石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
水は器によって形を変えるし、手でつかもうとすればこぼれてしまう。
つかめそうでつかめない、だけど確かに“そこにある”もの。
俊也がナギに感じた想いもそう。
それは「恋」なのか、「憧れ」なのか、「依存」なのか…はっきりわからない。
でもたしかに彼は惹かれ、心を動かされていく。
水=「ラベルでは定義できない愛や欲望」の象徴。
水は抱えようとした途端にこぼれてしまう。
でも人は、手に入らないもの、形のないものでも、それでも「抱こうとする」。
ナギへの想い、自分を見つめ直す苦しさ、愛することの儚さ……
そういう全部が、まさに「水を抱こうとする行為」なんだと思う。
水=「叶わない、でも捨てられな -