夢枕獏のレビュー一覧

  • 陰陽師

    Posted by ブクログ

    初めて読んだのは中学生のとき。
    特別おどろおどろしいわけでも、難しい言葉を使っているわけでもないのに、平安の人ならざる者と共存しているような空気がある。
    「ゆこう」「ゆこう」と共に歩く二人。
    大人になると博雅の善性がなんだか胸に沁みる。

    0
    2026年03月09日
  • 鳥葬の山

    Posted by ブクログ

    訳が分からなくて、後味が悪くて、怖い。

    柔らかい家→結局どういう家なのかが分からない。そもそも世界が分からない。鯨が部屋を横断してたり、畳の中に蛇が住んでたり、人面魚が窓の外を泳いでたりする。最後は家に喰われたって事でいいのかな?

    頭の中の湿った土→切なかった。意識だけ残ったりするのかも。記憶がなくなってもなんとなく懐かしくて、涙なんて出ないはずなのに泣く。

    鳥葬の山→話自体はホラーっぽいんだけど、題材になってる鳥葬はチベットで未だに行われているもの。こっちからすると猟奇的な事も、信じるものが違うとただの日常になってしまう。

    閑古鳥→ものすごい短編。百舌と閑古鳥の組み合わせにちょっとときめく。確かに人間で考えると大分怖いけど、MOZUはそれがテーマだものね、怖いわけだよ。

    あやかし→記憶にない。

    超高層ハンティング→いきなりのバトルファンタジー。普通にかっこいい。これで一本かけちゃいそうなのに短編にしちゃうの贅沢だな。どちらの正義もあってる。ストレイヤーズクロニクル感がすごい。

    羊の宇宙→世界が全部パステルカラーみたいな可愛い話。羊飼いにとっては、羊が歩ける距離が世界の全てで、その外は宇宙になる。ビー玉みたいな、ささやかで優しい世界だった。

    渓流師→魚を通して悟るっていう、カフカの構造とほぼ同じ。最後に人が来る所だけが違う。

    0
    2026年03月08日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四

    Posted by ブクログ

    歴史小説苦手だったけど、面白く読めた。学生時代古文も漢文も嫌いだったので調べたり調べなかったりしながら読んだところもあったけど、楽しんで読めたと思う。
    今まで偉い人たちが自分の立場が脅かされるからとわざわざ破滅への道を歩んでいくことが、全く理解できなかったのだが、心情が事細かに書いてあったので、ようやく理解できた。
    個人的には2、3巻が1番面白かった。4巻も真相解明的で楽しかったけど。

    0
    2026年02月17日
  • 陰陽師 烏天狗ノ巻

    Posted by ブクログ

    【あらすじ】
     朱雀大路の辻に焼き栗を売る行者が現れた。
     木彫りの不動明王に栗を焼かせているという。
     その行者が睛明の屋敷を訪ねて来た。
     烏にその不動明王を奪われたと言うのだが ——— 。
    【感想】
     晴明と博雅の物語も気が付けば18巻!
     とにかく、2人のやりとりを読むのが好きなのですが、夢枕獏先生も高齢になられたのでは?と思っていたところに、あとがきに先生自身のお考えが書かれていまして、ほっとしました。
     今回は私のお気に入りの露子姫も登場。じっくりとその世界観に浸れました。

    0
    2026年02月09日
  • 黒塚 KUROZUKA

    Posted by ブクログ

    不死者の物語というのには、多かれ少なかれ悲哀と淫靡の色が必須なのだと心のどこかで信じていた。『吸血鬼ドラキュラ』、『ポーの一族』、『夜明けのバンパイア』。質的な差さえあれ、それらはいずれも奇妙な美によって成り立つ物語である。
    さて、それではこの『黒塚』はどうか?ぼくには何故かその不死者の物語に必須だと思っていた悲哀の色が薄いと感じられた。もちろん、永遠を生きる女との約束という通常の時間を超えるテーマがあることでこれもまた不死者の物語にはちがいないのだが……。そして、物語終焉近くで明かされる血の由来こそ、その悲哀のおおもとにはちがいないのだが……。それでも薄いと感じるのはこの物語の主人公であるクロウが迷ってはいないからであろう。疑問には思えど迷いはしないと言ったほうがよいか?約束こそがすべてだと信じる強さのもとでは、永遠に近い時の流れなど何するほどのものがないことなのか?人が手にするには、永遠とは長すぎる時間だと思うのだが……。アクション的要素の濃い後半よりも、あの「頭の中の湿った土」にも通じそうな二幕あたりがぼくとしては好みである。

    0
    2026年02月08日
  • 陰陽師 鳳凰ノ巻

    Posted by ブクログ

    今更説明も不要であろうシリーズ第4巻。いや、このあいだの『生成り姫』を入れると5巻目ということか。長編もよいのだが、やはりこの晴明のシリーズは短編がよい。舐めるように読ませていただいた。晴明いうところの「呪(しゅ)」というものは、つまるところ人の業にかかわることなのだな、と思う。いや、人である、ということがそもそも業であるにはちがいない。情けなく、つらく、また暗く燃える炎のような業である。しかしながら、人である我らがこの物語の中に、我もまた人である、すなわち業を背負う者である、ということを見出すことにこそあわれがあるのであろう。いや、柄にもなく小難しいことを書いてしまった。しかし、この短編集を読むとき、きっと他の方々もぼくが思うようなことを思いながら読んでおられるにちがいないと信じる。
    ちなみにこの集のうちのもっとも気に入りは「月見草」の一編。壬生忠見の<恋すてふ>の件もそうだが、詩歌がテーマであれば、趣もまたいっそう深いものに感じられるのである。

    0
    2026年02月08日
  • 陰陽師 生成り姫

    Posted by ブクログ

    陰陽師シリーズ初長編。ストーリーとしては「付喪神ノ巻」に収録されている「鉄輪」という短編を長編化したものということになる。このように同じ物語の長短を改めることに、うなずけるところもあればそうではないところもあるのだが、まあそれは置こう。いつもは短編のひとつひとつをなめるようにして読んでいる安部晴明のこのシリーズを、心ゆくまで読むことができたのだから。
    そして何よりうれしいのは、この編が晴明の物語であるのと同じくらい、いやそれ以上に源博雅の物語であることだ。この編、主人公は博雅といってよいであろう。夢枕獏の物語にはこうした朴訥な男が数多く登場するが、博雅はそのなかでもとりわけ純粋なのだろう。陰陽師シリーズは、その性格上、人という生き物の持っている業をかなり正面から扱うことも多いのであるが、そのもの哀しさは博雅によってこそ救われている。ある意味、晴明よりも不可思議な男であると思う。

    0
    2026年02月08日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一

    Posted by ブクログ

    空海がちょっとなんでもできる様に書かれすぎてない?感はあったけど、2011年くらいの本らしいので、しょうがない気もする。
    大侯が好き。逸勢もいいやつだね。

    0
    2026年01月10日
  • JAGAE 織田信長伝奇行

    Posted by ブクログ

    夢枕獏版信長。らしい作品。飛び加藤が強すぎるきらいはあるが楽しめた。本能寺の変の原因としては新説になるか。

    0
    2026年01月03日
  • 陰態の家 夢枕獏超越的物語集

    Posted by ブクログ

    法華悟空と陰態の家以外は面白く読めた。
    夏目漱石とホームズの話や小さい老人が仰向けになっていたとかお岩さんと伊右衛門の息子の話など読みやすく鼻で笑うような話が多かった。
    でもこの短編は記憶には残らないと思うので残念な気もする。
    理解力があり記憶に刻まれる脳だったらいいのに

    0
    2025年11月24日
  • 秘帖・源氏物語 翁-OKINA

    Posted by ブクログ

    《それは、楽しみでござります……》(p.82)
    〔Ⅰ〕この作品の光の君は茫洋としてしかし非情なところもある大物でただの女好きではない。
    〔Ⅱ〕葵の上に憑いた六条御息所の生き霊を蘆屋道満が祓おうとするがその背後にさらに何かがおりその正体を当てなければ出ていってくれそうにないので光の君、道満コンビが探索を始める。
    〔Ⅲ〕光の君のキャラクタは楽しかった。この話の後にも性格が変わっていなかったら続編あってもいいかも。今度は安倍晴明と共演させたりして。蘆屋道満は『陰陽師』での方が印象が強かった。案内役という役割を振られたからやろうか。

    ■簡単な単語集

    【葵の上】光の君の妻。四歳年上。十二歳のとき妻にした。なにかに憑かれている。
    【蘆屋道満】法師陰陽師。秦氏の血を引いており秦道満と呼ばれることもある。葵の上に憑いたものを祓うため光の君に雇われた。《人の不幸が好きでな。わしは、人の心を啖うて生きておる。》p.62
    【景教/けいきょう】キリスト教ネストリウス派のことだそうだ。
    【源氏物語】僕も完読(?)は『あさきゆめみし』でした。あと中村眞一郎さんの訳が集英社・コンパクトブックス一冊だけなのでそれで読みました。
    【隠祝/こもりはふり】大酒の神に仕える神職の一つ。裏の仕事をするようだ。
    【惟光】光の君の部下。
    【太秦寺】今ではふつう広隆寺と呼ぶことが多い寺のことと思われる。蜂岡寺とも呼ぶ? 弥勒菩薩像が有名。
    【天一神/なかがみ】百鬼夜行の中心にいた。
    【頭中将】光の君の友人。葵の上の同腹の兄妹。
    【夏焼太夫/なつやぎたゆう】軽業師。口上の五十男、虫麻呂、鼓の少女、青虫と組んでいる。
    【忍海/にんかい】蜂岡寺の座主。
    【光の君/ひかるのきみ】光源氏。菩薩眼(見えざるものを見ることのできる眼)と龍顔(天子の相)を持つ。茫洋として動じないタイプ。《それは、楽しみでござります……》(p.82)。六条御息所《あなたは、心より女を愛しいと想うたことなど、これまでにただの一度もないお方です》(p.93)。《人の道を、踏み外しそうで……》p.179
    【御息所】六条御息所。光の君の恋人の一人。斎宮の母。斎王代禊の儀で葵の上の車に酷い目にあわされた。有名な生き霊。
    【夕顔】光の君のせいでこの世ならざる何かに遭遇させられ死んだ経験あり。

    0
    2025年11月15日
  • キマイラ聖獣変

    Posted by ブクログ

    何となく、永井豪の「デビルマン」のラストを思い出してしまった。変化する彼らが、どのようにここへ終着するのか、しないのか。著者の病気と老いが気になるところではあるが、学生の頃からの読者であるので、ここまで引っ張った責任は、ぜひ取ってもらいたい。

    0
    2025年11月13日
  • 陰陽師 螢火ノ巻

    Posted by ブクログ

    安倍 晴明の好敵手・蘆屋 道満が大活躍する3編を含めた全9編の短編集で、シリーズ第14弾❗️

    いつもよりも短い話しばかりのせいか、全体的には少し物足りなさを感じた作品でした。

    そうした中でも、『仰ぎ中納言』と『花の下に立つ女』、『屏風道士』の3編が個人的には気に入っています❗️

    0
    2025年11月08日
  • 陰態の家 夢枕獏超越的物語集

    Posted by ブクログ

    やっぱり好きだ―!
    夢枕獏さん


    「踊るお人形」
    少し残念なホームズが可愛い


    「仰向けに這う老人」
    なんだかありそうな話し


    「贄」
    全ての芸術は、この世界のいずれかにいる神に捧げられた供物―贄ではないのか。


    「陰態の家」
    美しいものは、怖い。
    美の中には、どれほどわずかにしろ、鬼が潜んでいるからだ。


    「あとがき」
    に七十四歳になっちゃった夢枕さんの元気な近況が知られて2027年デビュー50年に向けて頑張ってるご様子、2年後に楽しみができて嬉しい。





    0
    2025年10月15日
  • 陰態の家 夢枕獏超越的物語集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    踊るお人形、伊右衛門、法華悟空が好き。悟空はタイポグラフィック版も見てみたい。
    白石加代子さんの化け猫怖可愛いんだろうなあ。

    0
    2025年10月11日
  • 陰態の家 夢枕獏超越的物語集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いろんなスタイルのお話が盛りだくさん。

    「空飛円盤夢始末」
    このタイトルから時代物だと思いきや、ちょっと昔の青春物語なのだ。

    「仰向けに這う老人」
    地味に面白い。

    あとがきに書かれていたように、2027年のデビュー50年の作品期待しています!

    0
    2025年10月07日
  • 神々の山嶺 2

    購入済み

    深町と女の描き方

    私は小説原作を読んでないのですが、深町の元カノへの対し方はほぼストーカーですよね?小説の書かれた時代の限界なのかもしれませんが、おじさんが読んでいても気持ち悪いです。ハッキリいって元カノの存在は不要ですよね?と、私は思いますが?バクの弱点?

    0
    2025年09月30日
  • 漫画 ゆうえんち -バキ外伝- 8

    Posted by ブクログ

    バキ外伝小説の「ゆうえんち」のコミカライズ8巻。
    神野と柳の決着。龍金剛お披露目。

    技や経験もさることながら、闘争の中で生まれる愉悦に対する執念で神野を上回った柳の勝利。あの手この手で柳を出し抜き勝利を得ようとした神野の思考は、間違ってはいないはずですが、その先にある快楽に耽溺する狂気の差で敗北したのかなぁ。
    そういう意味ではマスター国松は、強者なんだと思います。本当に、あの人は登場するたびに人外であることの気持ち悪さを更新してゆきます。

    そんな愉悦とは無縁であるかのような鉄面皮で、「ゆうえんち」での勝利を手にした元横綱・龍金剛。
    彼が力剛山を襲ったのは、古からの因縁ということでよかったのだっけ?小説は読んだのだけど、このシーンが後の伏線になるとは思っていなかったので、記憶が薄い。

    0
    2025年09月24日
  • 陰陽師

    Posted by ブクログ

    再読。
    夢枕獏さんの文体による独特の雰囲気があり、さらに時代特有の怪しさもあり、雰囲気充分で楽しめた。
    キャラも魅力的。

    0
    2025年09月09日
  • 白鯨 MOBY-DICK 上

    Posted by ブクログ

    序盤が全然ページを進められなくて苦戦した。
    久しぶりの夢枕獏長編!って喜び勇んで開いたのにもう、本当に、全然、進まない。あれれ?
    村上海賊の娘も離脱したなぁ…一間とかの昔の単位苦手なのかも?笑

    漂流して拾われてからは割とスルスル進んだ。が、あんまりハマりきってないなぁ
    下巻読み始めるまで間が開きそうな予感。。。
    そして覚えてなくて上巻読もうとして振り出しに戻る予感。。。

    0
    2025年08月24日