【感想・ネタバレ】悪夢喰らいのレビュー

あらすじ

「走れ、もっと早く走るんだ!」謎の声に導かれ、憑かれたように走って死を迎える男。獣臭と血臭の入り混じる山小屋の中で繰り広げられた、血塗られた饗宴。漆黒の闇の中を泳ぐ巨大な竜。濃霧の中から突然広がる死屍累々の世界……。夢枕獏ワールドのエッセンスが凝縮された、珠玉の恐怖小説集!

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Posted by ブクログ

あまりの読みやすさに驚いた。
多分自分にあった小説なんだろう。

どれも面白かったけど、のけもの道、突然のSF謎展開に戸惑った四畳半漂流記で作者の幅広さを知り、霧幻彷徨記のふとした美しさなどが好みだった。

なんとなく見かけたからリストにないけど買ってみたのが正解だった。

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2021年10月13日

Posted by ブクログ

夏の角川ホラー文庫祭。角川ホラーにしては、割と表紙デザインが好き。

夢枕獏の短編集。ショートショートみたいなものから、時空の歪で抜けられなくなる軽いSFまで、たくさん網羅している。また、夢枕獏と言うと山モノ(でいいの?)なので、登山関係が半分くらい。

角川ホラーなのに、文章はちゃんとしていて、話の内容もちゃんと怖くて意表を突かれた。大御所の作品だから当たり前だろうと言うところはあるが、ホラー方面は、古典的な怪談を、そのまま現代にもってくるだけではなく、きちんと現代風に調理してから書かれていて好感。比較は誰とは言わないけど。

また、SFものは、インパクトはそれほどないものの、きちんと「なぜそうなった」が考えられているあたりも良い。

ただ、もともと角川文庫から出ていた同名の本から、数作削って作られたとのことが最後に書かれているが、そういうところは角川ホラーなんだよな。良い作品の最後でがっかりさせる。

というわけで、ホラー文庫版でない方がオススメ。

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2017年08月01日

Posted by ブクログ

救いようのない気味悪さが暑い季節にぴったり! 「これ思いつきで書いて途中でやめただろ!」とツッコミたくなるようなものや、「日本昔ばなし」のような教訓めいた短編も入っていたりして、とにかく夢枕獏の独特な魅力がつまっている作品だと感じた。個人的には結構好き。

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2012年06月19日

Posted by ブクログ

子供の時読んだんですが(凄い本選ぶ子供ですね)結構怖かった覚えがあります。たしか雨宿りかなんかで山小屋に入って、そこで会った人たちと退屈しのぎに面白い芸でもしようと云う事になり、もし面白くなかったら云々って感じの話しだったと思うんでが・・・。
他にも幾つかの話で構成されています。記憶が曖昧なので買い直してもう一回読んでみようと思ってます。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

「悪夢喰らい」夢枕獏
オカルトホラー。乳白色。
獏さんのエキス満載短編集。

あまり特筆する作品もないかと思いますが、暗澹として濃密で異常な猥雑さをもったホラー、が主です。
確固たる矜持というか、独特の世界観がバックに構築されているから、引きずり込まれる感覚が自然だと思います。
あとは、ホラーといってもトラウマになるような怖さはないかと思います。人間臭さのある短編ばかり。
和やかって意味ではないですけれどね・・・。

角川ホラーでの再文庫化のものを読んだのですが、20年前の作品とは思えないような新鮮かつ斬新さ。かな。
収録作のなかでは「霧幻彷徨記」が好きでした。
ホラーとは銘打ってありますが、SF色も魅せてくれる作品です。

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2010年12月12日

Posted by ブクログ

朝のジョギング。脳内に子供の声が響く。“―もっと速く、もっと、もっと―”子供の声に急かされ死に向うように走り続ける男たちを描いた「鬼走り」。ほんの些細な超能力を持つさえない男が激しい怒りを覚えた時、力が暴走し始めた―後の一連の伝奇バイオレンス作品の一端が垣間見える「のけもの道」など7篇収録。山好きの著者のこともあり、山を舞台にした作品が3篇含まれているのも特徴と言えるか。

初版は今から18年前だったとのこと。その際のあとがきで著者は自らの真情と希望とを、「雨月物語」になぞらえて書いている(詳しくは文庫の解説を参照されたし)。ともすれば「キマイラ」「闇狩り師」「餓狼伝」等々、伝奇やアクションものの作家とのイメージを抱いてしまいがちだが、その根底には日本人の心底にある恐怖というものへの並々ならぬリスペクトがあったのだなぁ、と再確認。それが昨今の「陰陽師」ブームへの火付け役を担うことにもなったのかも(ちなみに未読)。

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2010年05月04日

Posted by ブクログ

一番好きな話は「ことろの首」。基本は雨月物語とかにもあるような、一夜明けたら全て虚実とわかるというパターンだけど、なかなか皮肉っぽい感じが良かった。

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2009年10月04日

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