あらすじ
思春期を迎える前の子供だけが、超能力を持つことができる近未来。集められた幼い子供たちは、秘密組織「シテン」の中で、それぞれの能力を研ぎ澄ます訓練を受けながら、「ホンテン」から命じられた数々のミッションに派遣されていた。その中の少年の一人イクオは、自分と会話できる猫ウリと出会い、組織が隠し持つ恐ろしい秘密を聞かされる。この世界のどこかにいる「猫の王」に会いたいと言うウリとともに、イクオは脱走を決意するが…。
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Posted by ブクログ
ファンタジーの装いで、実はSFのビジョンもしっかりあって、結構楽しめました。猫をめぐる謎が、まだまだ残されていますが、行間を読めていないだけかもしれません。
Posted by ブクログ
不思議な力を持つ男の子が集められているシテン。
能力を高める訓練をし、パパの命令による”用事”をこなす日々。
そこの少年の一人であるイクオの楽しみは、
お昼時に庭園に集まって来る猫たちを眺めること。
ある時、その中の一匹ウリと言葉が通じるようになり、一緒にシテンを脱出する。
超能力少年と猫たちの冒険ファンタジー。
イクオと共に戦う、
ウリ・クロ・アル・べー・ガブ・クサレ・シビレ
そして四方八方から集まって来る猫たち。(壮観)
読み終えて、ふうとため息をつく。
久々の冒険ものであるうえに、
イクオや猫ちゃん達が、無事でいてくれるかドキドキで~。ホッ。
ウリに言わせると、この惑星には「猫の王」がいるそうです。
人間が気付いていないだけで、
この世界を支配しているのは猫であるらしいのね。ふふっ。
孤高の生き方を望む者は人間の言うところの”野良猫”の道を選び、
楽な生活を望む者は、人間の生活に入り込み仕えさせる。
そして「猫たちが楽に暮らせるように」
「美味しいごはんを食べてもらえるように」と奉仕することが、
人間にとって何ものにも代えがたい快感であると…。
あはは~どこかの星と少し似てますね♪
まぁ、支配されていようがいまいが、どちらでもいいですけどね(笑)
そばにいてくれるだけで幸せなんだから。
梶尾真治さん、初めましての作家さん。
最後の戦いから、みんなを助けてくれてありがとうございます。
と、お礼を言いたい気分です♪
Posted by ブクログ
「つばき時跳び」など時空を超えたりする作品をお書きの梶尾真治さん、久しぶりの新刊です。「猫の惑星」、2015.10発行です。円盤に襲われた人間は宇宙船で地球からある惑星に逃げ、そこで対円盤対策を。その惑星には動物は人間と猫だけ。人間は猫を飼ってるつもりでも、猫からすれば、主人は猫で人間は猫の意のままに生きていると(笑)猫と心が通じる人間が、猫と力を合わせて外敵の襲撃を阻止するという、なんとも不思議な、梶尾さんらしいw 作品です!
Posted by ブクログ
数十人の男の子たちが暮らす「シテン」
世話をしてくれる「ママ」
見張りの「オジさんたち」
時々来る「パパ」
子供たちは各々の能力を高める「勉強」をし
「ホンテン」の「用事」を済ませる。
ある程度の年齢に達すると「卒業」してゆく。
その意味をイクオに教えてくれたのは1匹の老猫だった。
猫たちと共に「シテン」を脱出したイクオ
この世界の真の支配者である「猫の王」を探す旅に出る
途中まではすごく面白かったのに
ラスト数ページで一気に興ざめ
なにこれ・・・
Posted by ブクログ
この惑星の支配者は猫?
少年と猫が冒険するファンタジーSF。
イクオは、シテンという閉ざされた場所で、大勢の子供たちと暮らしているという設定。
ある種の素質を持った子供が集められ、超能力の訓練を受けて、いずれは卒業?してどこかへ行く。
ふだんは「ママ」たちが世話をしてくれている。
シテンの長は「パパ」で、すべてはパパの指示にしたがって行われる。
離れたところに普通の町もあるらしい。
イクオは、中庭で猫を眺めるのが好きだった。
いつしか、その中のボス的な存在のウリという猫と、テレパシーが通じるようになる。
ある事件が起きて、シテンを脱出することになったイクオは出会う人たちを助け、助けられながら、共に町へ向かう。
賢い猫のウリからは、思いがけない話を聞くことに。
ほかの猫たちも次第に集まってきて‥?
設定は意外に?しっかりしたSFらしい導入だけど、この小人数でどう展開するのかな、まとまるのかな‥?
と思っていると~
なるほど、短い期間だけど命の危機もあり、ちょっとした切なさもあり、書き込みは少ないけど、小人数の中での展望や決着もあり。
いい意味でも軽い意味でもジュブナイル。
猫たちの個性や賢さは、わかる感じだし~
悪くない読後感でした☆
Posted by ブクログ
これは登場人物が、だからではないけど
また大人の仕打ちや思惑はえげつないように
思えるけど、まぁ仕方ないかぐらいの
真実を用意してあり、少年(少女)向きだなと思う。
全体的にあっさりしているものの、
その中に、ちょっと切ない脇役のストーリーは
短くも用意されており、
しかしあまり本筋には関係なく、これは期待外れか?
でも、猫たちとこういう形で接することができたら
と思うところが一番。猫が好きなら読むといい。
大人の猫はそれらしく、子猫もそれらしく
しっかり登場人物しているので。
人がペットに餌を与える。
犬:私に食事を持ってきてくれる、
この人は神様かもしれない。
猫:私に食事を持ってきてくれる、
私は神様かもしれない。という話も思い出した。
猫は支配しているのだよ。