池井戸潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第31回 吉川英治文学新人賞
建築業界の闇を知ってしまった。
談合がなぜ必要悪とされてしまうのか、なにがしがらみになるのか、ざっくりとは理解できた。
疑問を持っても配属されたばかりの平太にどうすることもできないし、一松組で目先のことに悪戦苦闘する平太を、彼女の萌が俯瞰してみている気持ちになって冷めていくことに気の毒な気持ちになった。
萌が銀行で尊敬する上司の園田はいけ好かないけど、ドラマでは向井理だったと知ってますます平太に同情した。
池井戸潤さんの作品はサクセスストーリーが多い中、これは主人公が悪側なので今まで読んだ作品とは違う雰囲気を味わえた。