石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本作はGボーイズがあまり目立たなかった。
「スカウトマン・ブルース」、「伝説の星」、「死に至る玩具」この3章でタカシ、Gボーイズたちはしっかりと関わるのに存在感が薄い。
「スカウトマン・ブルース」ではマコトとメインキャラクターのタイチの価値観が似ていてサルくんとタカシの世話にはなるんだけど、マコトとタイチがカッコよかった。もちろん出世頭のサルくんもカッコよかったよ。
「伝説の星」は後味が肩透かしでマコトの味が薄味だった。マコトが大人になり始めているのを感じた。
「死に至る玩具」はボーイズじゃなくガールズを初めて活躍させたお話で良かった。
マコトにはまだまだガキでいてほしいのにとても魅力的な男に -
Posted by ブクログ
ネタバレリョウは、ニュートラルなところが良い。
偏見なく、どんな姿もそのまま受け入れる。
その、リョウの視線が、この作品全体を優しくしている。
リョウは、女性の性の多様さと不思議さに魅了され、憂鬱だった世界から一歩踏み出す。
それは、御堂静香に対する憧れであり、亡くなった母への思慕でもある。
でも、そうやってすべてを受け入れて愛することは、何も愛していないことと同義でもあると思うのだ。
誰かひとりを、特別に愛することはない。
でも、何にも興味を持てずに、ただ憂鬱に過ごしていた少年時代から、彼は一歩を踏み出した。
それは、とても大きなことだ。 -
Posted by ブクログ
久々の星5。まさかこんなに好みだとは! 石田衣良はお人柄が大好きでテレビ出演やエッセイは追っていたんだけど小説はあまり読んでこなくて、その理由が本作を始めとした性愛描写の強そうな作品を読まず嫌いしていたからなのですが、読んでよかった。いま読んでよかった。若い頃読まなくてよかったと思いました。若さゆえの潔癖でこの作品の美しさを受け取れなかったらと思うと勿体ない。
人と人がつながる話だった。誰にも言えない性癖や欲望は孤独そのもの。リョウくんはそんな孤独を受けとめて寄り添い共有することができる。他人に孤独を見せるのは簡単じゃなく見せてもらうのも簡単じゃない、亡くした母への想いを一人孤独に抱え続け