池井戸潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
池井戸潤初の田園ミステリー『ハヤブサ消防団』は、東京から田舎に移住したミステリ作家が消防団に入団し、連続放火事件に巻き込まれる物語です。
最大の魅力は、田舎の生活描写の丁寧さと温かさ。人間関係の濃密さや地域の当番制度など、リアルな田舎生活が描かれており、地方移住を考えている方には特に参考になります。597ページというボリュームながら、池井戸潤らしい読みやすい文章で一気に読めました。
ミステリーとしても、連続放火事件の背後に隠された真実が巧妙で、最後まで犯人が分からない構成が見事です。登場人物も魅力的で、消防団のメンバーそれぞれに個性があります。
ただし、田舎の生活描写が多めなので、純粋にミステ -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作に引き続き面白かった。
1作目は、半沢ヒーロー!って感じで半沢かっこいいの気持ちが100%で終わったんだけど、今回はそうでも無かったかな。半沢もちょっとどうなんってところが目に付いて。
まず、まじで半沢(周りの人もだけど)全然謝らんなって。謝ったら死ぬんか。謝れるだけでこの世界相当上手く生きれるんちゃうの。夏休み無くなって家族旅行いけなくなったのとか、謝っておけよと思う。飲食のバイトとかできなさそう。謝るだけで収まる場面で変ないざこざずっと起こしてそう。
あと、
家族を人質に報告書を隠滅する大和田常務と
娘を人質に岸川を強請る半沢と
結局一緒なんよなって思う。
正義のためなら何やっても -
Posted by ブクログ
自分の会社の事だから、世間一般の人とは違う、どこか特別な視点で作品を読んでいた気がする。
作中で描かれるような卑しさは、二年目の私にはまだ感じられない。だがもしまた同じような状況に会社が陥った時、普段我々が見ないもう一つの体質が顔を覗かせるかもしれない。
勿論、不祥事から会社全体を悪だと決めつけることは出来ないが、長年一つの会社で働いていると、その邪悪な体質に気付かぬうちに飼い慣らされていくのも事実だと思う。
結構な長編小説なので、途中飽きが来ることもあったが、最後はじんわりと目頭が熱くなるのを感じた。
会社に守られた私は、死に物狂いで働いたことはあったか?何をしても自分の生活は安泰だと -
Posted by ブクログ
ドラマ化されて世間を賑わせたタイトルは知っていたものの、実際に小説を手に取ったのは今回が初めてだった。ページをめくる指が止まらないほどの痛快さだった。
誇張も含まれているだろうが、銀行の描写は細やかで臨場感に満ちている。特に人事の描かれ方は現実の銀行員たちも思わず頷く部分があるのではないか。
上下関係が絶対的に支配する組織の中で、理不尽に頭を下げるのではなく、自らの正しさを信じて迷わない半沢直樹はカッコよかった。自分ならその場を丸く収めるために、軽々しく謝ってしまっているだろう。
理不尽に抗うことは容易ではないが、正義を貫くことの清々しさと、信念を持つことの大切さが描かれていた。