夢枕獏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『盟三五大切』の謎の中の、鶴屋南北を代弁した(と言い切ってしまいます)一文がいい。「そのくらいの細かいところは、お客さん目をつぶってくださいよ。その方が、江戸の人間として粋ですぜ」というやつです。
昨今、粋という言葉で表されるような余裕を楽しむ心がなくなっているように思えるので、すごく良かったです。そうだよねぇ、全部がきっちり来てなくてもいいじゃない、と思います。考察・伏線回収だけが楽しみじゃないよ。
楽しいけどね。そこに囚われてしまっては、なんだかなぁと思います。
『色悪というファンタジィ』もよかったですねぇ。
「色悪」という言葉ができて初めてその現象が存在する、というようなことをプロレス・歌舞伎を例にして語っています。夢枕獏が書く物語それ自体が、ここでいう「色悪」という「色気」を漂わしていると思います。
そこに惹かれている自分としては、すんなり納得できた回でした。
歌舞伎は門外漢ですが、夢枕獏のエッセイということで購入。結局のところ、夢枕獏の色気にやられているということです。