【感想・ネタバレ】創るセンス 工作の思考のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年11月13日

「もの作り(創作)の生み出す価値とは人間の「凄さ」を見つけること。「凄さ」を形にすること。」
この最後のまとめの文は至極正論だと思った。

絵や漫画、小説にしても、ただ読むだけの人(インプットだけの人)だと「面白かった」「絵がうまい」と感想を云うだけで終わる。
自分も描いてる人間(アウトプットする人...続きを読む)じゃないと何が「凄い」かを理解することは一生出来ないんだろうな。

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Posted by ブクログ 2021年10月11日

過去に戻って大学生の頃の自分に読ませたい本。

ものづくりに対する著者の考えがつらつらと述べられており、個人的にはその内容が現代人というか10代や20代の人々に刺さる物だと感じた。

私は「楽しいと感じれるものがないなあ」と普段よく思うのだが、本書にはそのような若者に対する著者の痛烈な意見が述べられ...続きを読むていた。耳が痛くなる返答ではあるが自分自身に内在する問題をきちんと認識するには必要な意見だと感じた。

やはり、野次馬的な興味ではなく、職人のような探求者的な興味をもって物事(というか工作)にのぞまないと経験知を得ることはできない。本やネットを見るだけではつまらないし、実世界に活かしにくいみたい。

著者のような工作に生きる人間になりたいものだ。

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Posted by ブクログ 2018年10月20日

ジャンル:森博嗣の工作と人生について。これを読んで物を創られずにはいられない。赤松健と同じ視点の仕事感も面白い。自分のような創りあぐねている人に超オススメできる一冊。

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Posted by ブクログ 2012年02月05日

著者,自らの工作体験に裏付けられているところが良い.
ものを作る楽しさは,教えられるものや覚えるものではなく「目覚める」ものである.

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Posted by ブクログ 2012年01月29日

著者は気鋭のミステリー作家、建築工学専攻の元某国立N大助教授。

本書は工作が大好き過ぎて家の庭に鉄道や自動車、ラジコン飛行機を作ってしまう森氏が、「もの作り」の精神について説いたもの。著者の本はこれが初めてでした。端的で明瞭な文章によって、今まで眠っていた好奇心が目覚めた気がしました。

過去、現...続きを読む在、未来において「もの作り」に関心がある人間が読むとそのセンスや考え方に共感すること請け合いです。しかし本書は工作好きの人間だけが読むに値する本ではありません。何故なら多くの場合、読者各々が興味のある分野は「もの作り」と共通のセンスが存在するからです。例えば、「執筆」と「工作」です。

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Posted by ブクログ 2011年06月06日

ものづくりをする人(技術者)の考えについて説いた本。
技術者を目指す人だけではなく、技術者と接する人にも読んでもらいたい。

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Posted by ブクログ 2011年01月30日

どんな物体であっても、計算通りにものが出来上がることは奇跡だといって良い。

要するに、技術というのは、この様な自然のばらつきを知ることであって、人間や生物と扱うことと全く同じなのだ。違いがあるとすれば、ばらつきの大きさの差異だけである。

著者ならではの鋭い考察。

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Posted by ブクログ 2014年10月26日

[ 内容 ]
かつての日本では、多くの少年が何らかの工作をしていた。
しかし、技術の発展で社会が便利になり、手を汚して実際にものを作るという習慣は衰退し、既製品を選んだり、コンピュータの画面上で作業することが主になった。
このような変化の過程で失われた、大切なものがある。
それは、ものを作ったことの...続きを読むない人には、想像さえつかないものかもしれない。
「ものを作る体験」でしか学べない創造の領域、視覚的な思考、培われるセンスとは何か。
長年、工作を続けている人気作家が、自らの経験を踏まえつつ論じていく。

[ 目次 ]
1章 工作少年の時代(最後の工作少年;TVゲームとパソコンの登場 ほか)
2章 最近感じる若者の技術離れ(心配する能力;理科離れとは? ほか)
3章 技術者に要求されるセンス(コツとは何か;どうしても必要なセンス ほか)
4章 もの作りのセンスを育てるには(なにもかもがつまらない?;楽しさは自分で作るもの ほか)
5章 創作のセンスが産み出す価値(作品の価値;ほかにはないもの ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2022年09月28日

森博嗣さんの小説を読み、作者への興味が湧き、小説以外の書籍を読み漁っている。
工学という視点で優秀な技術者が育ちにくくなった現状を憂いたり、ものづくりに必要なセンスについて考察している本でした。
物作りという点で、工作も小説を書き上げることも同じようなものと捉えているところに驚いた。設計図を作って、...続きを読む工作をして有形物を生み出すという工程と同じように小説を書き上げることもあるという。
本書で印象に残っているのが、思考は言葉でのみ行われるものではなく、映像でも行われるものだという著者の見解。
工作のセンスは、映像による思考力。
この著者の言葉にも表れているが、全てのことを上手に言語化する能力のある人ほど、創造的であるし、仕事もきちんとできる人なのだと感じた。

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Posted by ブクログ 2019年07月15日

p.119
 そもそも、完璧というものはない。どこまでいってもこれ以上はない、という状況にはならない。むしろ、上り詰めるほど見えなかったものが見えてくる。この感覚は、研究も同じだ。調べるほど、考えるほど、探究するほど、むしろ謎は増える。知れば知るほど、わからないことが多くなる。ようするに、知ることは...続きを読む、知らないことを増やす行為なのだ。

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Posted by ブクログ 2015年07月29日

私も創れる人になりたいなあ。
森さんは結構独学らしいですが、やっぱり美大や工大に憧れる。下手でも仕事にならなくもそっち方面行けばよかったな。と、いつものどうにもならない思考。

理科離れ、既製品に囲まれて、なるほどなるほどと思う。まさに私はなにをつくっていいかわからない、現代の若者に当てはまってしま...続きを読むう。
これから挽回して自分なりに創る楽しさを持ち続けよう。

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Posted by ブクログ 2015年05月06日

組み立てと工作は違う。目標達成のためのPDCA過程を自ら体験する,それも遊びとして,人間は成果物による利益だけでなく達成プロセスからの学びが多い。失敗でも成功でも,自ら考えて実行して結果がすぐ表れる工作過程では素朴理論形成のチャンスが山ほどある。これを十分に体験することは豊かな思考を支えることではな...続きを読むいか。
→どんどん創らせよう

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Posted by ブクログ 2014年09月28日

読むとなにか作りたくなります。今すぐできるのは折り紙かな。オリジナルまでは遠いけど。文章も敢えて紙に書くと、脳がミキミキと音を立てて稼働しはじめるのがわかります。手を動かす快感はクセになりますね。

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Posted by ブクログ 2014年07月11日

工作とそこから得られる人生の教訓。
夏休みまえに読むのがタイミング的によい。継続するのがいちばんなのだけれど。

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Posted by ブクログ 2012年09月10日

工作の本か〜、センスか〜、私は工作の能力とか皆無で、ハサミと紙をもらったってどうすりゃいいの?って頭だったんですが、こちらの本を読んで、なるほど私ってばものづくり思考でしたw これから子どもが生まれて育てるときに、どれだけ楽しむことを見せてあげれるか、好奇心をもたせてあげられるかな。ちょっと頭のかた...続きを読むすみにおいておきたい面白いお話でした。

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Posted by ブクログ 2012年08月24日

読んでいて時代の差を感じた。

私は兄の影響もあってかプラモデルを作ったりしていたけど、友人でプラモデルを作ったことあるっていう人は3人くらいしか思いつかないな。そもそも友人とそういう話すら上がらない。

この人の発想や着想はいつも面白い。

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Posted by ブクログ 2012年03月04日

”創作が生み出す価値とは、「人間の凄さ」である”と著者はこの本で語っているが、著者の創作の歴史(50年以上)が凄すぎる。ここまで創ることに対して楽しんで、考え抜いて、経験してきた本人が語る言葉がつまらないわけがない。なにもかもがつまらないと相談に来る人に対して、著者が示す回答が痛快であった。ここの部...続きを読む分は是非読んでほしいと思う。自分自身も耳が痛い。。。笑

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Posted by ブクログ 2011年11月02日

工作的な態度と思考が生きていく上で重要である。
思考の整理学で外山滋比古が使ったパラグライダーと飛行機の比喩でいうと、パラグライダーから飛行機に乗り換える方法が書いてある。
この乗り換えの仕方は工作が特に得意としているものであり、工作における抽象的な概念を、他の領域にどう活用していくかか、という事が...続きを読む読者自信の次の課題として考えられる。

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Posted by ブクログ 2011年10月11日

自分が考えていたことと同じことを作者が言葉にするだけでどうして嬉しくなるのだろう…?それだけで自分が作者に似ていると思い込むからだ…、人は本物に近付きたがる…、偽物を本物に似せたがる…、自分のものではない本物に自分のものである偽物で模倣したいのだ…。人を真似るという行動の根本にあるのは好奇心もしくは...続きを読む憧れ…、やはりそこには近付きたいという感覚があるように思える…。決して同じものになれるわけでもないのに…決して交わることはないと知っているのに…。

ここまで書いてとてもじゃないけど作者に似せられないなと思いました。

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Posted by ブクログ 2011年08月20日

「僕は工作が大好きだ。」

という出だしがこの本のすべてを語っている。
工作する=ものを作る体験の大切さ、おもしろさを教えてくれる。
今はなんでも簡単にボタンひとつ、クリックするだけでできてしまう時代。
自分で考えたり、工夫したり、工作するチャンスが奪われている。
森先生は、それを声高に嘆くのでもな...続きを読むくただただ自分が工作する楽しさを淡々と伝える。

予期せぬ問題は必ず起こる、図面に表れないトラブル、設計は目安にすぎない、楽しさは自分で作るもの・・・
小見出しを読むだけでもわくわく、こくこくする。
机上で空論を語るのではなく、手を動かして発見して創造していく人。こういう人をわたしは一番信頼できると思う。

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Posted by ブクログ 2010年12月02日

物を作ることに携わると身として、共感できることはとても多い。同時に、自分の甘さも痛感させられる。これを起点に、自分の意見を考えなければいけないけれど、どうもそこまでたどり着けない。

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Posted by ブクログ 2010年12月18日

「工作」って、ただ「モノを作る」だけじゃないんだ。という事に納得させられた一冊。圧巻だった。
常々、最近モノを作っていないな…とは思っていたが、これを読んだら作らずにはいられない。

細かいレビューはまた後日…。

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Posted by ブクログ 2013年06月18日

とても前向きになれる本だった。

自分の手で工作することは、自分の人生を自ら作っていくということである。

今はメーカーやメディアが、新しい娯楽を考え出しては世間に提案している。

無数の娯楽がいくらでも自分の方を向いていて、
僕らはこれらの作られた娯楽を選別してこなしているに過ぎない。
個性...続きを読むや趣味が、この選別の仕方によって括られてしまう。
つまり個性や趣味は、誰かが作ったものによる世界に過ぎない。

テレビやインターネットが分かりやすい例で、
自ら選択しているように見えて、
実は誰かが作った楽しいことを受け取っているだけである。

工作とはその逆であり、自ら楽しいことを作っていく。
同時に楽しくない場面(苦労など)も自ら作り出すため、思考が発生する。
その思考の仕方が個性であり、この活動が趣味と言える。

そして自分の持つ創造性に基づいて、新しいものを作るという体験は、
自分の人生そのものであるということだろう。

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Posted by ブクログ 2020年05月03日

「何が問題の本質なのか」をつかむことが大切
・珍しく?森先生が危機感を持っているように見える。アナログからデジタルへの転換によって生じたギャップが、技術の神髄や技術の核心的「センス」の伝承を阻み、「何が問題の本質なのか」をつかみ損ねた現場で「どうして上手くいかないのか」という問題が起こっているのだ。...続きを読む「考える工作」のプロセスでしか生まれない「もの作りのセンス」が図面通りに作らされるという労働によって、失われたのだ。工作という行為と共に失われたのは「人間の凄さ」である。「人間の凄さ」は、周囲の人に影響を与え、組織の文化や卓越した技術集団をつくるのだ。

・私は、森先生と同世代なので、工作マニアにこそなりませんでしたが、絵を描いたり、接着剤の必要なプラモデルを作ることを楽しみながら育ちました。その中で経験したことは、確かに、モノの成り立ちを知るためのヒントだったり、木材や金属、プラスチックの性質だったりしました。カンナのかけにくい木、錆びにくい金属、接着剤が効かないプラスチック…そうした経験が智恵に繋がる?

・まえがきにの要旨の一つは、「そもそも技術の神髄、核心的“センス”は、文章で説明できないものである。ただしかし、技術を“技道”にせず、数字や言葉に置き換え、マニュアル化することで、教え、伝えることができるものにすることが“工学”“テクノロジィ”の姿勢である。」ということだと……

・私の仕事は、お客様から寄せられる苦情に対応することなのですが、森先生は「トラブル発生は規定内」という項で、「経験ある技術者の解決方法は、上手く行かない動作を何度も繰り返し観察することから始まる」と書いています。当り前のことですが、トラブルを解決するためには、ます原因を確かめなければなりません。そして、観察を地道に繰り返すことが、トラブルを未然に防ぐための技術に繋がるのだと思います。

・工作(手作り)は、中々上手く行かなくて、嫌になってしまうことが多かったのですが、森先生の話を聞いているうちに「上手く行かないからこそ楽しい」というぐらいの感覚がないと「智恵も技もつかないのかもしれない」と思ってしまいました。最初からパーフェクトを目指さずに、少しずつレベルアップしていこうとする姿勢が大切なのかもしれませんね。何度も試作を重ねて本番に挑む東山魁夷画伯の仕事を思い出しました。

・森先生は、イラストには自信がある、と仰っていますが、工作も、イラストも、毎日少しずつでも作ったり、描いたりし続ければ、徐々に客観的にも見られるものになるはずです。また、どちらも、自分で手を動かす前に、既にあるものを観察する力が求められるのではないかと思います。

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Posted by ブクログ 2017年05月21日

少年時代から趣味としての工作を続けてきた著者が、「ものを作る」ということの意義と魅力を語っている本です。「ものを作る体験」の中で培われるセンスを重視する著者の姿勢は、養老孟司の都市化・脳化批判に通じるところがあります。

教育論や人生論に話は及んでいきますが、はにかみながらもみずからの信念を普遍化し...続きを読むて語ってみようとする著者の文章に、何とも言いがたいユーモアが感じられます。

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Posted by ブクログ 2011年11月01日

もの作りに関わっていながら、確かにものの作り方は素人だなと考えさせられた。昔はよく工作していたことを思い出した。いつからあまり興味を持たなくなったのだろう。趣味で初めてみると面白いかもしれない。

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Posted by ブクログ 2011年10月20日

\(^o^)/わーい、工作の本だー。

◆学んだこと
〇「幼さ」という能力ってなに?
好奇心というものは、育てる必要がないと僕は個人的に考えている。なにか自分でできることはないか、と探しているのが子供のデフォルト(基本指定)なのだ。小さいときほど、子供は好奇心旺盛である。それが、成長するほど抑制され...続きを読むる。周囲から「これは駄目」「そんなこと考えるな」と遮断される。目の前に面白そうなもの、美味しそうなものがつぎつぎに現れて、「こちらを見なさい」「これがやるべきものだ」というふうに育てられる。好奇心というのは、教育すればするほど失われるものといえる。だから、もし好奇心を育てたいのなら、教育をやめるべきだ。教育という行為自体が、「アンチ好奇心」的な操作なのである。教育者はここに気づくべきだ、と僕は思う。(P147)

・・・ぼくも、そうおもう!

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Posted by ブクログ 2011年07月13日

 かつて工作少年だった森先生が、自分の教え子を含め、創造することへの興味に欠けてきている今の学生たちへむけたメッセージ。言いたいことは山ほどあって、すごく良くわかるんだけど、やっぱり教育者というか、学者というか…。

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Posted by ブクログ 2011年03月05日

森先生の工作論。この人の小説が好きでずっと読んでいるが、小説以外を読むのは初めて。本書はタイトルに魅かれて購入。本当に工作が好きな人とはどういう人なのかというのが良く分かった気がする。

4章以降が特に面白く、○○のような子供に育てたかったら、まず自分が○○のような人間になり、その姿を見せることが大...続きを読む事というのは凄くしっくりきた。これは当たり前のようで難しくもあり、まずは自分が楽しく生きていくことが重要なのだろう。

また、森先生は自分の小説家としての創作が成立したのは、あまり小説を読まないで生きてきたからだと語っている。詳細は省くが、多くの小説を読むことで発想できるオリジナリティが狭くなっていく、他ジャンルに新しい視点や切り口を探しに行くべきだと述べている。これについては最近似たような話をたまたまとある講演会で聴いた。講師は都市デザインの先生であったが、近代都市計画の理論を作ったのは、建築出身でも都市工学出身の人ではなく、生物学者や青年実業家だったと。そしてこれからも違うバックグラウンドを持った人が新しい発想で21Cの都市デザインを担っていくのではないかと。確かにこれらの話は一理あると感じた。同じ分野だけ学んでいると、本人は意識せずとも、その分野での常識が発想の根底に根付いてしまうのだろうか。何にせよオリジナリティを出すことは難しいことである。

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Posted by ブクログ 2011年02月22日

ベストセラー作家の研究者としての育児哲学。子どもにはいろんな体験させるためには親が何かに夢中にならないとね。共感しました。

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