池田清彦のレビュー一覧
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生物の特徴は代謝と遺伝である。生物にとっての最重要課題は動的平衡を保つシステムを細胞分裂を通して伝えていくことである。しかし体細胞が多様化し複雑なシステムを構築した結果、細胞分裂時に少しずつエラーが発生し、蓄積されていく。
例えば、遺伝子の突然変異による分裂制御機構の崩壊によりアポトーシスせずに無限に分裂増殖していくのが癌細胞であり、脳のニューロンの周りにベータアミロイドというタンパク質が付着してニューロンの機能を奪うのがアルツハイマー病である。
細胞分裂時のエラーを修復する機能がない体細胞は寿命がきまっている。ヒトの細胞の分裂回数は約50回が限界で、それを越すとアポトーシスを起こして死んでし -
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対談している年配の男性2人に、こちら側の「負の性欲」が働いてしまうのか、少し不快に感じる場面もあった。
それでも、発言の多くは芯を食っていて、的を射たものが多いと感じた。
本書の主張は「人間も生き物なのだから、本能にもっと忠実に生きよう」というもの。
よく日本の性や恋愛観と対比されるフランスの感性についても、「フランスでは不倫を含む自由な恋愛が社会的に許されがちで、それが本来の人間らしさではないか」と紹介されている。
一理あると思う一方で、現実には倫理観以前に、歳を重ねた人が性や恋愛にアクセスすること自体が難しいのではと感じた。
性的な魅力は年齢とともに落ち、それはお金や容姿の良さでは完全 -
Posted by ブクログ
ネタバレ話が行ったり来たりしていて全体としてまとまってはいないけど、政府や現代のいわゆる「エリート」への批判が面白かった。私もいわゆる「自称進学校」に入った訳だけれども、エリート街道まっしぐら、という安直な考えでただ何も考えずに勉強して(この表現も矛盾している気がするが)、結局社会のためになることはなく日本の凋落の一因になるだけと考えると、腑に落ちない。
最後の方に書いてある、「人生に意味などない」というのは私も同じ考えであったので、あまり言及は無いものの共感した。深沢七郎や中田考さんの本を読むと、なんとなく生まれてきたんだからなんとなく生きてていい、という考えにたどり着いた。でも最近、そう簡単に割り -
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Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて読みました。
生物学者さんらしく、人間を含めて生物の生態や進化をたっぷり盛り込んで、人生や生きることの意味をお話してくれていました。
意味や理由があるからそのような生態になったとは思いますが、現代となっては本来の意味が堅実に果たされているかというと、そうでもないものも多いとこのこと。
人間の体毛・ムダ毛なんかもそのようです。大事な部位を守るために生えてるはずが、体温調節はおろか、外部からの防御力はかなり弱いと言えます。諸説あるとは思いますが、「生きる意味」を語る上でのひとつの提示として聞けばおもしろいなと思いました。
本来必要で進化してきたものすら、意味を果たさないものあ -
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Posted by ブクログ
2023年末に出た、ChatGPTのこれからを論じた本。
1年経ってみると、日常的に使う人とほとんど使わない人に別れてしまったなと言う感じ。ハルシネーションや知識が不足している話については、1年経った今も状況はあまり変わらない。というかこの時点でGPT-4まで出ており、2024年末現在ではo1 Proなので想定できる範囲の進化だなあと感じる。
内容は、ベーシックインカムと絡めて論じている人が複数人いるのが今となっては懐かしい。初期は仕事が奪われるというところからこう考える人が多かったイメージ。初期の粗削りな議論を見て理解できる今にこそ読むのがおすすめです。