夢枕獏のレビュー一覧

  • 月に呼ばれて海より如来る 〈新装版〉

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    登山家・麻生誠は、現地政府の許可を得ない違法なアタックでヒマラヤの霊峰・マチャプチャレに挑む。猛吹雪に襲われ、友の生命と自身の指五本を犠牲にしながら頂上を目指した麻生が目にしたのは、煌々とした月の光に照らされた巨大なオウムガイの化石だった。
    なんとか下山して帰国した麻生は、オウムガイに異常な執着を見せるようになる。連日通う水族館でオウムガイを担当している布引と交流するようになり、布引からオウムガイにまつわる様々な奇譚を聞き、さらにオウムガイへの興味を深める麻生の身に、やがて不思議な出来事が降りかかる・・・。

    事前に知ってはいたんですけど、こちらの想像以上に突然、本当に突然、話が終わります。ブ

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    2023年02月04日
  • 陰陽師 飛天ノ巻

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    草の繁る庭を眺め酒を飲み交わしながらゆるゆると流れる2人の会話が良い。平安の情緒趣きと、美しく妖しい晴明と実直な笛の名手博雅のキャラが立っている。平安時代なら、鬼、怨念、地脈、このような怪異もありそうな気がする。小町の最期が印象深い。
    「では、ゆくか」
    「おう」
    「ゆこう」
    「ゆこう」

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    2023年02月02日
  • 月に呼ばれて海より如来る 〈新装版〉

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    読み始めは、山岳小説と思ったが、第一部の後半からは伝奇小説に。第二部でどう展開するのかと期待したところで、終わった。第二部江戸編が大江戸恐竜伝につながっているということなので、読み直そうと思うが、それでもやはり続きを書いて欲しい。

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    2023年01月29日
  • ヤマンタカ 下 大菩薩峠血風録

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    少年漫画にありがちな、無理に(登場人物たちは無理にと思っていないようだが)戦いの場面を作っては仕合う感じの展開。
    あまり戦い好きではない自分からすると、さっぱり理解できない。しかし、戦闘シーンが軸(多分)なので、読んでいて面白さを見出しにくい。
    伏線などもちゃんと回収しているので良く出来ているとは思うが、戦闘バランスがおかしく、すっきりしない。
    大菩薩峠という元ネタの小説があるらしいのだが、別に読んでみたくはならない。

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    2024年04月10日
  • 陰陽師 鼻の上人

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    絵物語に適した題材、陰陽師らしい筋立て。そして、陰陽師の時代の雰囲気を感じさせる挿し絵。 挿し絵画家追悼の百冊目。

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    2023年01月22日
  • 鳥葬の山

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    「夢枕獏」の短篇集『鳥葬の山』を読みました。

    「夢枕獏」作品は6年前に読んだ『神々の山嶺』以来なので久しぶりですね。

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    都内で小さなデザイン事務所を経営する「夏木」は、あくせく働く日常の代償に、二週間の休みをとり、チベットで過ごすことにした。
    ラサの町でハゲワシに人間の死体を処理させる鳥葬を見ることができると聞き、「夏木」はその場に立ち会った。
    以後、毎夜夢に現われる奇怪な光景の謎。
    表題作以下、『羊の宇宙』『渓流師』『超高層ハンティング』等の「夢枕」ワールド八篇。
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    おどろおどろしい作品から、S

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    2023年01月21日
  • 陰陽師 鼻の上人

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    村上さんも随分長いこと、陰陽師の挿絵を描かれてるなぁと本を手に取って思っていたら、昨年亡くなられていたとは。
    この飄々とした感じのイラストはもう見られないのか、と思うととても残念です。

    それにしても鼻にそんなに異物が混入してたら大変だったろうな、和尚さん。毎回踏むほうも大変だ。

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    2023年01月19日
  • 秘帖・源氏物語 翁-OKINA

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    ★3.5
    光源氏と蘆屋道満が一緒に謎解き。その答えはわたし的にはアレ?感があったが、続きが気になって引き込まれるタイプのお話である。

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    2023年01月15日
  • 陰陽師 鼻の上人

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    芥川龍之介の鼻のパロディの話。
    博雅の演奏シーンが音が聞こえてくるような、ゆったりとした雰囲気が伝わってくるようだった。

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    2023年01月14日
  • 陰陽師 鼻の上人

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    陰陽師絵物語の四冊目「鼻の上人」。
    四冊目というものの、他の絵物語持っていないや。どこかで買い求めるのか、求めないのか。それはそのときどき次第ということで。

    妙法寺の僧、善智内供の悩みは顎の下まで垂れ下がる長い鼻。悩みを抱える僧の前に蘆屋道満が現れて、という物語。

    この長鼻の僧侶の話って、どこかで読んだ気がするけど思い出せない。元ネタを知っていると思うのだけど、どこだっけ?小坊主が食事の際に鼻を持ち上げて、の絵を見た気がするので、どこかで漫画見たと思うんだけどなぁ。思い出せない。

    村上豊さん追悼の一冊となりました「鼻の上人」。
    昔話の素っ頓狂な部分と、綺麗な場面が魅力的な絵を描く人であり

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    2023年01月04日
  • 陰陽師 飛天ノ巻

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    ずいぶん前に見たのであまり覚えていないが、博雅が笛を吹き始めた!しかも晴明がとんでもないことを言ってたwww忘れてもわかるくらい面白い一冊だ

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    2022年12月08日
  • 陰陽師 女蛇ノ巻

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    陰陽師の十六巻「女蛇ノ巻」。

    「さしむかいの女」冒頭でいつになく恋話に話を咲かせる晴明と博雅の二人。なんかいちゃいちゃ度が増しているように思えます。基本、陰陽師は二人のいちゃいちゃから始まることがほとんどですが、今回は微笑ましかった。博雅を称して「自然の人」というのは、こういう純粋な面があるからでしょう。

    「狗」と「にぎにぎ小納言」がよかった。というか怖い。
    祟りの怖さがあった二つ。「狗」の方は多弥子になんの落ち度もないのが、祟るという執着の強さを感じてしまって怖い。どちらも肉親の情が強いからこその怪しき事。
    情の強さは強さということか。
    「つよさ」で「こわさ」と読むのは、表裏一体が事実で

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    2022年12月04日
  • 陰陽師 玉兎ノ巻

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    陰陽師の十五巻『玉兎ノ巻』。

    「輪潜り観音」と「月盗人」がよかった。
    愛情、恋慕のゆえにおきてしまった怪しの事なのだけど、この二つは繋がっているよに思う。「水化粧」もか。
    事の初めは、純粋な想いだったはずが、いつの間にか雑多な感情が入り混じって、自分自身ではどうにもならなくなってしまった末の出来事。
    なるようになってしまったことは、なるようにしかならない。ただ、知ってしまったからには、自分にできることはして差し上げよう、という姿勢の晴明。そして道満。
    酒をもらう、酒のためならば、というのは道満の偽悪であるのです。

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    2022年12月04日
  • 陰陽師 蒼猴ノ巻

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    陰陽師の十三巻『蒼猴ノ巻』。

    「蝦蟇念仏」が良い。
    執念の物語。いつか迎える物語の結末を楽しみにしたいと思います。ぐちゃぐちゃの妄執の果ての結末。

    心のうちにあるどうしようもない衝動。そのぐつぐつしたままの熱量に突き動かされる描写が、夢枕獏作品の好きな部分。あの青猿の行動は自分本位なものなのだけど、善悪は抜きにして、突き動かされているのは確かなので。

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    2022年11月19日
  • 陰陽師 酔月ノ巻

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    陰陽師の十二巻『酔月ノ巻』。

    「首大臣」が良い。
    晴明と道満の不思議な関係。敵対の関係に思える二人だけど、たまたまいる場所が違がっているだけで、本質は同じなんだろうなぁと思う。
    なんというか、ブラックジャックとDr.キリコみたいな関係性。

    そういえば、道長以前の時代だったんだよな、と彼が登場するたびに確認。

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    2022年11月19日
  • 陰陽師 螢火ノ巻

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    陰陽師の十四巻『蛍火ノ巻』。

    「筏往生」が好き。望んでいるものを手に入れること。それを見つめ続けてしまったが故に、手放すことになってしまうという結末が無常感があって好きです。


    陰陽師を積読にしていた間に、装画を担当されていた村上豊さんがお亡くなりになられました。ひょうげた感じの装画が好きでした。陰陽師世界の奇妙な雰囲気。そこには怖さもあるのだけど、恐怖だけでなく陽だまりを感じさせる温もりがある世界。それを描いてくれていたと思います。
    ご冥福をお祈りいたします。

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    2022年11月19日
  • 腐りゆく天使

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    ネタバレ

    萩原朔太郎の静かに追い詰められていく心が…終章の、明らかに書き過ぎている手紙が本物の引用というのも狂気的でした。室生犀星からの返事は創作だろうけどこちらも良いです。
    埋められている「僕」、神父、萩原朔太郎の三つの視点でお話が進んでいくけれど、この三人の関係性は昏い。腐りゆく天使の甘い腐臭。
    引用されてる朔太郎の詩は勿論、作品の文体も好きでした。

    「しかし、心の裡にその美を感知する能力のない者にとつては、そこには美は存在しないのです。(中略)言ひかへるなら、心の裡に美を持つ者だけが、その美に感応することができるのです」「心の裡に神を持つ人が、神を見ることができるのです」「人の、裡なる神の量によ

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    2022年09月18日
  • 神々の山嶺 上

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    エベレストや様々な難所を巡る登山史、登攀史の記述は面白いです。

    ただ、僕には主人公の登山へのスタンスは受け入れられないので上巻で挫折です。

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    2022年09月05日
  • 幻獣少年キマイラ

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    物語の舞台の土地に住んでるので読みながらさらにワクワク…!
    少年漫画みたいなスピード感であっというまに読み終わってしまった

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    2022年09月03日
  • シナン(上)

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    『いのちの木のあるところ』からの派生読み。
    イスラム建築がちょっと気になったので。

    小説といいつつ、はじめから作者が
    史実に虚実を混ぜて書きますからね〜的に
    前振りをしてくれていて。
    いちおう主役はシナンだけど
    当時のオスマントルコをめぐる世界情勢に
    比重がかかったりもする。

    そもそも実在の宮廷建築家である
    ミマール・シナンが最高傑作を作ったのは
    87歳の頃だっていうんだから!
    これは、そこにいたるまでの一代記です。

    偶像崇拝の禁じられているイスラムで
    完璧な建造物に神を見出そうとしたシナン。
    なにか美しいもの、偉大なものを見た時
    確かに人ならざるものの手を感じることは
    あるんじゃないか

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    2022年09月02日