森博嗣のレビュー一覧
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ネタバレp33
ウォーカロンのユーザーは、そのウォーカロンを他者に譲ったり、売ることが認められています。
p43
この場合、神の称号は人類のものになるのだろうか?
p44
「それは、真実だとはかぎらないよ。そう広めておかないと、そのうち彼を首相にしろと言い出す人たちが出てくるからね」
「その運動は既に各地であります」
「本当に? へえ、知らなかった。それは、リベラルなのかな?」
「ジョークですか? 疑問ですか?」
「ジョーク」
p97
「いいえ、彼女自身も、知らなかったのです」
虚栄か? の答えはイエス。
ちょっと地味に感じたけど、架空の未来のなかでの世界情勢とか垣間見えて面白かったです。また人工知能の演算ミス、というより非常に感情的、人間的なミスが物語の起点になっているのも良い。我々の世界に馴染みつつあるAIが嘘をつく(基本的には聞き方の問題だけど)という体験ともリンクする感覚。
少しずつ各地にいるAIを小出しにしている感じ。あとウォーカロン自身がウォーカロンだと認識していないというケースも盲点そうで最近観た『The Companion』という映画も擬似的人間的な体験をアップロードさせたロボットだったなと思ったり。また身体の自由が効かない人がロボットとリンクする、というのもこの作家が書いているとそれほど遠い未来ではないのかもと感じさせてくれる。
民主主義云々のくだりもサラリと書いていたのと、また今作、クローンに関しても触れられていて、基本的には倫理的にクリアしていない。物語の行先より、こういう描写のほうが予言じみていて読んでいて楽しい。もちろんフィクションとしてだけど、あまりにも早い予言書として読んでる感もあって、次作も次シリーズも寝かせながら読みたいです。
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Posted by ブクログ
大人にとっての勉強の価値について、著者が思うところを述べる一冊。
著者が学生として、または国立大学に勤務しながら「勉強」と向き合ってきた経験を基に述べている。
小説「すべてがFになる」で著者のことは知っていたが、趣味の工作に関する新書も読んだことがあった。
本書にも創作に関する話が書いてあったので、読むことにした。
ものづくりが好きな人は、ものづくりが好きな人の文章を好きになりやすいようだ。
特段変わった結論が書かれているわけではない。だが、「今やっている勉強って何の意味があるのだろう」と、ふと頭に浮かんだことのある人が読めば、初心に立ち返ることができるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
XXシリーズ2冊目!小川さんと加部谷ちゃんのコンビ、やっぱり落ち着くと言うかほっこりして良い。
久々の萌絵ちゃんにめちゃくちゃ嬉しくなってしまった!!WシリーズとかWWシリーズ読んでると、本当に久しぶりに感じてしまって懐かしい気持ち。おそらく30代の萌絵ちゃん、相変わらずスマートで素敵だった〜!
加部谷ちゃん、Xシリーズでは依頼者の側だったから、この本でこんなにも死が身近だったんだなあと思い知らされた。明るくておとぼけだけど鋭くて読めない。知らないことだらけだなと思う。小川さんは相変わらずいい人で本当に好きだな。めっちゃ良い上司では???
3冊目はやく読みたい!文庫になるのが楽しみ。 -
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久しぶりにS&Mシリーズの面々に出会えて嬉しかったですが、まさか大吾坊さん結婚するとは…!意外な一面を知れて良かったです。短編としては、「卒業文集」と「素敵な模型屋さん」の2作がとても印象的でした。特に後者は「分かる分かる!」って気持ちで読んでいく中でのラストの展開がお見事。個人的にプラモを良くつくるのでかなり胸にくるものがありました。
※以下、余談
毎回、意外な人があとがきを書くので楽しみに読んでいるんですが、今回の羽海野チカ先生のものはとても良かったですね。森博嗣作品の楽しみ方にも共感しましたし、素敵な模型屋さんの補完としても素晴らしかったです。
あと「ぶるぶる人形にうってつけの夜」の解説が見たくてググったら、かなり致命的なネタバレを踏んでしまったかも…?なんとか記憶から消して読み進めようと思います…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ元大学教官・現作家の森氏による、仕事とは何か・仕事についての心構え、などを語る本。対象はおそらく学生~30代程度と思われます。
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ぼんやり感じたのは「私の(ようなミドル・シニアの)ための本ではない」ということ。
流石に世に出て30年近い歳月がたちましたので、うまい話はない・話がうまいとすれば仕事がキツイ・世の中トレードオフに満ちている、(それでも不公平だったり運不運に左右され例外もある)、ということは肌感覚として理解しています。
ただ、世の若者はそこまで割り切れない。
正直ものは報われるものと思いたいし、努力して探せば何かが見つかるものと思いたいし、要するに答えはあるものだと思いたい。
その想いを、いい意味でも悪い意味でも「打ち砕く」のが本作の真骨頂!?と言えるかもしれません。
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以下、幾つか響いたところを幾つか。
・人は働くために生きるのではない。金があれば働かなくてよいし(FIRE!!)、それで捕まるわけでもない。
・職業に貴賤もなく、精々収入の多寡がある程度では。貴賤はイメージで植え付けられているだけで、「おっきな仕事」「社会に役に立つ」という印象も、個人としては一つの歯車で、個人の力ではない。組織のゲームで事物を動かすだけ。
・仕事で人の評価が決まるのはない。では何で人の評価が決まるかといえば人それぞれ。仕事ができるというのは、ある一分野で詳しい人というそれだけのこと。
・未来を読んで自分に投資をしよう。
・うまい話はなく、給料が高ければそれだけ仕事量かプレッシャーが高いはず。逆に給料が低いとすれば、企業が持ち出して個々人へ投資(教育)していると見做せる。
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なお、考えを述べるエッセイ的な部分のほかに、Q&Aもあるのですが、なんというか、非常に面白かった。
兎に角森氏の発言はストレートで取り付く島もないので、そこがよい笑
例えば、〇〇がやりたいのに時間が無くてできません。どうすればいいでしょうか、みたいな質問に対して、「本当にやりたいのならばもうやっています」という返し。
いやまあ、ホントその通りです。
森氏自身も「冷たい」「無関心だ」と言われる様子で、そのため付言しているのですが、そもそもアドバイスが欲しいのではなく、背中を押してほしい・慰めてほしいようにしか見えない相談も多い、と。ただそれでは正しく導くことはできないため、きちんと事実を伝えて返答すると。
いやあ、私も森氏に賛成です。
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ということで、森氏の仕事・生き方についてのエッセイでした。
若手が読むとガツンとやられます笑 まあ、結局自分で考えて、答えを出さないといけないんです。だってそれそれ自分の人生なんだから。
甘えた心がちょっと引き締まる本かと思います。自分を律せる強者の理論かもしれませんが、わたし的には仰ること、本当に正しいと思います。 -
Posted by ブクログ
※警報※作品の内容とは関係ない自分語りです(激痛
本作を読んで確信しました。
私は森博嗣ファンとしては割と古参の方だと自認していて、チェックできてないシリーズもあるけど、S&Mシリーズに連なる(と思われる)シリーズは割と網羅してるつもりです。
なんですが。
近年の著書、特にシリーズ外の小説に関しては、ほとんど手に取っていませんし、読んだところで「私が読みたい森博嗣はこれじゃないんだよな」と勝手に期待して勝手に裏切られたと思ってしまうと言う、身勝手な読者に成り果ててしまいました。
本作のストーリーも、主人公の女性も、彼女を取り巻く登場人物も、全てに魅力を感じられなかった。
かつての犀川先生や萌絵や四季博士の面影を、エッセンスを、森博嗣ismを、いまだに求めてしまう。なんてめんどくさい読者なんだ。じゃあ読むのやめればいいじゃん、と思いながらも読んでしまう。だって好きなんだもん(泣)。
小川洋子好きな私ならさ、こういうの好きなはずじゃん??どうした私、一貫性なさすぎだろ。 -
Posted by ブクログ
短編集です。シリーズからの登場人物もあり、なかなか楽しめた。
解説でもありましたが、理系の作品が多いなか、今回は文系の短編集もあり、懐の広い作家さんだと思う。
また、言葉使いが上手い。
森ミステリィのこれまでとこれから。S&Mシリーズに続くVシリーズ主要人物も登場する傑作短編集! 「黒窓の会」。西之園萌絵を囲んで開かれるその秘密の勉強会にゲストとして招かれた犀川創平は、古い写真にまつわるミステリィを披露した。屋根飾りと本体が別々になった奇妙な石塔は、何のために作られたのだろうか。S&Mシリーズ2編を含む、趣向を凝らした10作を収録。『まどろみ消去』に続く第2短篇集。