕事して、日々を送るダメで頼りない大人がちょっとは救われる、そんな話があったら読んでみたいな。
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Posted by ブクログ
石田さんの作品は初めてだったが、文章は読みやすく、筋も面白いので先が気になってどんどん読み進めた。
冷め切った夫婦の関係。
そこに現れる、魅力的な異性。
禁断の恋の果実と、代償。
結婚して子どもが生まれたら、夫婦間の性関係が無くなっていく場合も多い。
しかし、人間の性欲はなくならない。
単なる性欲なら風俗で事足りるが、それでは心は満たされない。
だから不倫が生まれるのだろう。
この本では、マンネリ化した夫婦の関係性と、不倫相手との情熱的な関係性の対比がとてもリアルに描かれている。
こんな恋愛をしてみたい。
そう思いながら読み進めるが、終盤には「やはり不倫には幸せな終わりは無い」という諦念を感じるようになる。 -
繊細さと透明感のある作品
リョウはコールボーイ。たとえ彼がVIPクラスの相手をする「特別な男の子」になったとしても、やっていることが売春であることには変わりありません。
売春という行為は、私には考えるだけでもとても抵抗がありますし、それをする人を認める気も全くないのですが、それでもこの作品を読んでいると、その価値観を人に押し付けるのも、どうなのだろうと考えさせらました。
リョウに仕事を辞めさせたがった彼女の気持ちはとても良く分かりますし、その行動もきっと間違ってはいなかったと思います。
それでも、彼女の正義感の押し付けが、まるで言葉の暴力のように感じられてしまったのです。
何が「普通」で、何が「混線している」かなどということは、人の数だけ違った答があるのでしょうね。
一応世間では、大多数が支持する答が「普通」ということになっているのでしょうけれど、それが本当に「普通」なのかどうかは誰にも分からないこと。
VIP相手の「特別な男の子」のアズマくんは自分のことを「混線している」と言い切っていますが、彼の想いは限りなく純粋です。
それを「普通じゃない」と切って捨ててしまうことは、私には到底できません。
その上、静香に「あなたのいいところは全部、自分のなかで閉じている」とまで言われたリョウが、この仕事によってやりがいと感動を知り、人間的に大きく成長することになるのです。尚更どうこう言えるわけがありません。
主人公の職業柄、当然、艶っぽい場面もとても多いのですが、まるで淫靡ではなく、逆に爽やかさすら感じてしまいました。
きっとリョウが、セックスを通して様々な"人間の本質"を見つめているからなのでしょうね。
読む人を非常に選びそうな作品ではありますが、この繊細さと透明感は格別。
この作品を読んでいると、まるで水の中を浮遊しているような、なんとも言えない感覚があり、それがとても心地よい作品です。
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Posted by ブクログ
ネタバレ産まれてからずっと壮絶な虐待を受けてきた主人公。奇跡的に大人になれた。 彼は初めて愛してくれる人に出会えたが、詐欺によりその人の金を奪われ病気で亡くしてしまう。 詐欺の相手に復讐しようと試みる彼は殺人者になる。 ここから逮捕、裁判という流れで彼も知らなかった過去を知ったり、もはや求めていない人の優しさに触れる。
終始辛いお話でした。 子どもを虐待する話は文字でもしんどいですが、裁判中の証言で乳児の頃からと知りおかしくなりそうでした。 サイコパスと言えばそうなのでしょうが、精神病院に行ったほどなので至高はずっと病んでいたのかもしれません。彼に付き合い続けた母親は最低ですね。 子と一緒に逃げる選択をしなかった理由が描かれていなかったのでこいつがクズだと思います。
美談のようでしたが北斗の弁護士は役者でした。第三者が世の中のニュースで信じられない判決を見たときに活躍するのは彼のような弁護士なのでしょう。 人を2人以上を殺して死刑以外の判決が出たニュースにはそのようなメッセージを煽っているように思っています。 北斗も同じ考えかと思います。 違うストーリーできちんと生田を殺してほしい。