梶尾真治のレビュー一覧
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著者の作品で言えば『つばき、時跳び』や『アラミタマ奇譚』などと同系列。地元熊本を舞台にした“伝奇ファンタジー”です。
しかし、上記の作品群と決定的に異なっているのは“歴史的事実に題材をとっている”
という点です。
延宝2年(1674)に肥後国仏原(ほとけばる)で起きた「仏原騒動」を題材とした物語ですが、一揆を起こしたとされる一族の娘おさごと現代の青年との邂逅を軸に描かれるので、ファンタジー色の強い作品になっています。
著者は『熊本県大百科事典』でこの事件を知って興味をもち、地元新聞での連載を経て本書にその内容をまとめたらしいです。
『仏原騒動』の顛末については、歴史的事実はほとんど謎に包 -
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全国で突然何の前ぶれもなく子どもたちが失踪しはじめる。どうやら、いなくなった子どもたちはある場所を目指しているようなのだが……。マスメディアが「おかげ参り」にちなんでこの現象を「OKAGE現象」と名づけるなか、おとなたちはそれぞれの立場から子どもたちを追いはじめるが……。
世紀末テーマの作品なのだが、ホラーというのとはちがうんじゃないか?あえて分類するならやっぱりSFなんじゃないかと思う。子どもたちは自分の目の前に現れた精霊のような存在「幻獣」に導かれているわけだけど、その設定もやはりSF的だ。しかも現代的だし。夜の街を徒歩で行進する子どもたちが自分たちを元気づけるために合唱する歌とか「幻獣」 -
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未読だった梶尾作品。<汎銀河聖開放戦線>のテロ行為により夫と子供を失った主人公静香は憎悪を人工的に精神に移植することでそれを支えに生きている。しかし、実際に静香が復讐という行為に及ばないよう同時に心理抑制がされていて……。
家族の仇をうつために戦士となる決心をした静香がすることになる選択というのがこの物語のキーになるテーマですが、ちょっとすごすぎる。まるで「おもいでエマノン」の裏返しの物語ですね、これは。しかも梶尾作品の多数を占める叙情性とも、またもうひとつの持ち味であるスラップスティックとも違って徹頭徹尾ハードボイルド。これ発売当時に読んでいたらけっこうショックを受けたかもしれないなあ。
と -
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怪獣大好き男性作家陣の怪獣小説アンソロジー
「怪獣二六号」樋口真嗣
25年前の怪獣映画の企画書
ざっくり。さもありなんです。
「怪獣チェイサー」大倉崇裕
ゴジラ存在的世界観の日本。
怪獣先進国たる日本。
ちょっとそのままドラマになりそうな
カメラマンと怪獣省の女性の関係が素敵
怪獣省の大臣はきっとあの人。
「廃都の怪神」 山本弘
未開の奥地の原神となっていた怪獣。
少年は、原始的な戦い勝利した。
最近、こういう感じのファンタジーBLあるよね。
「ブリラが来た夜」梶尾真治
自分の母親が ウルトラの母的存在であったならその血脈は受け継がれるのではあるまいか。
怪獣来襲の夜は、家族の来歴を知 -
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些細なことで傷害事件を犯してしまった浅見克則は懲役1年の判決を受ける。しかし、試行段階の『消失刑』を選べば刑期は短縮され自宅で過ごせるという。ただし特殊なリングを装着して他人からは“見えない”存在となり、人との交流は完全に禁じられる。深く考えずに『消失刑』を選んだ浅見に押し寄せる過酷な運命とは…。
“何かを受け入れることによってもたらされる過酷な運命“。その時、人はどう生きるべきか…という命題を嫌でも考えずにいられなくなる。梶尾真治の作品に共通する視点だと思います。「どんなに孤独が好きな人でもここまでの状況になったら…」と考えると胸が苦しくなりました。
【余談】
本書は光文社文庫2023年 -
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- カート
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試し読み
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梶尾真治の久々のショート・ショート集全40作品。もったいないので一日一作品のペースで読もうと初めの頃は思っていたが、だんだん我慢できず、ある日を境に一気に一日で読みきってしまった。中山七里でよく使われる「どんでん返し」と帯で謳っているものの、星新一ほどドライなオチではなく、どちらかと言うとほのぼのとした意外性という感じ。
ショート・ショートを書き続けると、質の良いアイディアが枯渇する、以前に書いたアイディアを無意識に再掲してしまう等の弊害が多発し、中編・長編作品向けのアイディアにも影響を与えてしまうのではと危惧している。実際、いくつかの作品では駄洒落を使ったものもあり、アイディアの厳しい台所