森博嗣のレビュー一覧

  • 風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake?

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    ネタバレ

    p46
    「目にすれば失い、口にすれば果てる」

    p119
    「だいたい、そういった分野では、一人で活動できない。何人かで協力し合う場合が多い。自然に、そんな中からリーダが生まれる、というわけ」

    p134
    もはやせまい窓からキーツの部屋をのぞきこむ観光客はいなかったし、詩人の末期の眼に映った最後の光景を見ようともしなかった。

    p200
    ウォーカロンは、全体でリンクしています。

    p249
    「私はどこから来たのか、私は何者か。私はどこに行くのか?」



    引用は、アルフレッド・ベスターの『虎よ、虎よ!』。
    シリーズ3作目。まだ近い未来の展開中という感じ。何かで書いていましたが、シリーズものは最初はつまらなく書くと(もちろんその中にもいくつかの優れた部分があるのでしょうが)。徐々に世界は明るみに、またストーリーのテンポと構成もエンタメに振り切るのかなと想像。だいたい半分(5作?)行ったところからギアが上がるのを期待。ウグイとのやりとりもほぼサービスのようなもの。

    本シリーズ、ただの幻想小説として読めない。優れた研究者、作家、語弊はあるけど頭の良い人。だからその世界情勢や人との関係やテクノロジーの数々は自分の見ることのない未来のように思えてならない。
    数年か数十年のラグはあるものの言ったこと、思ったことがだいたい当たる著者のことだから適当に書いているわけではなさそう。

    攻殻の『機械たちの時間』を彷彿する。すべてのAIやアンドロイドが意識を共有する未来。素敵。と無責任に思える時代に今私はいる。

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    2023年09月18日
  • 馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow

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    社会に絶望した青年の話。
    ホームレスという世間的にはよく思われない人に彼はなる。
    自由になるというのは簡単であり、この世界で生きていくには難しく、苦しい。
    青年にとっての、自由、生きるとはなにか。

    0
    2023年09月18日
  • 君が見たのは誰の夢? Whose Dream Did You See?

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    ようやく文庫の最新刊まで追いついた!
    新種ウィルスと聞くと、どうしても現実世界のパンデミックを思い浮かべちゃうけど、予想通りだった〜おめでとう!!

    ジュラとミチルが出てきてびっくりした。今後も出てくる?真賀田四季とはどういう関係になってるんだろ?年代が違うけど、兄弟じゃんね?
    共通思考についてはさっぱり理解できないけど、夢を見ることでみんな同じような考えを持つとかそういう…?そんな単純じゃない…?続きを待つしかない。
    あ、妊娠出産については、現実でもこうなればいいのに〜!と思った。母子共にその方が安全な未来、いいな〜来ないかな〜。

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    2023年09月11日
  • 魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge

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    瀬在丸紅子シリーズの第5弾!

    今回の密室は空!
    曲芸飛行のエアロバティックショーの最中に飛行チームのリーダーが殺された?
    誰が何のために何故飛行中に殺さなければならなかったのか?

    そして、飛行チームと少なからず関係のある魔剣エンジェル・マヌーヴァ?

    ヨーロッパの貴族に関係する魔剣で毎度お馴染みの関係する人達が不審死する?


    今回も怪しい人達はたくさん登場しますが、阿漕荘の面々と瀬在丸さんがこんがらがった話を彼等の会話が整理してくれます。


    因みに、何故か私の心にマヌーヴァという言葉が刺さってます・・・

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    2023年09月09日
  • キラレ×キラレ CUTTHROAT

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    面白かった。
    Gシリーズを初めて読んだ時は短くて読みやすいと思ったけれど、このシリーズは視点や時系列がコロコロ変わらないから、尚読みやすいかな。
    でも事件が急に地味になったなぁ、、、。

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    2023年09月09日
  • 小説家という職業

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    森博嗣さんの小説論。元大学教授から趣味の為にビジネスとして割り切った上で作家になったと言う異色の経歴を持つ方です。

    所謂、現代文で崇められる文芸から遠い距離にあった事が森さんの成功に繋がったんでしょうね。
    何せ、"小説家になりたかったら小説を読むな"ですから。

    第四章までが実用的だけど、本書のキモは森さんと言う作家の創作論から本人が見える第五章でしょう。抽象的だけど森さん御本人に興味がある人には一読の価値があると思います。

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    2023年09月05日
  • ψの悲劇 The Tragedy of ψ

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    ネタバレ

    もー、わけわからない…
    島田はロボットで、鈴木もロボット
    真賀田四季はまだどこかにいて、なにを支配してるのか…
    博士は眠っていて、島田もで
    それって死んでるってこと?
    死んだよね?
    孫にも入ってる
    難しい!

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    2023年08月24日
  • 四季 春 Green Spring

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    事件というより四季ちゃんという人間にフォーカスを当てた作品だったね。
    普通にミステリー読みたいと思って買ったからちょっとがっかりしてしまった。

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    2023年08月21日
  • χの悲劇 The Tragedy of χ

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    ネタバレ

    G後期1
    時系列が難しい
    島田さんが新入社員を案内、というなんだか珍しいところから始まる、トラムでの殺人
    殺された男は前日島田さんに接触してきた人物
    巻き込まれてどうなるかわからなくても流れに任せて仕事をする島田さんの優秀さが羨ましい。
    事件に巻き込まれたり危険になるのは嫌だけど、流されてもこなせる能力は欲しい。
    そうなの?どうなの?という人物たちの登場
    懐かしくもあって、和んだけどもやるところもある。
    これはいつかスッキリするのかなあ

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    2023年08月19日
  • 自由をつくる 自在に生きる

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    面白かった。
    自由にいきたいなーと思って買って読んだ。真新しい発見はなかったが、自由を自分の中で再度定義できたような気がした

    挑戦とか、楽しいとかいうワードが出てきたのがよかった。

    とくに文中の表現で印象に残ったのは
    座右の銘が「なにものにも拘らない」で、なにも拘らないようにはどうしたら良いかという質問に「なにものにも拘らないようにすると、なにものにもこだわらないという方針にこだわっていることになります。だから、なにものにも拘らないためには、ときどになにかに少しこだわる方が良いでしょう」と答えたところ。
    示唆的な文章ではないが面白かった。

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    2023年08月15日
  • まどろみ消去 MISSING UNDER THE MISTLETOE

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    すべてがFになる、を読んでからの今作。ミステリーというよりは叙述トリックというか、思いついた設定に叙述を重ねていったという感じ。仔細な表現やユーモアはファンにはたまらないという感じがする。
    ショートショートの類という感じかな。

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    2023年08月14日
  • λに歯がない λ HAS NO TEETH

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    Gシリーズ5作目。
    少しトリックが謎だったけど、面白かった。
    あの情報量で事件解決できる犀川先生凄すぎる。

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    2023年08月12日
  • 夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show

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    森博嗣さんの小説はいくつか読んでおり、このVシリーズも何冊か読んでいておもしろかったので、本書を手に取りました。

    これまで読んでいたものに比べると、オチがピンと来なかったように思います。

    ただ、瀬在丸紅子をはじめとするキャラクターはとても魅力的なので、同シリーズの他の作品も続けて読みたいと思います。

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    2023年08月07日
  • εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε

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    ストーリーは面白かった。
    スッキリ終わったのはいいけど、うーん。
    これはミステリーではないなぁ、、、。

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    2023年07月19日
  • τになるまで待って PLEASE STAY UNTIL τ

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    まあ、面白かった。
    それにしても事件が起こるまでが長いな。
    半分くらいかかってる。
    また、ひとつの作品として完結してない気がする、、、。次に期待。

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    2023年07月13日
  • 女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN

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    ネタバレ

    ミステリーというより、命の価値観が異なるスコシフシギな世界に迷い込んで、生きること、復讐すること、罪などなど。改めて主人公と一緒に考えるような物語だった。

    未来の技術に託してコールドスリープさせるので基本、「死」ではなく「眠りにつく」という捉え方の世界。だから近しい人が眠りについても淡々と受け入れる人の描写がある。ミチル同様、異質に思えるけれど、例えば他の物語で登場人物たちが「来世でまたね」的なことを絶対絶命の場面で言ってたら、異質さではなく何やら泣けてくる……かも。来世も遙か未来の科学技術も不確かな約束事なのに。

    来世は証明しようがなくて信じる信じないが個人の判断に委ねられる。有るんだかないんだか、て感じだ。科学技術よりも遥かに不確かで、口にする登場人物たちも心の底から来世を信じてるとも思い難かったりする。不確かさにすがるしか他に道がない儚さに胸が詰まる。何より「命が終わる」こと前提だ。
    一方の、ルナティックシティは「眠らせといて未来で治そう」(かたく信じてる)。儚くない。事務処理感すらある。名残惜しさがない。命が終わらない。

    でも、一緒に過ごせなくなるなら、寂しかったりつらかったりするもんじゃない?人間だもの。
    あと、未来の技術に期待するあまり、みんな、だんだん大した怪我や病気じゃなくても、できるだけいい条件で眠りについて、未来で楽しく過ごそうってならないの?
    などなど、読んでて思わず思考が良き道に行っちゃう話だった。

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    2023年07月11日
  • レタス・フライ Lettuce Fry

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    ミステリの枠を超えて、バラエティ豊かなラインナップ。短編集なので、1つ1つは短い(10ページのものも)けど内容はカルピスの原液くらい濃縮されている。

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    2023年07月11日
  • 君たちは絶滅危惧種なのか? Are You Endangered Species?

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    時間かかったけど面白かった!
    ここ数冊で描かれているヴァーチャルへの移住がうまく想像できないけど、現実でもいつかそういう選択肢が出てくるのかな。オーロラが出てきた頃の話では、ヴァーチャルへの移行=ボディを捨てて脳だけを生かしながらヴァーチャルで生活するという感じだったけど、もう実体をすべて消して意識だけをヴァーチャルに移すようになったんだなあ。おもしろい。
    最後ってデボラ?違う?全然わかんない。続きを読むしかない。

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    2023年07月08日
  • 人形式モナリザ Shape of Things Human

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    Vシリーズ2作目読み終えて思ったけど、保呂草氏と紅子は、犀川先生と大人になった西之園のようだね
    しこちゃんと練無くんは、研究室のことたちみたい、こう見ると、レギュラー陣は実は変わってない。
    ミステリーとして、謎解き面はそこまで力を入れておらず、半分は作者が自身の哲学的発見を伝えようとしていることをなんとなく感じた。S&Mシリーズの後半からこの傾向を少しずつ感じたけど、Vシリーズはより強くなった気がする。

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    2023年07月02日
  • 風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake?

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    前作からますます存在感を増してきていた真賀田四季博士、そして100年シリーズとの接点。

    かつてのイル・サン・ジャックの遺跡で発見された、真賀田博士が作ったと思われる巨大な人形の頭。数百年ぶりに起動されたそれの口から語られた言葉。
    「私の役目は、人類の共通思考の構築です。」

    前作でヴォッシュ博士の元を訪れたときの真賀田博士の意図も含めて考えると、今のところ真賀田博士は世界の進むべき道をデザインし、彼女の崇拝者の元へ現れて啓示を与えて回っているように見える。

    そして彼女の望むように世界は進むんだろうか。

    昔から欲のためでも完全なる善意からでも世界を自分でデザインしようという存在は最終的に打ち倒され、あるいは自らの誤りを悟って消えていくものなのだけど、森作品の第一作目から君臨する博士がそんなボスキャラ的存在になるとも思えないし。といろいろハラハラしながら読んでいます。

    先が楽しみです。

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    2023年06月29日