森博嗣のレビュー一覧

  • 月夜のサラサーテ The cream of the notes 7

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    ネタバレ

    クリームシリーズ第7弾。森先生が、学生時代に創作漫画の同人誌を作っていたのは意外や意外。そういうことには興味ないようなイメージを勝手に持っていたので(笑)
    突飛な発言を繰り返すトランプ米大統領について、「おそらくAIの判断が重要視されている結果だろう、と想像できる」(P61)という行は、とある雑誌にも同様のことが書かれていたので、慧眼かもしれない。事実だとすれば空恐ろしさを感じる。
    不祥事が発覚した際に行われる謝罪会見とそれに対するマスコミ報道について、「無関係な大勢の感情を煽って、そこに「空気」を作ろうとしているように見える。それはまるで、ファシズムとかナチズムを思い出させるような異様さだ

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    2019年01月14日
  • 道なき未知 Uncharted Unknown

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    一所懸命になる必要はないが、誠実にものごとに向き合う姿勢は大切だと思う。誠実とは、簡単にいえば、「怠けない」ということである。

    ふぁー!厳しいことが色々と書かれております。
    上に書いたやつとか、考えろ!とかね!

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    2019年01月11日
  • 森博嗣の道具箱 The Spirits of Tools

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    今作は著者のエッセイである故に、彼の環境や考え方、物事(この場合は道具)に対する捉え方が1ページごとに記されていて、且つその都度写真もカラーで添付してあるため、読めば読むほど面白い。解説者(平岡幸三)も感動したように、森博嗣の言葉は道具(ツール)の説明から話がより深奥に変転していき、時に称賛、時に皮肉らしく人間の道具や物事に対する姿勢について楽しんでいる。この本を読むと思わず「ふふっほんとうになあ」と知的楽しさに駆られることだろう。

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    2019年01月06日
  • 人間のように泣いたのか? Did She Cry Humanly?

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    可愛いねぇ、ハギリもウグイも~キョートで国際会議が開かれることになり、会場係となったハギリはウグイとキョートに赴き、ホワイトとフスが発表する第一セッションの司会も行うことになったが、情報局のシモダ局長に呼び出され、発表を阻止するために、テロに見せ掛けて発表メンバーを拉致\拘束することを日本政府が決断したと知らされた。ウグイにだけは教えて、何故かを考えたが、推測だけを巡らし、当日を迎えた。15分前から始まった打ち合わせで、ガスが流れ、意識を取り戻した場所に、今までと違う姿のペガサスのサブセットが現れた。武器は返してもらったものの拘束が続き、脱出を決意する。不思議なホテルに入り、知り合いに暗号を託

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    2018年12月30日
  • もえない Incombustibles

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    ネタバレ

    推理小説というより、サスペンス小説かなと感じる。
    作品名が変わっているが、作中で燃える物は出てこない。
    ”もえない”とは、本作の主題を云っているのだろう。

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    2018年12月30日
  • 天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow?

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    ネタバレ

    Wシリーズ9作目。
    あらすじやら、帯やら見ると、イシカワのチャーター便が行方不明にって所が前面に押し出されてるけど、いやいや、そこは問題じゃないって。イシカワのゴタゴタよりもあるけど、そこでもない。読んでて「この巻のメインは何だろう?」てずっと考えてた。登場人物(※人工知能やトランスファ含む)が増えてきて、整理しないといけない感じにもなってきたけど、要は、整理しなきゃいけないくらい、人間、ウォーカロン、トランスファ、人工知能の境目がわからなくなってきている。ポスト・インストールしていないウォーカロンや、クローンに焦点が当たっていて、倫理的な議論もなされてる。今の時代はどう考えても叩かれるし、W

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    2018年12月27日
  • 人間のように泣いたのか? Did She Cry Humanly?

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    ハギリが狙われてウグイ達が警護するという一番わかりやすくてハラハラする展開。人工知能をはじめ、理解が及ばない流れが多いこのシリーズがまさか最終的にニヤニヤさせられる恋愛小説で落ち着くとは思わなかった!

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    2018年12月26日
  • 血か、死か、無か? Is It Blood, Death or Null?

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    イマン。「人間を殺した最初の人工知能」と呼ばれる軍事用AI。電子空間でデボラらの対立勢力と通信の形跡があったイマンの解析に協力するため、ハギリはエジプトに赴く。だが遺跡の地下深くに設置されたイマンには、外部との通信手段はなかった。一方、蘇生に成功したナクチュの冷凍遺体が行方不明に。意識が戻らない「彼」を誘拐する理由とは。知性が抽出する輪環の物語。
    「講談社BOOK倶楽部」より

    いろんなところにつながる話.やっぱりこれまでの作品を読んでおくと2倍も3倍も楽しめる.早く続きが読みたくなる.

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    2018年12月15日
  • 自分探しと楽しさについて

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    抑制のとれた文体、内容で、「楽しく」よめた。

    何だかんだ言って、生きていることが肯定されるというか、自分探しについて考察した、特に序盤は目から鱗だった。

    「自分の人生を人任せにしない」(引用しない)という最近思索していたことを先に言われた!同じ考えの人がいた!という驚きだ。

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    2018年12月12日
  • 青白く輝く月を見たか? Did the Moon Shed a Pale Light?

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    人工知能が最終的な段階まで進化したら人間になるのだろうか。人間の友達を望む人工知能のオーロラ。ある意味、孤独感、喪失感が半端なかった。

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    2018年12月10日
  • 赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE

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    二年前に読んで以来の再読。
    常に曖昧模糊とした認識の中で話が進行するため、ふんわりとした印象のみを持っていたところで、再読の結果もまだ同じ感想に。感性が進化/変化していないらしい自身が少し嘆かわしい…
    また、些事に目が行きがちのため、色味が気になって仕方がない。

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    2018年12月07日
  • ジャイロモノレール

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    これをおもしろいと感じるかは人それぞれだろうが、自分には相当おもしろかった。特に興味のある分野だからというわけではない。楽しそうだと思ったから。
    自分は最近、老後にやりたいことを思いついて、楽しみで仕方なくなった。なのに、なぜか今やりたいことが思いつかない不可思議な状態である。

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    2018年11月30日
  • スカイ・イクリプス Sky Eclipse

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    ネタバレ

    シリーズ最終作。
    8篇併録されている短編集であり、時系列はバラバラ。すべての謎を解くカギはここにある!と銘打たれているが、新たに考察することに部分も出てくるだろう。
    刊行順に読んでも、時系列順に読んでも、感じるのは皆同じかもしれない。生と死の美しさ、そして一途に見つめる物。ハード・ボイルドの世界観を堪能できた。

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    2018年11月29日
  • 暗闇・キッス・それだけで Only the Darkness or Her Kiss

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    ネタバレ

    前作の「ゾラ・一撃・さようなら」の続編にあたるが、前作を読んでいなくても、支障はない。
    今回の作品に関しては、幾分ハードボイルドを満喫できたかなという印象である。
    ネットワーク空間でも、現実でも、2次元でも、人間関係というのは難しい。主人公の想いが手に取るように分かる。

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    2018年11月29日
  • 本質を見通す100の講義

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    100のテーマを各2ページで解説したエッセイ集第4弾
    世間で常識や一般論だと考えられていることを
    掘り下げて理解したり、時に痛烈に批判するが
    主張は首尾一貫していて小気味よい

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    2018年11月23日
  • 作家の収支

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    森博嗣という人の面白さが垣間見える本。作家の収入がどうなっているのか本当によくわかる。勤勉に働けば、意外に収入が得られるもののなのだなぁと思った。もっとも、出版社に認められばという前提はあるが。最後の新しさと勤勉さの訴えが心に響いた。とにかく、自分が信じる新しいこと、美しいと思うことを勤勉にやっていくこと。これが、ないと始まらないと理解した。

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    2018年11月12日
  • 科学的とはどういう意味か

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    世の中の算数嫌いの人に贈りたい本。如何に思考停止して、危うい世界に行きかけているのに気づいて欲しい。

    以下の言葉を心に留めて、生きていきたい。

    「好きになる」ということは本当に大きな「力」になる。人の能力を発揮するための動力として、素晴らしいエネルギィだ。

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    2018年11月12日
  • 目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES

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    このシリーズ、だんだん抽象的になってきた。次に続くことをすごく匂わせるエンディング。実際そうなんだけど。
    読み方が浅いせいか、この本単体での事件の結末がボヤッとしてる。でもこれがこの本の味かも。

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    2018年11月12日
  • そして二人だけになった Until Death Do Us Part

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    理数系ミステリー作家による長編。巨大な核シェルターという密室で起こる不可解な連続殺人。読み進めても全く解けない謎。二転三転する展開に驚愕。やっぱり森博嗣スゲー!となること間違いなしの傑作でした。

    個人的には、最後のオチが蛇足に思えたけど、随所に散りばめられた理数的思考の数々を理解出来たら、スッと受け入れられたのかな…?



    【ネタバレ追記】








    そうか!
    作中の勅使河原潤は、橋を建てて破壊した。
    自分の知識、財産で作ったものを、自分の手で壊して何が悪いのか、と。新しい技術者が台頭してきた方が有益じゃないかと。

    あの結末も、森博嗣自身による破壊行為だったのでは。「綺麗に着地した

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    2018年11月06日
  • 迷宮百年の睡魔 LABYRINTH IN ARM OF MORPHEUS

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    百年シリーズ第2作。
    ミチルとロイディの関係性が明確になってきて、世界の理も現れだす。
    死とは?生とは?眠りとは?自分の存在は何をもって規程されるのか?
    最終作へと続く。

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    2018年11月04日