森博嗣のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ前半が退屈だった~ドイツでロジと暮らす楽器職人のグアトにバーチャルで面会を求めてきたのはクラークという60歳前後の若い女性で,リアルの私のボディが行方不明だと訴える。数値解析者の女性は自宅からいなくなり,たびたび訪れていたウォーカロンのケン・ヨウという者も行方が分からない。ウォーカロン判別機で自分が人間でないとはんだんされ,違和感を持ったため,判別機の制作者に接触してきたのだった。行方を捜そうとハノーウァのクラークの部屋を訪ねると,珍しくも手書きのノートが見つかり,それが蓄光塗料であると判断し,ライトで照らすと,矢印が見つかって屋上の鳩小屋が見つかり,信号缶から座標を示す紙がみつかった。確かに
-
Posted by ブクログ
ヴァーチャルの依頼人からリアルの自分を探してほしいと依頼される主人公、グアト。
う~ん、何でグアトとヴォッシュは答えに行き着いたんだ。何処か読み落としたんだろうか。科学者はあらゆる可能性を検証するんだなとは思うが、ちょっとモヤモヤとした気持ちが残った。
総じて、AIやトランスファがおとなしめの印象。いつももっとグイグイ来るのに。
(引用)
セーフティ・ファーストという言葉があるが、このスローガンが掲げられるのは、例外なく危険な仕事場である。ロジが過去に携わってきた仕事は、いつも安全第一だったということだ。
森さんの文章はつまりハードボイルドなんだと思う。アミラ、オーロラやデボラとの会話は特 -
Posted by ブクログ
幾らでも文章が書ける人は、根が饒舌なのだろうか。森博嗣は著作が比較的多い割に、養老孟司と対談した別著で、識字ができないディスレクシアのように自分の事を言っていたので、一体どういう事なのだろうか気になっていた。答えは本著にあった。何のことはない、森博嗣は遠視だったのだ。
読書論というだけで私は軽くテンションが上がるのだが、森博嗣に関しては、その価値観が異なる点でも面白い。私は比較的、多読派だが、森博嗣は量より質のタイプ。どんな本でも熟読すれば、得るものがあるという。アウトプットは相手へのインプットを意識して、しかし、自らのインプットは読書以外からの方が重要と言い切る。
スマホ一つで知らない単 -
Posted by ブクログ
ネタバレXシリーズ完結編。
椙田から少し明かされる事情、真鍋のその後と永田さん、他シリーズからのキャラクターが登場し、完結編にふさわしい。
事件自体は派手さはないのだけど、小川さんの自己認識の進展やその後の物語が、今回の肝。
残念ながらネタバレを見たあとに読んでしまったのだけど、初読だったら絶対気づかずに読んで、ラストにウワーとなっていたはず。
小川さんと彼の話も短編集「レタスフライ」に登場してるらしいが、全然覚えてない。
あのときは刀ノ津診療所の話で十分泡を食っていたから…笑。
もう真鍋と小川さんの掛け合いが見られないかと思うとかなり寂しい。
シリーズ唯一?の東京を舞台にした本シリーズは、アッサリ -
Posted by ブクログ
【Before】
元々自分一人の時間は大好きである。孤独を悪いものとも思っていない。
しかし本当にそうなのか?孤独が好きということは単なる自分の強がりではないか?
【気付き】
・「寂しい」におけるマイナスイメージは、マスコミが作り上げた虚構である
・孤独=「寂しさ」とも言えるが、寂しい時間があればその分「楽しい」時間が待っている。寂しさと楽しさはブランコのようなもの。振れ幅は一緒である
・ただし、受信オンリーな人間が孤独に陥ると危険である。常に助けを自身の外に求めているから、その立場が危うくなった時のダメージが大きい。
・自身が「創作」したものと向き合うことでそこに逃げ道を見出すことができる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作の衝撃を上回るものはなかった。
というか、こちらも警戒して読んでるので、未来なのはすぐにわかった笑。
途中からはSF未来小説になって、えー?というかんじもなくはない。
まあいいか。
島田さん、若返ってキャラ変もややあり。
キメゼリフとか、ガンダムのセリフとか遊びすぎて、やや浮いてしまう。
ラストももやもやするし、後味は悪いけど、まあこんなもんかな、という印象。
次回いよいよ最終回。
そのまえにwシリーズ、百年シリーズとかのSF系を読まないといけないかな。なんとなく苦手で手を出していなかった。そのまえにxシリーズが完結してるぽいので、そこからやろうかな。
追記
エミナ・プサイ・タンドグル -
Posted by ブクログ
森博嗣が「夢」について思うことを書いているエッセイ。
こんなタイトルをしているが「自分には夢がある!」「夢を叶えるにはどうすればいいんだ!」と思って手を取るとおそらく期待外れになると思う。
世間一般で語られる「夢」について著者が「それは本当に夢と言えるのだろうか」とか「夢の実現に家族を巻き込むのは感心しない」というような身も蓋もないことを指摘するのを見て苦笑いするのがおそらく本書の正しい読み方。
いつもの文体なので著者のエッセイが好きならば気にいるはず。
エッセンス
「夢は個人的なもの、自己満足なもので構わない。誰かを巻き込んだ夢は巻き込まれる方からしたらいい迷惑」
「ゆえにモチベーションも