梶尾真治のレビュー一覧

  • 黄泉がえり
     宇宙空間に偏在するエネルギー分布、宇宙を漂う ”彼” 、その ”彼” はある種のエネルギー体のよう。
     宇宙空間をさまよえる ”彼” はエネルギーの放出と取り込みを永遠の時間の中で繰り返してきた。
     そして、エネルギー補給のためにたどり着いた惑星、地球。
      ”彼” がそこで初めて体験する刺激 ―...続きを読む
  • 黄泉がえり
     竹内結子主演の映画が大好きだったので、原作を手にしてみた。クライマックスで草彅剛が竹内結子を抱きしめようとするけど、その時竹内結子は消えてしまってとても切なくなる。ところが、あの映画はこの原作をもとにしているけどまた違う黄泉がえりだった、ということがわかった。そう思うとあの映画は完成度高かったなあ...続きを読む
  • クロノス・ジョウンターの伝説
    4,000年後に飛ばされる、てのが1番の衝撃だった
    あちこちちょっと矛盾してる?って思うところがあったけど、全体的に面白かった
    四半世紀も前の作品なのね
  • ダブルトーン
    入れ替わりを軸にしたミステリー。2人の入れ替わりではなく、主体となる意識は1人のようで、2人それぞれのアイデンティティがちゃんとあるというあたりがややこしい。
    前半は入れ替わりに戸惑う2人が描かれ、中盤以降にわかにミステリーっぽくなる。全体を通せばパラドックスを感じないでもないし、書かれないけどSF...続きを読む
  • 彼女は弊社の泥酔ヒロイン―三友商事怪魔企画室―(新潮文庫nex)
    お酒を飲んで強くなるとか、不健全でいいですね。お酒が焼酎に偏ってるのも九州人のカジシンらしい。
    作中でもお酒の味には言及していますが、お酒の品質で強さが変わるとか、種類によって技がかわるとかあっても面白いかも。
  • 黄泉がえり

    映画化され大ヒットを記録した『黄泉がえり』の原作。

    ある日、亡くなったはずの人々がある地域でのみ生き返る現象が確認される。
    黄泉がえりと呼ばれるこの事態に、人々はどう行動していくのか…?

    未確認の現象、謎の高エネルギー体が地域を包む…など設定としてはSF。
    しかし、物語の中核はその中で生きる人...続きを読む
  • あねのねちゃん
    初めて読む作家さん。黄泉がえりの作者らしい。

    まず、タイトルが変わってインパクトあり。けど表紙はあんまり惹かれない感じ。
    けど読み出したらすぐに物語の世界観に入れて、結構夢中になって読めた。

    あねのねちゃんみたいな存在いいなと思ったが、途中から嫌だなあとも思い最終、やっぱりあねのねちゃんいいなと...続きを読む
  • 怨讐星域II ニューエデン
    いくつかの視点から物語が続きで進んで行くと勘違いしていた。連作短編集なのか。(今更気付く!)この第2巻は、幕間劇の様な印象。エデンが急に発展していて拍子抜けするし、ノアズ・アーク号も章が変わるたびに世代が変わっていて、置いてけぼり感を感じる。イースト校の演劇とか、大伯父のために卵を取りに行くとか、全...続きを読む
  • クロノス・ジョウンターの伝説

    心温まるタイムトラベルもの

    初めての梶尾もの。タイムトラベルを味つけにした心温まるラブストーリーが描かれます。サイエンス・ファンタジーという感じでありまして、“そういう設定なのだ!”と、そんな勢いで時を越える仕組みが出て来るので、それに乗れるか乗れないかはあるかもしれません。細かいことはさておき、舞台劇を楽しむ感じかな。「時を...続きを読む
  • 黄泉がえり again(新潮文庫)
    面白かったですよ。熊本出身なので、清正公の黄泉がえりには唸りました。「菊千代」は昭和世代で映画好きでないと解らないかも。その辺の説明ってあったっけ?
  • 黄泉がえり again(新潮文庫)
    あの名作「黄泉がえり」から17年後が描かれている。熊本地震の後の世界が舞台だ。蘇える人は、切実に、その人を大切だという熱い思いにこたえるのだと思う。だから、前作でも今作でも、蘇えった人たちは生命を投げ出して愛する者たちを救おうとする。その熱い思いは、作者の熊本復興の思いと重なり合い、とても読後感が良...続きを読む
  • ダブルトーン
    時間を利用したSFミステリーといったところでしょうか。
    同じユミが、別のユミと協力して謎を解決します。
    全く知らなかった二人がなぜ繋がるのかは、本を読んでのお楽しみ。
    ラストの方は、結構ハラハラします。
    ラストシーンは映画にでもなりそうな感じです。
  • まろうどエマノン
    SFというよりは、どこか児童文学的な印象。
    10代の夏休みの読書感想文を書くにはうってつけ……かなあ??
  • 黄泉がえり again(新潮文庫)
    黄泉がえり、失われた最愛の人が変わらぬ姿で目の前に現れたら。前作同様、再びの別れの予感に怯え、恐れながらも、精一杯その日その時を一緒に懸命に生きていきたい、と「改めて」思うのだろう。
    しかし、その日その時を一緒に懸命に生きていかなければならないのは、一瞬で、突然に、終わるかもしれない現実世界も同じこ...続きを読む
  • 杏奈は春待岬に(新潮文庫)
    久々に梶尾真治さんの本を読んだ.
    なんか,すごく懐かしい感覚がある.
    そして,ページを早くめくりたい衝動に駆られた.
    ずっと,この世界に浸っていたいと思う感覚があった.
    最後の方は,梶尾さんのタイムトラベルものによくある,心の中の純粋なパワーが発揮されるシーンが繰り広げられ,揺さぶられる.
  • おもいでエマノン
    SF。短編集。シリーズ1作目。
    『アステロイド・ツリーの彼方へ』で「たゆたいライトニング」を読んで面白かったのでシリーズに挑戦。
    最後の「あしびきデイドリーム」には、「たゆたいライトニング」のキャラが登場。
    30億年に渡る記憶という、極めて時間的スケールの大きな設定が魅力的。
    どの話も好きだが、「と...続きを読む
  • 杏奈は春待岬に(新潮文庫)
    「つばき、時跳び」の元のタイトルが「つばきは百椿庵に」だったというので、似た雰囲気の物語を想像して読み始めたのだが、生涯をかけた初恋をした、初恋に一生を捧げた男の、あまりに一途な姿には、春と桜と海(岬)という風景とは真逆の影の空気を感じさせられる。

    さて、杏奈のことばかりが語られ、家族やまわりの人...続きを読む
  • yom yom vol.50(2018年6月号)[雑誌]

    レトロゲームファクトリー

    意外に早く最終回になり、少し物足りなさを感じましたが、ハッピーエンドで気持ちよく読み終える事ができました。私は、論理的に説明されないと心が動かない方ですが、三段論法で人の心は動かないと言うのも確かです。(しかし、昨今のおれおれ詐欺は、人の感情に訴えかける犯罪ですから、また厄介です。) 最終回は、...続きを読む
  • クロノス・ジョウンターの伝説
    君はクロノス・ジョウンターに乗る機会があれば、チャレンジするか?
    登場人物は、それぞれ大切な人を救う為に、リスクを知りながらも過去へと跳躍する道を選ぶお話。
    心があたたまるSiFiストーリー。
  • yom yom vol.49(2018年4月号)[雑誌]

    レトロゲームファクトリー第2回

    前号に引き続き、「レトロゲームファクトリー」を読みました。これから一話完結のスタイルで進んで行くのでしょうか。今回は、各登場人物の背景的説明も徐々にされて来て、思いがけないコーギーの生い立ちも含まれていました。数日前には、レトロゲーム機の復刻の新聞記事もありましたので、40、50代である私達の世...続きを読む