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和風ファンタジーの題材としてすっかりおなじみの陰陽師。そのブームの火付け役であり、9月に市川染五郎・市川海老蔵らによる歌舞伎座公演も決定したのがこの「陰陽師」シリーズです。
平安時代の天才陰陽師、安倍晴明。その親友で音楽の才能豊かな源博雅。この二人が鬼や生霊など様々なものの怪にまつわる怪異を解き明かしていくこの物語。映画のような派手なアクションはほとんどなく、彼らは問題の怪異の原因となった人の業を探り、ものの怪達を納得させることで怪異を見事に解決していきます。
この物語の大きな魅力は、主人公二人の掛け合いが格別に面白いこと!
厄介事を頼まれ困り果てた博雅が、二人で酒を酌み交わしながら晴明に解決を依頼するのですが、その軽妙なやり取りに、自分も仲のよい友人と庭を眺めながら、美味い肴片手にお酒を舐めたくなる事間違いなし!
美しくも怪しい平安時代の余韻から抜け出せなくなりそうな不思議な物語です。
Posted by ブクログ
傀儡子神(伊豆守の目代はデキる男)/竹取りの翁(竹取りの青盛の母が行方不明)/さしむかいの女(橘忠治が目覚めないという話を賀茂保憲が持ってきた)/狗(よく気のつく娘と人懐こい犬の敵対)/土狼(連続して脚を食われた事件が)/墓穴(墓穴で鬼に出会った?)/にぎにぎ少納言(夜中に謎の女が腕を噛む)/相人(死相をみることができる僧)/塔(塔を作っては壊しまた作らされる苦行)/露子姫(露子姫に夢で何かが訴えかけてくる)/月を呑む仏(神泉苑で夜ごと薬師如来が月を呑む)/蟬丸(自然の音の中、蝉丸と博雅の出会い、音楽で語り合う)。
■この巻の簡単なメモ
桜は人の心をよく映すということだ(p.11)
博雅よ、おまえが、この世にあるそのことが、それだけで意味なのじゃ。(p.238)
Posted by ブクログ
陰陽師の十六巻「女蛇ノ巻」。
「さしむかいの女」冒頭でいつになく恋話に話を咲かせる晴明と博雅の二人。なんかいちゃいちゃ度が増しているように思えます。基本、陰陽師は二人のいちゃいちゃから始まることがほとんどですが、今回は微笑ましかった。博雅を称して「自然の人」というのは、こういう純粋な面があるからでしょう。
「狗」と「にぎにぎ小納言」がよかった。というか怖い。
祟りの怖さがあった二つ。「狗」の方は多弥子になんの落ち度もないのが、祟るという執着の強さを感じてしまって怖い。どちらも肉親の情が強いからこその怪しき事。
情の強さは強さということか。
「つよさ」で「こわさ」と読むのは、表裏一体が事実であるという証明な気がする。
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