池田清彦のレビュー一覧
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斎藤幸平さんの名前があったので読んでみた。
一番心に残ったのは平川克美さんの文章だろうか。会社勤めするようになって当たり前のように見聞きしてきた経済合理性。原価を絞り、無駄を排除して、より低価格の製品を提供する。お客様の要望に応え、お客様が期待する以上の価値を生み出すこと。製造業をはじめ、経済はそのようにして成長するものだと思っていた。
しかし、現在は総供給が総需要を上回っている状態。必要ないものを売るための広告やマーケティングなど、ブルシットジョブ(この本で言及してる人の多いこと!)が蔓延し、限られた利潤を確保するために「集中と選択」という言葉に現れるように、偏った資源配分をし、競争優位性の -
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本書はSDGsの取り組みに対する異議申し立てであるが、せっかく世間一般とは違ったオリジナルな視点で書いているのに、細かな部分で総じて詰めが甘く、結論に至る過程が強引で乱暴な印象を受けた。視点を変えれば物事の捉え方がガラリと変わるというのは、評論の世界でも小説の世界でも言えることなんだけど、思い付きで書いたような理屈だけだと心に響かないということがよく分かる一冊だと思う。
本文中から一例を挙げると、SDGsの隠れた目的が欧州の環境ビジネス利権だというくだり。もちろんそういう面はあるだろうが、世界的な視点でみて大きなメリットを生み出すのであれば推進すればいいし、全体としてデメリットのほうが大きいの -
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2022/08/12
タイトルに惹かれて読んでみました。
タイトルだけだと誤解を招きそうなくらい過激な感じもありますが、この本の中ではしっかりと「バカ」とは何かを定義した上で、その人たちはどういう人なのか、どういう思考によって行動しているのか、そうならないためにはどうするのか、どう対処したらいいのかというような人間関係ハウツー本のような要素もあると思います。
自分の考えだけに凝り固まることなく、他人の考えもある程度受け入れて、それを踏まえた上で自分がどうするかということを考えなくてはいけないと思うのですが、近年、簡単にインターネットで情報を得た気になって、自分に都合の悪い人や考え方を受け入れら -
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甚だしい寒冷化 ちょうびもく長鼻目 きていもく奇蹄目 サラブレッドは父系の血統を辿っていけば、たった三頭で牡馬ぼばにたどり着きます。 牛のような反芻類は胃の中にバクテリアや原生動物が棲んでいて 主に食用とひかく皮革用に狩られていきました 甚だ読み難い学名 西湖の姫鱒を見ていて国鱒に似た特徴を持つ個体を見つけた きんこうじゃくせい近交弱勢 ネアンデルタール人のミトコンドリアDNAを持つネアンデルタール人の女性の子孫は今はいないのです。アフリカ人を除く現生人類は、ネアンデルタール人の男とホモ・サピエンスの女のハイブリッドの子孫なのです。 時宜を得ている 慨嘆している本人は生きている 自分目線は現代
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ネタバレ暮らしが苦しくても、政府に従順な国民。理性より感情に訴える与党。早稲田大学名誉教授の人気生物学者が、疑問に感じる様々な問題を、縦横無尽に批評する書籍。
日本の国力は、年々低下している。
スイスのビジネススクールIMDが発表する「世界競争力ランキング」で、日本は1989~92年には1位だったが、2019年は30位まで落ちた。
安倍政権は、富めるものはますます富み、貧乏人はますます貧乏になる政策を進めた。
だが、政権を支えた自民党と公明党は選挙で大敗しなかった。それは、多くの国民が、消費税の増税をはじめ、あらゆる政策を自然現象のようにコントロールできないものと考え、諦めているからだろう。
権 -
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VUCA感がめちゃ高まっている現在
今、そしてこれからの世界をどのように生きていけばよいのか。
それを自分のために、そして若い人達のために知りたい。
そのような気持ちで本書を読みました。
執筆者は、内田樹先生セレクトというバイアスはあるので、ものすごい多種多様な意見という感じではないですが、それでも幅広い年代と専門分野にわたっています。
そしてみなさん暗くなりがちな話題にも関わらず、暖かで柔らかい前向きな文章を書かれており、こちらも穏やかな気持ちでページをめくり続けることが出来ました。
全体を通してある程度共通だと感じたメッセージは
•現在や過去(大人、制度、システム)を信じすぎないでね
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ネタバレ1995年まで優生保護法が続いており、優性思想としてはつい最近まで残っているため、たとえ政策が変わってしまっても人々の意識にはまだまだ優性思想が残っている印象。
満州での支配において、国民の健康増進が軍事課題であり、1940年にナチスをモデルとした「国民優性法」がとられる。総力戦体制の一環と捉えられ、現在の体育行政や学校教育への影響が見られる。アメリカでも優性運動が生まれたが、好景気による経済問題解消から、いずれ衰退。日本では1970年代前半までは遺伝性疾患をもつ子供を産まないべき、という考えが珍しくなく存在したが、1970年代後半から障害者運動が始まり少なくなる(これも経済問題解消による効 -