夢枕獏のレビュー一覧

  • 牙鳴り

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    鳴神、猪狩、銀二。キャラクターの個性が強くて好き。
    野蛮な描写が好きな自分にはたまらない。
    抑えつけようとするモノと、抑えられないモノ。
    そんな熱いモノに誰しも気付いたことがあるはず。

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    2021年03月15日
  • 蘊蓄好きのための格闘噺

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    格闘技に関するエッセイや本をたくさん書いている夢枕獏さんの格闘技エッセイ。
    古代オリンピックの背景には戦争があり、肉体的に優れた人を育てる意味合いもあった、など興味深い内容がたくさん書かれていた。

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    2021年02月11日
  • 陰陽師 瀧夜叉姫(下)

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    晴明たちは、平将門を鬼へと変え都をおびやかそうとする黒幕の存在にしだいに近づいていきます。そこに、俵藤太と桔梗の心のつながりや、父である将門の身体を集める滝子などのストーリーがからまって、上巻で張った伏線を回収しつつ、物語のクライマックスへと向かっていきます。

    二巻にまたがって展開される物語でしたが、文章のテンポがよいこともあって、あっという間に読めてしまいました。本シリーズの他の巻にくらべると、エンターテインメント性を追求することに徹した作品という印象ですが、その意図は十分に達成されているように感じました。

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    2021年02月06日
  • 小説 ゆうえんち -バキ外伝- 1

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    バキの世界観に夢枕のキャラクターを贅沢にぶち込んだ、格闘小説。
    どちらのファンも納得できるようなよくできた内容です。
    割合一般的な格闘技から入っていくのも好印象。
    前書きで、早いところちゃんと終わらせるみたいなことを書いているけれど、秋田書店が飽きる前にちゃんと終わらせて欲しいものです。
    で、別のキャラクターを立てた続編を。(^^;

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    2020年10月12日
  • 神々の山嶺 1

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    「メイドインアビス」のつくしあきひとの仕事部屋を取材するYouTubeで、つくし卿がお勧めしていた。
    確かにすり鉢状のアビスは、ダンテ「神曲」や本作の山や岩やを思い出させる。
    深町がミステリー的に迫っていく、羽生、岸、長谷たち。

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    2020年10月11日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四

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    中国唐の時代、空海、玄宗皇帝と楊貴妃、仏密…。
    いろいろと調べて18年かけて完結されたお話だけど、やはり『陰陽師』の別バージョンにしか見えませんでした。
    わかったようなわからないようなベタな雰囲気小説。
    シンプルな分で行間からその場の風景、香り、大気の湿りまでも感じさせてくれる文章は流石でした。
    でも1回読んだらもういいかな。

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    2020年10月08日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二

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    唐の時代。
    楊貴妃の死の秘密にまつわる怪異について空海が切り込むお話だけど、本当に『陰陽師』そっくりなムード&登場人物設定です。

    話の内容は面白いし、文章は味があるし、『陰陽師』で「呪」について晴明が話すように言葉の大切さとそれに振り回される人間の弱さなども描いていてリズムも良いのだけど、なんで全く『陰陽師』と同じようなことをやっているんだろう…という違和感がぬぐえない。

    角川の完全総指揮で『陰陽師』みたいな映画が作りたいとか大人の事情でもあったのかな?
    どうせ同じなら『陰陽師』でこれくらい規模が大きい日本での話を読みたいと思ってしまって、どうにも入り込めません。
    先に映画を観ちゃったから

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    2020年10月04日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一

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    映画を観たときも思ったけれど、
    空海≒安倍晴明
    橘逸勢≒源博雅
    平安京≒長安
    という感じで、どうしてここまでそっくりなキャラにしちゃったんだろう…と内容に没頭できない『陰陽師』のパラレルワールドにしか思えない物語。

    文章からその場の土のにおいや空気の振動までも感じさせてくれる作者さんなので、せっかくならば空海が優秀な単細胞、橘逸勢が案外しっかり者とシャーロック・ホームズ的な組み合わせにしても良かっただろうに…。

    話のテンポもちょっと遅いかなぁ…。
    むしろ『陰陽師』ならこのテンポに味があるんだが…。

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    2020年10月02日
  • 神々の山嶺 下

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    後半は
    カメラマン深町は登山家羽生を追い、とうとうエベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂を目指す
    深町はどこまでついていけるのか…
    それなりにトレーニングを積んだが、もちろん天才クライマー羽生とは比較にならない
    羽生は8年間もかけて入念に準備をしてきたのだ

    尋常ではない緊迫感がひたすら続く
    氷塊、クレバス、雪崩、落石、垂直の岩壁…、凍傷、強風による低体温症、どんどん酸素は薄くなり、高度障害が出始める
    読んでいるだけで苦しくて辛い
    (軽い高山病の記憶がよみがえる そんな時でさえも、食事は喉を通らず、頭痛と吐き気がし、筋肉が鉛のように動かなくなる
    次の一歩を出すのに使うエネルギーが足りず辛い この

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    2020年09月08日
  • 神々の山嶺 上

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    田部井淳子さんをモデルにした小説「淳子のてっぺん」からエベレストづいた流れで読むことに

    アクの強すぎる伝説の男が、登山家としては既に峠を越した年齢でありながら、前人未到の「エベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂」に挑む(わかりやすく言うと、南西壁はエベレストの超難関登山ルート、かつ冬に酸素ボンベを持たず、さらにはシェルパなしの単独での登頂…あり得ない…)
    ひとことで言うとこんなストーリだ

    主人公のカメラマン
    40歳、独身、カメラで食っていけるのか…という生活
    恋人との不幸な別れをし、エベレストへカメラマンとして挑戦するも、仲間の死という不運に見舞われる
    何もかも捨ててしまいたいほどの脱力状態

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    2020年09月04日
  • 陰陽師 飛天ノ巻

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    ネタバレ

    博雅の目線での花や月等の自然描写が柔らかく、風流です。
    そして博雅の人の好さが出ている巻だと思います。それを晴明に言われてもピンとこないところも人の好さが表れていて微笑ましく思います。
    『今昔物語』の話が出てきますが、似たような話はあっただろうなと思います。やるせない結末も博雅の優しい心持ちに救われるような気がします。

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    2020年08月09日
  • ヒマラヤ漂流 『神々の山嶺』へ

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    ルクラの飛行場 雪の中のヒマラヤンゴート 此処にはワビとかサビとか、日本的な情緒も湿り気もない。生身の、汗や血を持った神々や仏が、人間や動物達と同じ地上で生活しているのである。 何か神秘的な叡智がその山羊に宿って しんしんと、狂おしい宇宙の静寂が、地上に降りてくる。 想え 

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    2020年06月27日
  • ものいふ髑髏

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    面白かったです。
    静かにゾッとするお話から、悲しいおかしみのあるお話、古典のような怪談まで様々、楽しみました。
    「びくいしとい」「真言士」「安義橋の鬼、人をくらふ(漢字が出ない…)語」が好きでした。
    「びくいしとい」、淡々と恋人を解体していくのがいい、と思っていました。あとがきを読んで、最後の一文から最初に向かって再読してみましたが一粒で二度美味しい…また楽しめました。
    真言士は、プンツォクに本当に能力があったのかどうか分からなかったけれどおもしろかったからいいや!というあっけらかんとした感じが良かったです。

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    2020年06月08日
  • 陰陽師 酔月ノ巻

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    浮気をしたひこ星を牛にのって地上に探しにきた織姫星の話「牛怪」
    年老いて夜叉になってしまった母とそれに食われそうになる息子たちの話「夜叉婆ぁ」 他。
    一つ一つは興味深い話だったが、強烈に惹かれた話がなく星3で。

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    2020年05月28日
  • 陰陽師 12巻

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    『安倍晴明 天の球を得ること』で晴明に子供が誕生。子守り歌のように陰陽道のことなのか、天地の理とか数字の話を乳飲み子に話しかける姿が微笑ましい。真葛のお腹の中にいる時から胎教してた模様。この子の将来が楽しみ。しかし、新造内裏で射覆をする晴明の身に何か大きな試練が待ち受けているようで、緊張感がみなぎってくる。晴明が無事でありますように。
    エジプトの挿話が頻繁に出てくるけど、どういう意味があるのか分からない。時空を超えてリンクしている内容があると言いたいのだろう。
    頭で理解しようとしても出来そうもないので雰囲気で把握することにします。次の巻最後まで読めるか心配。

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    2020年05月12日
  • 陰陽師 11巻

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    『安倍晴明 竜宮の宝玉を得ること』『キョーフの真葛サマ絵巻』『安倍晴明 温明殿の霊剣を修理すること』『安倍晴明 闇に懐胎すること』『安倍晴明 闇を解くこと』『賀茂保憲 高雄山にて霊剣を修理すること』盛りだくさんで、分厚くて本を持つ手が痛くなりました。内容は人の世界のことではなく神や魔物の領域のことであるせいか頭で理解しようとしても意味不明で困りました。だんだん難しくなりますね。真葛の懐妊おめでとうございます。そして博雅は晴明のことを…そうだったのか!いや知ってたけど。でもはっきり言語化されるとビックリする。
    ここでひとつの時代が終わる。次巻から新しい時代に進んでいくのだろう。

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    2020年05月07日
  • 陰陽師 玉手匣 2巻

    購入済み

    最初から

    陰陽師の流れを受けて、最初から難解。でもやっぱり世界観は美しい

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    2020年04月21日
  • 陰陽師 玉兎ノ巻

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    岡野玲子さんの漫画版が『玉手匣』も含めてなじめなかったので、ホンモノで口直し。
    やはり『陰陽師』の晴明と博雅両氏に生身の女性はいらない。

    こちらは短編集だったので、ある意味(夢枕陰陽師にしては)玉石混交でした。
    既視感のあるお話もあったし…。

    ほろほろとした世界観に今は行けない古都への想いを強くしました。
    今頃は一条戻橋の河津桜も満開でしょうね。

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    2020年02月23日
  • 陰陽師 玉手匣 7巻

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    この話の安倍晴明には全く魅力を感じないが、とりあえず天橋立に行ったことがある身としては、
    「確かに良いところでした。」って感じで終わりました。
    天橋立と伊勢神宮(特に外宮)に行く前に読んでおくと楽しいかもしれないね!

    知識があればあるほどネタを拾って楽しく読める『パタリロ』や『聖☆おにいさん』とは異なり、作者の「この意味がわかる?ふふんっ!」って感じがマイナスに働いている作品でした。

    また、狂言回しとしての晴明の息子さんはいらなかったように思いました。
    巻末の「まきぺでぃあ」がなかったら、自分の評価はもっと低かったな…。

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    2020年02月21日
  • 陰陽師 玉手匣 3巻

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    1・2巻よりはマシだったけれど、真葛さんと息子とマキモノがいなければ、話がサクサク進むのに…。
    ハッキリ言って、夢枕さんの小説のように「普通に」晴明さんと博雅さんの連携や活躍が見たいのになぁ…。

    真葛さんが作者の自己投影みたいな感じなのが、これまた鼻につきますな。
    私は晴明のことを何でもお見通しって、そりゃ作者なんだからどのようにもいかようにも動かせるでしょうに…。

    晴明さんが過去に本になる内容を知っているとか、努力しなくても何でもできちゃう人みたいな描き方も残念。
    同人誌だと思って読むことで、とりあえず☆3つ。

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    2020年02月12日