梶尾真治のレビュー一覧
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鶴田氏の絵がやはり素晴らしい。
「Spirit of Wonder」に続き触れたのは二作目だが、
絵の巧みさだけでなく「構図の取り方」がびっくりするほど秀逸。
ころころ変わるエマノンの表情を追いかけるだけでも楽しい。
梶尾氏は、映画化された「黄泉がえり」の印象で、若い作家なのかと思っていたが、
それなりに高齢でとてもキャリアの長い作家さんだと、今回知った。
いつまでも年をとらず生きる少女、という幻想は多くの人が持つものだろうと思うが、
それを無理のないかたちにまとめ、記憶という観点から見つめなおして、さわやかな印象を残す。
原作小説の文体も想像できるくらいだ。
十三年後に -
Posted by ブクログ
怪獣映画はガチのリアリズムがないとだめだ。非現実としかいいようのない怪獣を召喚するにはまわりからリアルに固めていかねばならない。某ゴジラ映画には夢オチのが一本あって子供心にもあれは腹が立ったな。しかしまた、映画においてはとにもかくにも怪獣が出てきて、それが「絵」としてよくできていたら、放射能で巨大化したとかいうしょぼい設定であっても、それだけで説得力を持つ。何しろ人間は視覚をもっとも信じるのだから。
だから視覚を欠く怪獣小説は最初からハンディを負っているのだと思う。
本書は『怪獣文藝』の続編。続編といってもそもそもアンソロジーだから、話がつながっているわけではなくて、第2弾ということで -
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はあ、面白い(溜息)。夢中になって読んだ。
太陽のフレア化が活発になり、数年後に滅ぶことが必至となった地球にて、新天地を目指す世代間宇宙船に乗った人々と、ジャンプにより見知らぬ惑星で新しい生活を始めた人々と、地球に残った人々の、それぞれの年代記。梶尾真治の本領発揮とばかり感情を思いっきり揺さぶられる物語は流石。今はまだ彼らは出会っていないけれど、いつか合流して交流できればいいと思う。
気がつくと我が身に当てはめながら読んでいた。もしこの物語にあるようなことが起こったら、私は絶対知らないところなんて行きたくない。ジャンプした先が岩の中かもしれない、空中かもしれない、原始的な生活の中で見知らぬ -
Posted by ブクログ
ネタバレ太陽がフレア化し地球を飲み込むことが確実となった世界で人類は生き残るためにある選択をします。
1つ目は恒星間宇宙船で他の星(約束の地)に行くこと
2つ目は地球から成功率の低い”ジャンプ”を行い同じく約束の地へ移動すること。
3つ目は滅びることが確実といわれる地球に残ること。
それぞれの選択をした人類が直面する問題、葛藤などを
描いたSF作品。
特に地球に残った人たちの話は涙なしには読めませんでした。滅びることがわかっていてもなお人間として生活を営んでいくその考えは高齢化が進む現代社会を風刺しているのではないでしょうか?
あと最後のゴキ○リの話。衝撃的でした・・・色んな意味で背筋が凍りました