森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「自分」とは何だろうか?「楽しさ」とは何だろうか?ということが、森博嗣らしい言葉で書かれている。
自分探しとは良く言うが、自分を見つめるだけでは自分は見えてこない。
周囲の人や物を観察して、それについて考えたとき、その視点、思考がすなわち「自分」であるという点は、思わずなるほどと思った。
また、「他者から与えられる楽しさは本物の楽しさではない」という点もおもしろいと感じた。今の世の中は、簡単に楽しいと思われるものに何でも手が出せる状態にあるが、これらのお膳立てされた、他者から与えられる楽しさは、比較的すぐに飽きてしまう。
他者を「比較」の対象とするのではなく、「尊重」することで自分を確かなもの -
Posted by ブクログ
ネタバレS&Mシリーズを読み終わって、Vシリーズに突入しました。
ですが…なぜか本作は、とても読むのに時間がかかりました。苦笑
何度も何度も心が折れかけて、これはダメかも、読めないかも、という気持ちになりながら、読み切りました。
なんで読み切れないんだろう、とモヤモヤしながら考えたのですが、理由は私の頭の中の想像力の足りなさでした。泣
S&Mシリーズが、きれいな漫画(美男美女)で、
Vシリーズは、おそ松さんみたいな絵が浮かんでました。
たぶんアパートに住んでいる住人達が事件に巻き込まれるからですかね。そしてキャラクターが豊かで。
絵が全く違うというのと、
主要の登場人物が最初から多くて、
名前が -
Posted by ブクログ
著者が書いている通り、子供時代の勉強は、確かに基礎トレみたいなもので、面白さとは程遠いものかも知れない。それは、自ら学びたいものを追求できるのでは無く、身に付けるべき事を広く強制的に学ぶ事になるからだ。このつまらなさを乗り越えた先に、その基礎を活かして研究する事に、勉強の楽しさがある。
よく議論になる小学校教育や詰め込み式カリキュラムの是非について。天才を育成するには日本式の教育では駄目だと。つまり、こうした義務教育の基礎的な要否については、意見が割れている。私は、著者のように、学問の体系を広く関知する意味でも現状のカリキュラムは必要だとする考えだ。
一方で、押しつけ教育が、だからと言って -
Posted by ブクログ
▼自由
・自由は、仕事がなくて、ゴロゴロと寝ている「暇」のことではないし、いつまでも起きなくてもよい休日のことでもない。自由は、自分が計画した通り、自分が予定した通りに生きる事であり、それが人間の満足の根源でもある。
・したがって、「面白い」というのは、この自由へ向かう方向性を感じている状況であり、いずれ自分は満足するぞ、という予感が、その人を笑顔にさせるのである。
▼生き辛さ
・まず基本的な原理というか傾向を理解する事です。なにかを積み重ねた結果として、良いことが得られます。畑を耕し、種を蒔き、雑草を取り除き、しかも天候に恵まれれば、最後に収穫することができます。ものごとは、大体こういう