石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
池袋という場所柄、マコトを頼ってやってくるのは同世代か、それよりも下の若い世代が多いけれど、実際、本当に困っているのは45歳から50歳の大人たちなんじゃないかと、自分がその世代になって強くそう感じる。
世間からも、社会からも、結婚していれば家族や子どもからも、いろんな義務やら責任やら制約やらなんやらで、ストレスまみれで好きなことすらろくにできない。ましてやトラブルを暴力で解決なんてもってのほか。
こんなおじさんおばさんからのトラブルでも、マコトやタカシは手伝ってくれるのだろうか。力になってくれるのかな。
最近は物騒すぎて、誰もが自衛のためとスプレーを持ち歩く時代。政治家も全く頼りにならないし、世の中全然良くならない。
それでも、毎日なんとか生きて、仕事して、日々を送るダメで頼りない大人がちょっとは救われる、そんな話があったら読んでみたいな。
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Posted by ブクログ
石田さんの作品は初めてだったが、文章は読みやすく、筋も面白いので先が気になってどんどん読み進めた。
冷め切った夫婦の関係。
そこに現れる、魅力的な異性。
禁断の恋の果実と、代償。
結婚して子どもが生まれたら、夫婦間の性関係が無くなっていく場合も多い。
しかし、人間の性欲はなくならない。
単なる性欲なら風俗で事足りるが、それでは心は満たされない。
だから不倫が生まれるのだろう。
この本では、マンネリ化した夫婦の関係性と、不倫相手との情熱的な関係性の対比がとてもリアルに描かれている。
こんな恋愛をしてみたい。
そう思いながら読み進めるが、終盤には「やはり不倫には幸せな終わりは無い」という諦念を感じるようになる。 -
繊細さと透明感のある作品
リョウはコールボーイ。たとえ彼がVIPクラスの相手をする「特別な男の子」になったとしても、やっていることが売春であることには変わりありません。
売春という行為は、私には考えるだけでもとても抵抗がありますし、それをする人を認める気も全くないのですが、それでもこの作品を読んでいると、その価値観を人に押し付けるのも、どうなのだろうと考えさせらました。
リョウに仕事を辞めさせたがった彼女の気持ちはとても良く分かりますし、その行動もきっと間違ってはいなかったと思います。
それでも、彼女の正義感の押し付けが、まるで言葉の暴力のように感じられてしまったのです。
何が「普通」で、何が「混線している」かなどということは、人の数だけ違った答があるのでしょうね。
一応世間では、大多数が支持する答が「普通」ということになっているのでしょうけれど、それが本当に「普通」なのかどうかは誰にも分からないこと。
VIP相手の「特別な男の子」のアズマくんは自分のことを「混線している」と言い切っていますが、彼の想いは限りなく純粋です。
それを「普通じゃない」と切って捨ててしまうことは、私には到底できません。
その上、静香に「あなたのいいところは全部、自分のなかで閉じている」とまで言われたリョウが、この仕事によってやりがいと感動を知り、人間的に大きく成長することになるのです。尚更どうこう言えるわけがありません。
主人公の職業柄、当然、艶っぽい場面もとても多いのですが、まるで淫靡ではなく、逆に爽やかさすら感じてしまいました。
きっとリョウが、セックスを通して様々な"人間の本質"を見つめているからなのでしょうね。
読む人を非常に選びそうな作品ではありますが、この繊細さと透明感は格別。
この作品を読んでいると、まるで水の中を浮遊しているような、なんとも言えない感覚があり、それがとても心地よい作品です。
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Posted by ブクログ
ネタバレ産まれてからずっと壮絶な虐待を受けてきた主人公。奇跡的に大人になれた。 彼は初めて愛してくれる人に出会えたが、詐欺によりその人の金を奪われ病気で亡くしてしまう。 詐欺の相手に復讐しようと試みる彼は殺人者になる。 ここから逮捕、裁判という流れで彼も知らなかった過去を知ったり、もはや求めていない人の優しさに触れる。
終始辛いお話でした。 子どもを虐待する話は文字でもしんどいですが、裁判中の証言で乳児の頃からと知りおかしくなりそうでした。 サイコパスと言えばそうなのでしょうが、精神病院に行ったほどなので至高はずっと病んでいたのかもしれません。彼に付き合い続けた母親は最低ですね。 子と一緒に逃げる選択をしなかった理由が描かれていなかったのでこいつがクズだと思います。
美談のようでしたが北斗の弁護士は役者でした。第三者が世の中のニュースで信じられない判決を見たときに活躍するのは彼のような弁護士なのでしょう。 人を2人以上を殺して死刑以外の判決が出たニュースにはそのようなメッセージを煽っているように思っています。 北斗も同じ考えかと思います。 違うストーリーできちんと生田を殺してほしい。