坂井希久子のレビュー一覧

  • 華ざかりの三重奏
    中学の同窓会で再会した加南子と芳美。還暦過ぎても昔と変わらず漫画好きで意気投合。同居するのだが…。香織も加えた三人が、夢を見つけて再生してゆく姿が素敵だった。
  • 雨の日は、一回休み
    帯の通り報われないおじさん達の連作短編集。
    自分とほぼ同じ世代、5人の男達が今のご時世、世知辛く切ない思いが吐露される。
    喜多川さん。この話は途中から読むのが辛く、気持ちが入ってしまった。自分たちの世代だけが大変なわけではないのは分かっているけどつい共感してしまう。
    獅子堂さん。最後奥さんに寄り添お...続きを読む
  • セクシャル・ルールズ
    男は外で働き、女は家を守るといった固着観念が未だ根強い日本。麻衣子と耀太は互いの多忙さを理解できず離婚。仕事に貴賤無し。子供たちの耀太への想いが主夫の評価だと感じた。
  • 華ざかりの三重奏
    面白かった。

    『ガラスの仮面』買ってた!『ベルばら』はアンドレ推しだった!なんて思いながら楽しく読み進めた。

    主人公は東京でバリバリ働いて独身のまま定年を迎えた可南子。
    地元で開かれた同窓会がきっかけで中学時代の友人・芳美の住む一軒家で共に暮らす事になる。
    芳美の家のリビングには巨大な本棚があっ...続きを読む
  • 蓮の露 花暦 居酒屋ぜんや
    前の巻から続いていたお花ちゃんの実母とお花ちゃんに毒を渡した子供の問題。

    無事解決(T_T)

    泣きましたよぉ! よかったね、只次郎、お父っつぁんって呼んでもらって♪

    お妙さんももうすぐ呼んでもらえそうでよかった(*^^*)

    雨降って地固まる、とはまさにこのことですねぇ。
    次の巻が楽しみだな...続きを読む
  • セクシャル・ルールズ
    やるせないなぁ〜
    夫婦も世の中もやるせない…
    終盤以外は結構リアル!
    少子化が叫ばれている昨今、これがリアルな家庭状況ではないかな…
    このストーリーは良い形で読み終えたけどこんなふうに上手く収まるケースはあまりないような気もする。
  • 雨の日は、一回休み
    報われない「おじさん」たちの心情を時にコミカルに、時に切なく描き出す、連作短編集

    世帯主で働いてるので、「養ってやってるんだ!誰のおかげで食えるんだ!」と叫ぶおじさんの心理も分かる。一方、社会で理不尽な扱いを受けているので、男だってだけで出世できた事すら認識できていない自称企業戦士のおじさんの勘違...続きを読む
  • 泣いたらアカンで通天閣
    内容(「BOOK」データベースより)
    大阪・新世界のどん詰まりに店を構える「ラーメン味よし」。放蕩親父ゲンコの作るラーメンはえらく不味くて閑古鳥が鳴いている。しっかり者の一人娘センコは頭を抱える日々だ。最近、ぼんやりしているおばあやんも気にかかる。そんなある日、幼馴染の質屋の息子カメヤが東京から帰っ...続きを読む
  • たそがれ大食堂
    美味しそうなご飯が出てくること、お仕事の話し、登場人物がみんな応援したくなるキャラクター、私の大好き三拍子が詰まった作品でした。
    オムライス、エビフライ、プリン…最近あまり食べないけど、ここの食堂のご飯は食べてみたい!
  • 市松師匠幕末ろまん 黒髪
    「居酒屋ぜんや」「江戸彩り見立て帖」に続く時代小説新シリーズ。今回も間違いない!
    市松師匠が何といってもカッコイイし、おりんちゃんとの掛け合いも面白い。
    今後も何か問題が起きたら、芸者として妓楼に潜入し解決しちゃう感じかな?
    登場人物の過去もまだ詳らかになっていないから、次作も楽しみ!
  • ねじり梅 花暦 居酒屋ぜんや
    「居酒屋ぜんや」の新シリーズ第3弾。
    すっかり代替わりが終わって、熊吉とお花がダブル主人公として立ってきた。

    熊吉は俵屋の若旦那と共に上方に商談に行って、新しいものをたくさん目にしてきた。
    その上で、若旦那を支えて頑張りたいと思う。
    頼りない、と皆に心配される若旦那の美点を、誰よりも知っているのが...続きを読む
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 家族
    どの作品も楽しく読めます。
    特に田牧さんは、ちょっとワクワク、
    そしてほっと心が温かくなる作品を
    書かれる方だなぁと思う。
    私の憧れの江戸の町民たちが題材は
    楽しいし気持ちが良くて好きだわ。
    別(他社かな?)のアンソロジーを読んだ時は
    その作家さんの単行本で読んだ作品が
    入っていたりしてガッカリした...続きを読む
  • さくさくかるめいら 居酒屋ぜんや
    あらま。格好良い人が出てきてしまった。

    胡散臭さはともすれば色気。


    おぼろ豆腐丼がおいしそうだったな。
    怪しげな登場人物が増える中、柏木さんが良い人で嬉しい。
  • 妻の終活
    典型的な古い考えの持ち主で仕事をやっていることで全てが許されると思っていた夫が妻の余命宣告で狼狽することから始まるストーリー。

    大切な人に伝えるべき感謝の言葉は、きちんと伝えておくこと。あとで後悔しないように。
  • たそがれ大食堂
    シンママとして頑張る主人公の設定がとても素敵でした〜
    若すぎる主人公よりも、こっちのほうが素敵。数々の料理も、映像で見てみたいです
  • たそがれ大食堂
    映像化希望!!
    デパートの大食堂を舞台にしたお話。
    読み終えたそばから、もう一度読み返しました。
    昭和レトロなメニューが出てきて、懐かしさを感じられたのはもちろん、女性たちの関係性の変化も読みどころの1つ。
  • たそがれ大食堂
    ノスタルジックな美味しさ。
    ナポリタン食べたくなった。
    (思い出補正のかかってない、本当に美味しいナポリタンって存在するのだろうか…)

    心地良く読める。みんなそれぞれのスタイルで熱意があっていい。好きな感じの元気が出る本だった。
  • 女ともだち
    「女ともだち」がテーマの短編小説アンソロジー

    既に出尽くした感のあるテーマですが、昨今のSNSを取り入れた短編は8篇全て新鮮で面白かったです。

    なんでも真似して来る女性を描いた村山由佳さんの「COPY」
    女性あるあるです。
    そしてそこに惹きつけておきながらのラストの急展開にはドキっとします。

    ...続きを読む
  • 注文の多い料理小説集
    食がテーマの本を読むと幸せになる気がする。
    自分の食事もとても大切に思えて、人生が豊かになる気がする。
    なので、最近は食事の本をよく手に取ってしまう。
    パン好きとしては、やはり「どっしりふわふわ」が好き。
  • 市松師匠幕末ろまん 黒髪
     元蔭間だった市松は、当時からしていた女姿で三味線の師匠をしている。

     その弟子の一人、おりんに自分の本当の姿を知られてしまうのだが。

     幕末の不穏な空気と新しくやってくる時代を象徴するようなおりんの姿がいいです(^^)

     そして、影で弟子のために密かに動く師匠もかっこいい!

     続きが楽しみ...続きを読む