夢枕獏のレビュー一覧
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☆3.7
人は、幸福せになれるのですか? 野に咲く花は幸福せであろうか?――螺旋蒐集家と岩手の詩人、ふたつの孤独な魂から成る人間、アシュヴィンは、いくつもの問を胸に、果てしなく高い山を登りつづけていた。長い修羅の旅を経て、彼がその答にたどりついたとき、世界を驚嘆させるなにかが起きる……進化とは? 宇宙とは? 人間とは? 究極の問に対する答を破天荒な構成と筆致で描きあげた、これは、天についての物語である。
難しいことはよくわからん!けれども、野に咲く花は、既に答えであるからして 、問うことはない、というのはなんとなくわかったよ。私がもっと宮沢賢治や仏教に明るかったらもっと面白いんだろうけど。 -
Posted by ブクログ
☆3.7
あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。肺を病む岩手の詩人は、北上高地の斜面に、彼にしか見えない巨大なオウム貝の幻を見た。それぞれの螺旋にひきこまれたふたりは、混沌の中でおのれの修羅と対峙する……ベストセラー作家、夢枕獏が仏教の宇宙観をもとに進化と宇宙の謎を解き明かした空前絶後の物語。第10回日本SF大賞受賞作。
夢枕獏は、『陰陽師』シリーズしか読んだことがなかったので、驚いた。仏教用語とかたくさん出てきて難しいけど、知らず引き込まれる。まぁ難しいようなところは読み飛ばしております。
宮沢賢治がこういう風 -
Posted by ブクログ
30年かけてもまだ未完、という壮大なファンタジー。
母に聞いたら、母も当時発売されたときに読んだそう。
今回、新装刊行されていたのを機に購入。
表紙からラノベのような印象を受けていたが、骨太で全くそんなことはなかった。
獣に喰われる悪夢を見る以外は、ごく平凡な日々を送っていた美貌の高校生・大鳳吼(おおとりこう)。
だが学園を支配する上級生・久鬼麗一と出会った時、その宿命が幕を開けた…
美貌の少年という時点で平凡ではないのではと思ってしまうが、
1巻では話は進まないものの、成長が見てとれるのが楽しい。
すんなりと作品に入り込める文体も好きだなあ。
陰陽師読んでみようかしら。 -
Posted by ブクログ
《本文より》
世間の全てが、自分たちの敵となっていることを、采女は実感した。
腰のものを抜いて、ここにいる見物人全員を斬り殺してやりたかった。
采女が、生まれて初めて、心に抱いた煮えるような殺意であった。
不思議と赤穂の浪士たちに、恨みは抱かなかった。
この世間に、采女は厳しい憎悪を抱いたのである。
浪士たちはこの世間によって踊らされたのだ。
吉良は、あの好人物は、この異様な世間によって殺されたのだ。
お前たちの思い通りになぞ、なってやるものか・・・・
腹の中で、その言葉を何度も幾度も噛みしめながら、采女は、伴大夫と共にその場を後にした。 -
Posted by ブクログ
全2巻。
生類憐れみの令が出た頃の
釣り師たちの話。
陰陽師のイメージの強い著者。
名前が好きじゃないこともあって
敬遠してきたけれど、
表紙がかっこよくて読んでみる。
表紙画は松本大洋だった。
事件を予感させるミステリアス出来事から物語は始まるが、
肩すかし。
中盤になって物語はつながっていくものの、
ハッキリ一本の筋が通っている訳ではなく、
釣り師たちの群像劇な感じ。
江戸時代の釣り師たちの話なんだけど、
中盤以降しばらく釣りの話は出てこない。
生類憐れみが出たから。
とはいえそれに対抗して事件を企てるでもなく、
なんとなく月日が流れて、将軍死んで、よかったね。
著者の初めて読