梶尾真治のレビュー一覧
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ネタバレ地球に生命が誕生してから現在までのことをすべて記憶しているという少女・エマノンの物語。人間ですらなかった時代から、母から娘へと記憶が伝えられてきたという。その彼女が、世界を旅しながら多くの人と触れ合っていきます。SF旅物語とでも言いましょうか。
連作短編集の形で、各編は彼女と出会った人物の目線で描かれます。特に最初の表題作が、甘酸っぱい青春を思い起こさせる感じで気に入りました。その後も、出会う人とのやりとりが彼女の記憶に蓄積されていく一方、会った相手にもかけがえのない記憶を残していきます。突飛な設定もありながら、それぞれに楽しく読み終わりました。
表題作は、1979年に書かれたもの。それで -
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生命誕生からの記憶をすべて持っているエマノン。
主人公の青年とエマノンが、船旅の船のなかで出会い、語り合い、惹かれあう、ほとんどそれだけの話。
たったそれだけなのだけど、1コマずつ、1ページにあふれる叙情によって、自分の体験であったかのように感じた。
不死ではないが記憶を持ち続けるということは、つまり、数時間も、数十年も、同じことだと彼女は言う。
ちなみにヒロイン「エマノン」の名は、「NO NAME(名無し)」の逆さ読み。
遅筆で、作品を宙吊りにしてしまうことも珍しくない作家さんだそうだけど、こんな世界が見えているのならば、それは因果であると思った。
精読に耐える、素晴らしい漫画作 -
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Posted by ブクログ
未知の力の偶然を頼るしかなく、しかも突然に別れが来るという
本来の時間の流れ、座標に逆らうことができない運命、
人の無力を克服できるのか、永遠の喪失が待っているのか
惇さん、つばきさんふたりの交流が限られた時間の中で
もどかしいほどの暖かさと穏やかさを湛えているから
結末がいっそう気になって一気に読み終わる。
冬から春にかけて、椿の花を愛でながらもう一度読みたくなる。
つばきさんは、凛としていながら、あどけなく
はかなげでいて頼りになって
なんとも上手いこと理想的な女性像を
と思うこともあるが、彼女の言動の魅力にやられてしまった。
タイトルは「つばきは百椿庵に」の方が
「ある日どこかで」の -
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