夢枕獏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全2巻。
生類憐れみの令が出た頃の
釣り師たちの話。
陰陽師のイメージの強い著者。
名前が好きじゃないこともあって
敬遠してきたけれど、
表紙がかっこよくて読んでみる。
表紙画は松本大洋だった。
事件を予感させるミステリアス出来事から物語は始まるが、
肩すかし。
中盤になって物語はつながっていくものの、
ハッキリ一本の筋が通っている訳ではなく、
釣り師たちの群像劇な感じ。
江戸時代の釣り師たちの話なんだけど、
中盤以降しばらく釣りの話は出てこない。
生類憐れみが出たから。
とはいえそれに対抗して事件を企てるでもなく、
なんとなく月日が流れて、将軍死んで、よかったね。
著者の初めて読 -
Posted by ブクログ
登場人物がバラエティーにとんでいる・・・
下巻が楽しみですね。
《本文より》
釣りに行くというのは・・・
釣りが好きだからだ。
釣りが好きだから、釣りに行って癒される。
しかし、その癒しを得るために竿を握るわけではない。
かといって、目の下一尺の鯛が釣れればそれでいいのかと、
そうゆうことでもない。
何故、釣りにいくのか、何故、釣りがすきなのかというのは、
うまく言葉にできない。
何故だろう。
何故だろう。
その問いは、問いとして、采女にとって根本すぎた。
何故、人は食べるのか、あるいは、人は何故生きるのか・・・
采女にとって、釣りはそういうものである。
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Posted by ブクログ
『陰陽師 付喪神ノ巻』にある、「鉄輪」を長編化したもの。
前半部分は、安倍晴明や源博雅についての説明が、
以前短編の方で語られたことのある内容と重複して書かれている。
短編を読んだあとにこの長編を読むと、
重複するところがあって退屈ですが、新聞連載だったそうなので、
初めての読者への紹介の意味があったようです。
普段は晴明や博雅が、
第三者として出来事に関わっていくお話が多かったと思いますが、
これは特に博雅自身が物語に深く関わっていることもあって、
一層しみじみとした心持ちになりました。
映画の『陰陽師』は、この長編をベースにしているのかな?
と思いますが、それならこの物語を忠実に映画 -
Posted by ブクログ
ラノベの原点とも、厨二のバイブルとも、前評判は様々に聞いておりました、30年以上を経ていまだ完結していない大長編ファンタジー小説についに手を出してしまいました。まずはその構想力に敬意です。
さて中身ですが。文章は平易というか、一歩間違えば安易とも取られかねない文体で、ありていに言えば読みやすいのですが、それでありながら読み応えがあるという不思議な感覚を味わいました。短い文章でテンポ良く読ませていくことで、表現のレイヤーを次々と重ねていきます。一文一文は薄いかもしれませんが、それが重なった厚みがその正体かな、と感じます。
そして、大長編の一巻目だからか、とかく伏線が張られまくりで先の展開にワ