坂井希久子のレビュー一覧

  • 女ともだち

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    全体的におもしろいけどまあまあかなあと思いながら読んでいたら、最後の森絵都の「獣の夜」がひたすらによくて、とある一文がぶっ刺さりすぎて気が遠くなるくらいによくて、一気にお気に入りの本になってしまった。 あまり大声で言えないいわゆる性癖みたいなものなのでこっそり隠しておく。 これからも私は私のネイチャーに従って生きていけたらいいな。 ハメはずさない程度に。

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    2021年03月04日
  • あったかけんちん汁 居酒屋ぜんや

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    居酒屋ぜんやの前主人であり、お妙の夫であった善助が殺された原因が明らかになる今巻は、物語として大きな山場を迎えました。
    なんかちょっと「めでたしめでたし」と言った風情の終わり方だったので、うっかり只次郎くんのことを忘れていたよ、ごめん。笑

    自分が思っていた人物が、そのとおりのひとだったし、時代劇とかでありがちな、悪者はいかにも悪そうなカオをしているっていう、ある意味お約束的な結末で、心穏やかに読み終えることができました。

    名鳥ルリオの美声と柔らかな春の兆したっぷりの陽光が(見えないのに感じられる文章ってすごいな、といまさら気づく)、次巻が最終巻なのかなぁという予感を感じさせます。

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    2019年03月11日
  • さくさくかるめいら 居酒屋ぜんや

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    今回も笑いあり、しんみりあり、ほっこりありと
    安心の物語也。
    恋のライバルが出てきて、ちょっとはハラハラするけど
    話にメリハリが生まれてそれもよし。

    こういう優しい気分にさせてくれる小説を読めるというのは
    とっても幸せなことじゃなかろか。
    あっという間に読み終えてしまうのが、もったいなく思える。

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    2019年02月26日
  • ころころ手鞠ずし 居酒屋ぜんや

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    このシリーズは料理が旨そうだし、人情味あふれる話は
    読後感がほっこりさせてくれて、とっても好き。

    特に超感動とか、泣ける、とかというわけじゃないけど
    なんかあると読んでしまうクセになる面白さ。

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    2019年02月22日
  • あったかけんちん汁 居酒屋ぜんや

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    ネタバレ

    このシリーズの折り返しになるのでしょうか。お妙さんの夫善三の死の真相が明らかになり、只次郎も兄が家督を継ぐ事から、無理やり見合いさせられそうになり、家出。

    只次郎の明日はどっちだ

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    2019年02月18日
  • ふんわり穴子天 居酒屋ぜんや

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    日々疲れた心を癒やしてくれる、そんな小説。
    何も考えずに読めて、読んだ後はほっこりというか
    しやわせな気分にしてくれます。

    おそらく連続して読んだならば、チョット物足りない感が
    あるかもしれないが、たまーにこんな本に出会うと
    いい話に心が洗われる気がするのであります。

    ぜひとも読んでいただきたい、お勧めの一冊(シリーズもんだけど)。

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    2018年12月01日
  • つるつる鮎そうめん 居酒屋ぜんや

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    「居酒屋ぜんや」シリーズ、もう第五弾!
    季節感たっぷりあふれる料理が美味しい「ぜんや」
    亡くなった夫の店を引き継いで、お妙が料理の腕をふるっている。

    鶯の鳴き合わせで一家の生計を支える、武家の次男・林只次郎。
    太物屋菱屋のご隠居。
    亡き夫・善助の姉で、居酒屋を手伝ってくれるお勝。
    そして、少し前からぜんやの用心棒を務める謎の浪人・草間重蔵。
    常連さんの、江戸の大店の主たち。

    ひとつの謎は解決されたが、重蔵の正体も気になるところ。
    そこへ、最初の頃からどうも気になる、お妙の夫・善助の素性。
    医者の娘であった、というお妙の医学の知識が、だんだんとクローズアップされてきている。
    ミステリとしても

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    2018年11月17日
  • ウィメンズマラソン

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    オリンピック代表から外されることになった峰子が、妊娠、出産、子育てを経て再びオリンピックを目指す。
    妊娠と出産と子育てを経験した女性として、共感する感情がたくさんあった。近くに峰子がいたら、そんな風に思うのはあなただけではないのだと声を掛けたいと思った。

    辻本に対する感情は私の理解を超える部分があったけど、オリンピックを目指すくらいの選手だから、根性も感情も強くて粘り強くて感動する。

    これは実話なのかな。

    読みながら探し続けていた、最後にさりげなく書かれた結果に、涙が流れた。


    市民ランナーの端くれとして、またマラソンしてみようかな、という気になった ^_^

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    2018年11月10日
  • ただいまが、聞きたくて

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    埼玉県大宮に暮らす和久井家は、各々が自己中心でバラバラな家族。そんな一家に思いがけない事態が襲う。不器用で歪な家庭の崩壊から再生までを描く家族小説。
    最終章の父親・徳雄の登場で物語が一気に引き締まる。それはまるで、失ったパズルのワンピースが、突然発見されて完成するがの如くのようだ。そして、物語の序盤の構成では予想しなかった感動が押し寄せる。家族小説の傑作です。

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    2018年08月18日
  • さくさくかるめいら 居酒屋ぜんや

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    神田花房町の居酒屋「ぜんや」を営む女将、お妙28歳、目の覚めるような美女。お勝、おえんが手伝いを。鶯の世話をしてるのは旗本の次男坊、林只次郎28歳、そして今回新たに腕っぷしの強い浪人草間重蔵がお妙の前に登場。坂井希久子さんの「さくさくかるめいら」、居酒屋ぜんやシリーズも4巻目、いよいよ佳境に入ってます(^-^) 果たして若後家お妙の心を鷲掴みにするのは、柔の只次郎か、剛の重蔵か!? 次回に期待が高まります!

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    2018年03月31日
  • リリスの娘

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    久しぶりに坂井希久子さんの本を読みました。ほかほか蕗ご飯、虹猫喫茶店、ウィメンズマラソン、ハーレーじじいの背中など幅広いジャンルを手掛けておいでですね。今回読んだのは、「リリスの娘」(2017.6)です。リリスの意味がわからなかったので調べると、男性を凌辱する女性(の悪霊)、のような意味でしょうか・・・。そういえば、著者は風俗のSM嬢の現役と聞いたような気がします。この作品は寺島凛子の少女から老女に至るまでの奔放な生き方を描いたものです。官能連作短編7話が収録されています。いつも凛としている凛子です。

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    2017年07月13日
  • ヒーローインタビュー

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    てっきり真田広之と鈴木保奈美共演の同名映画の原作だと思い込んでいました。1994年の映画でしたから、かれこれ20年以上前のこと。そちらはヤクルトスワローズの選手という設定でしたが、こちらはまったく別物の阪神タイガースの選手という設定。阪神ファンならまちがいなく笑います泣きます。

    主人公は2001年から2010年まで阪神タイガースに野手として在籍していたという仁藤全(アキラ)。一軍で活躍することはほとんどなく、「二軍の帝王」と呼ばれたまま退団。ヒーローインタビューを受けたことなどないけれど、一部の人の心に強烈な印象を残した選手。彼とつきあいのあった人物が彼について語るという形式が取られています

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    2017年05月15日
  • ふんわり穴子天 居酒屋ぜんや

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    ネタバレ

    亡き夫・善助と営んでいた居酒屋「ぜんや」を一人で切り盛りする美人女将・お妙。
    その妙にひそかに思いを寄せる、武家の次男坊・林只次郎。
    林家の飯のタネ、鶯のルリオ。

    そしてもちろん、美味しいごはん。
    居酒屋なのは分かっているが、どうも、「つまみ」というより、「おいしいごはん」と言いたくなるような、家庭的な雰囲気なのである。
    妙は後家さんだが、湿ったところや隠微なイメージはどこにもない。
    清潔で、ふんわり温かい…洗いたての白い手のひらのようなのである。

    しかし、そこに不審な事件の影もちらつく。
    読み終わってすぐに続きが読みたくなった。
    すいません、次、いつ出ますか?

    『花の宴』
    花見に集まる

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    2018年05月07日
  • ふんわり穴子天 居酒屋ぜんや

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    坂井希久子さん、居酒屋ぜんやシリーズ№2「ふんわり穴子天」2017.1発行。№2を先に読みましたが、面白いです。神田花房町、美人の若後家女将・お妙が営む「ぜんや」を舞台にした物語。花の宴、鮎売り、立葵、翡翠蛸、送り火の5話。期待が大きく膨らむシリーズです!

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    2017年03月12日
  • ふんわり穴子天 居酒屋ぜんや

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    前巻を読んでからだいぶ時間が経っているせいで、ちょっとどんなだったか忘れているところもあるけれど、妙がつくる料理への愛が、変わらずとてもやさしくて、ほっこりします。わたしも食べにいきたい!

    とりあえず、きゅうりとタコの酢の物を食べたくなりました。

    妙に狼藉を働いた後に行方知れずになっていた藍染屋がひょんなところで発見される。それも妙に恋慕する只次郎に。よりによって、お武家らしさ皆無で男らしさもなんだか足りない優男の只次郎に!
    とひどい言いようですが、それは只次郎が憎めないからです。可愛さ余ってなんとかて言うやないですか。
    幸いなことに只次郎は浅はかな男ではないので、なんとかなるんじゃないか

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    2017年02月27日
  • ウィメンズマラソン

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    ロンドン五輪女子マラソン代表選手に選ばれながら、妊娠発覚で出場辞退。当然、日本中から総バッシングで四面楚歌状態。岸峰子、三十歳、シングルマザー。リオ五輪に向けて彼女の再挑戦が始まる。
    ヒロイン・峰子が最初はどうにも取っ付きにくい。それが読み進めにつれて、拳を握りしめるほど応援したくなる。マラソンほど「がんばれー!」という声援がぴったりはまるスポーツはない。頑張るとは我を張ること。限界は自分で決めるもの。彼女の真っ直ぐな生き方は応援せざるえない。

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    2017年02月19日
  • ウィメンズマラソン

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    これまで数冊読んできました。「虹猫喫茶店」「ハーレーじじいの背中」、良かったです。でも、今回読んだ「ウィメンズマラソン」、感動しました。1977年生まれの坂井希久子さん、すっかりファンになりました(^-^) 2016.2発行の作品です!走るひと、ライバル、監督、コーチ、家族、記者、世間・・・、栄光と挫折・・・、さまざまな要素が交錯した味わい深い感動作です!

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    2017年01月10日
  • ウィメンズマラソン

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    「限界?そんなもの誰が決めたの?」
    そうだよねぇ。こんなことガタガタ言ってるスタミナがあるなら、一歩でも前に進まなきゃ。

    明日からもがんばるか、と思えるのでぜひ日曜の午後に読んでください。

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    2016年02月21日
  • ヒーローインタビュー

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    高校時代通算42本塁打を放ち、阪神にドラフト8位指名で入団した仁藤全。人のよさが幸いして、一軍半のプロ人生を送る男に起こった史上最大の奇跡を目撃した女性理容師、スカウト、後輩のドラ1投手、中日のベテラン投手、高校時代の同僚たちが語る仁藤全という男の存在は、まさにヒーローだった。
    偉大な記録を残した者や、勝負を決める活躍をしたものだけがヒーローではない。その存在を語ることに、幸福感を覚えることが「ヒーロー」の本質ではないだろうか。本書のタイトルの意味は、『私の中のヒーローのことを語るインタビュー』である。

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    2015年12月20日
  • 恋するあずさ号

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    ネタバレ

    こういう文体の小説を読むのが久しく、新鮮だった

    解説にあるように、確かに「それどうよ?」と思う身勝手な言動や行動が主人公に見受けられるけど、人間パニックになったり冷静な判断ができない時ってそうなるものよね、と主人公に感情移入できたのは、心理描写がリアルだったから。
    幸せな展開に胸がスキっとなった。
    旅に消極的なわたしが、ひとり旅したい(あわよくば幸せな展開に…)と思った作品。

    たまにはこういう、全てまるっとうまく行くものが読みたくなるんです。

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    2015年04月21日