森博嗣のレビュー一覧
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ネタバレ大学の実験室・模型展示会場・芸術家のアトリエという変わった場所で起きた殺人事件をいつもの主人公コンビが解決する犀川&西之園シリーズ第9巻。物語は一番怪しい人物が殺人現場で気絶しているシーンから始まり、一見明らかな彼の容疑が本当に成立するのか、を軸に描かれる。
正直トリック自体は単純だと思うが、登場人物の思考がどれも特徴的かつ病的で、それを模型やフィギュアなどの特異なモノに見立ててうまく飾っている。作中で「作る過程こそ意味があり、作られたものには興味を持たない」という思想が語られていて、これは僕たちエンジニアの根底にあるものと同じだと感じた。 -
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〇なにごとも「自覚」が一番大切なことであり、これがすべての改革のスタートになる。(43p)
〇自分で決めたノルマに支配されることが、より大きな自由のためには不可欠となる。(174p)
〇守ることよりも攻めることが自由なのである。(181p)
★私も大体同じことを考えてきたので、目新しさはなかった。もしかしたら、過去に森先生の文章を読んで自分の考えと思い込んだのかもしれない。
★他人から見たら支配されているようでも、自分がそれを選ぶのなら、とやかく言われる筋合いはない。自由である。しかし、もし他の選択肢に気づいていないだけだとしたら話は別である。だから、自覚が大事だ。今の自分の選択が、本当に自分が望むことなのか、考えることが大事である。
★自在になるためには、日々の鍛錬が必要で、それには少々の不自由が伴う。少しの不自由の積み重ねと引き換えに、大きな自由を得る、ということか。 -
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まともに読んだのは20年ぶりだろうか。
森博嗣本人が1番気に入ってる短編集だと言っていた気がするが、私もこれが1番好きだ。気が合うね。
長編バージョンの『喜嶋先生の静かな世界』を読んで、オリジナルの短編集はどんなんだったっけ、と調べたらこれがヒットした。
というか、こんな初期の短編集にあったとは思わなくてビックリ。(てっきり地球儀のスライスか、パラシュート博物館に入ってるかと思ってた…人間の記憶なんてそんなもんすね)
さて、本書の全体の3割ほどを占める、わけわからない系のストーリーは苦手なのでここでは割愛。(笑)
・ミステリィ対戦の前夜
・誰もいなくなった
萌(と犀川たち)が登場する短編2つ。
いま読んでもけっこう笑える。
ミステリィ対戦では、イホエのところで声を出して笑ってしまう。
(でも森博嗣自身の作品にもギリギリってか無理のある名前のこじつけがあったね〜)
誰もいなくなったの犀川先生はかっこいいよね。
訓戒のところ、大好きです。
ミステリィ対戦はサリンジャーのパロディだったのよね。
・真夜中の悲鳴
これのスピカさんも後で『喜嶋先生〜』に出てきたよね。最後のオチは20年前には意味が分からなかった(笑)。夫婦別姓、はよ。
・やさしい恋人へ僕から
森博嗣らしい話。スバルは、作者の奥さん、ささきすばるさんから来てるんだろうな。
名古屋ー大阪の遠恋だったのも同じ。
・何をするために来たのか
大学生ってこんなことを思うよね、と当時もかなり頷いた話。
のちに、僕は秋子に借りがある、になった短編。エンタープライズとオーリーンーピーアのところでまた笑ってしまった。
90年代にはこんな物語がゴロゴロあった。
・キシマ先生の静かな生活
これが読みたくて20年ぶりに本書を探した。
アカデミーでの楽しかった青春を回顧するコンピューター黎明期の話。
奥さんが最後に☓☓するのは長編と同じ。
ここが無ければいい話なのに、という気持と、いや、これが無いとあかんやろ、という気持とどちらもある。ただのハッピーエンドでは全てが嘘っぽくなる。※←いや、フィクションよ
一見爽やかなのに最後にあるこのモヤモヤ、口に変なものが残るかんじが忘れられないのだ。
昔昔の希釈カルピス液みたいに。
本書のイラストは山田章博が描いている、と当時はっきり知っていたけど、今はどこにもクレジットがない気がする。あれー?
山田氏は森博嗣とは友達らしい。
名古屋の同人広場の友達だったんでしょうか。
森博嗣にとっての神様であるところの萩尾望都御大が解説を書いておられる。良かったね。 -
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ネタバレ・虚空の黙祷者
読後が怖い 友人の父親を殺して失踪した夫?
その友人からのプロポーズ
会社の気になる男性 うまくいかない都会暮らし
ありきたりだけど、子供かわいそう
毒は本当?結局父親を殺したのは?友人が夫を殺したトラブルとは?すべてがガチっとハマって起きてしまったこと、黙っていたお金のこと
結婚で全てがどうなる?本当に結婚する?
・純白の女
何重人格ってこと?妻で少年で夫で14歳の少女で…それじゃここは施設なの?
謎謎の話が多い
・ミステリィ対戦の前夜
やっぱり好きじゃないんだな、萌絵が
あんなにはっきり色々言えて、それでも特別扱いされるのはとてもすごいことだけど
・誰もいなくなった
読み終わってみるとなんて簡単な…犀川先生が凄いのかもだけど
そして萌絵は相変わらずダメだけど
短編読んでると犀川先生ががっつり出てくる長編が読みたくなる…葛藤
・キシマ先生の静かな生活
ブレないこういう人好きだけど、自分がなるか眺めるかで十分
最後の数行でちょっとうちのめされた
ずっとの繋がりはなくても信じていられる程には信頼できる人に出会えたのはよかったけど、
追いたくなると辛くなる -
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森博嗣作品「スカイ・クロラ」のみしか知らず、そちらに比べると、話のテンポはいいけど、説明不足で消化不良…。
双子を使うあたり入れ替わりものか?と推測
千春殺しについては五章の後半に解明文章があるけど他の伏線回収とかないから、鎮夫はいたの?とか、千鶴は男?妹と関係もったの?とか、わからないことが残される。
私が思うに、
閉じ込められてたのは千鶴で、千鶴は二重人格で(女の人格が千鶴で男の人格が鎮夫)体は両性具有かな?と。
描写で醜い、汚らわしい、呪わしい、恥ずかしい…とかあったし。最後らへん警察から男か女か教えてもらえなかったってあるし。
谷崎潤一郎を引用文に用いてるあたり性的なことを含むのかと思いました。
苦手なのは、「沈黙。」とかいう2文字の表現、至る所にあり。どんな沈黙なのか文章で表現してほしい。 -
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ネタバレ本を読まなくなったので、リハビリしたいなと思って本棚を見たら買ったまま積んでいた本書を発見。タイトルに惹かれなかったから日常に忙殺される日々の中で読むのを忘れていたのかも…
主人公が亡くなった同級生の父親から金属製の栞らしきものを受け取るところから物語が展開します。それは火葬した後に残ったもので、棺に入れた本に栞として入っていたものではないかという説明だったのですが、なぜか主人公の名前が彫られていたところがミステリ。
章立てではないからかついつい読み進めてしまいますが、犯人が最後まで分からずドキドキしました。未消化が少なく最後まで楽しめました。 -
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遺伝子制御剤の開発の途中で突然生まれ
新薬につけられるはずだった名称がキルドレ
キルドレが生まれて20年ほど
大人のかわりに戦闘機に乗り出撃し
戦死しないかぎり死なない人間
歳をとらない永遠に生きつづける
日常は、とても忘れっぽくなって、夢を見ているような、ぼんやりとした感情が、精神を守っているらしい
昨日のことも、先月のことも、昨年のことも、全部区別がなく同じように思え、夢で見たことで、過去にあった現実を改ざんするらしい
死んだらもう一度、再生して、新しい記憶を植え付けてまた作られるらしい
何故戦闘機に乗るのかと質問されて、退屈凌ぎだ、たしかに、退屈凌ぎで戦っている。
でも⋯、
それが、生きる、ということではないかと感じる
。と
飛行機の描写が多くて理科系の人には理解出来るのかもしれないけど私には難しくて、飛んで旋回して撃墜して、というようなイメージしながら読んだ。
自分たちの都合のいいようにカンナミのような子どもを作った大人がいるんだね。誰のためでもなく戦える純粋さを植え付けて戦争専用の人間を作り、作られたキルドレは、いつか精神が崩壊して殺してほしいと願うようにもなる。死んでも生き返る。繰り返し生きることになり永遠に戦うんだろう。
理由もなく、
愛情もなく、
孤独もなく、
なんのためでもなく、
なにも望まずに⋯
こういうお話が好きな人にはハマるのかも。多分今の年齢だから読めたような気がする。今、子どもではなく大人だから。