夢枕獏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
朝のジョギング。脳内に子供の声が響く。“―もっと速く、もっと、もっと―”子供の声に急かされ死に向うように走り続ける男たちを描いた「鬼走り」。ほんの些細な超能力を持つさえない男が激しい怒りを覚えた時、力が暴走し始めた―後の一連の伝奇バイオレンス作品の一端が垣間見える「のけもの道」など7篇収録。山好きの著者のこともあり、山を舞台にした作品が3篇含まれているのも特徴と言えるか。
初版は今から18年前だったとのこと。その際のあとがきで著者は自らの真情と希望とを、「雨月物語」になぞらえて書いている(詳しくは文庫の解説を参照されたし)。ともすれば「キマイラ」「闇狩り師」「餓狼伝」等々、伝奇やアクションも