あらすじ
昔のことは覚えていない。未来のことも知らない。今は、たしかにここにある――墜落によって負傷した「僕」は、病院を抜け出して「彼女」のところへ向かう。平穏な暮らしを夢見る「彼女」と空に戻る日は来ないと予感する「僕」は地上を逃げる。翼を失った永遠の子供・キルドレの物語。 〈解説〉押井守
巻末著者インタビュー〈聞き手〉清涼院流水
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
スカイクロラシリーズの中で1番好きな作品になりました。
空中戦が他の話より少ないですが、主人公の僕の心情が凄く印象的で良かったです。
自由に空をダンスするように飛び回るキルドレ達、そこで生きる意味を見出せない事は、幸せなのかと不思議に思いました。
逆に地上に落ち、色々なしきたりに縛られて、生きている人達は、本当に不幸なのかなーと思います。
少ない行動範囲でも自分にとって幸せな事を見つけて、それを実現しようとする姿は、大人ですが自由で幸せな事なんじゃないかと思いました。
Posted by ブクログ
私はスカイクロラから読み始めて、最後にこちらを読んで彼女たちが救われることはないの?!としばらく想いに耽っていた事を覚えています。
良い考察を読んでなるほどと思ったので、再読するつもりです。
Posted by ブクログ
名前が明かされない『僕』が主人公として書かれていたので、エピローグまでミスリードさせられてしまった…
エピローグのシーンでは思わず、えっΣ(゚д゚;)となってしまった
シリーズ通して一人称視点での思考や五感を元に描かれているのでストーリー全体のリアリティがとても高く、特に戦闘シーンは臨場感がすごい!
今作は主人公が幻覚を見て、幻と現実の境が分かりくいこともあって読んでいる最中こっちも夢を覗いているような気分になった
これから社会人として大人になる自分にとっては、解説の押井守監督の言葉は染みつつも励まされるところがありました
刊行としてはシリーズ最後の短編集で補完される内容があるとの事なのでぜひ読みたい