池井戸潤のレビュー一覧
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ネタバレ友達から、社会人になる前に読んでおいたほうがいい!ってオススメされたので読みました。ドラマでも観たことはなかったので、評判的に楽しみに読みました。
特に中盤の段々真相に近づいていくところはページをめくる手が止まらない!結末もスッキリするもので、流石の面白さでした。
個人的には、半沢直樹よりも浅野支店長の心理描写がしんどかったです。なんか自分も彼のような閉塞感を感じたことがあったなと思い出してしまいました。家族との描写もしんどかった。結果的には、妻に救ってもらうかたちになりますが…。半沢直樹もそこまで鬼ではなく、情に流されてしまう(駒として有効活用しただけかもしれないが)ところがあるのが安心し -
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箱根駅伝が好きなのでタイトルに惹かれつつ、とはいえ小説で語れるものなのか?と半信半疑で読み始めたら、どんどん先を読みたくなって困った。10月の予選会での敗退から本選が始まる前までの2〜3ヶ月のことを、特に派手なエピソードもなく、群像劇ゆえに色々な立場の人物の視点から描いているだけなのに、なんでこんな面白いのか。
まず、池井戸潤が「エゴの強いネチネチしていて嫌な人物」を動かし、「ヒールに仕組まれたピンチを、主人公サイドが知恵と信頼で切り抜ける小さな山場」を連続的に描くのが上手い。ここまでは周知の強みだろうけど、この作品はそれに加えて、箱根駅伝という現実のコンテンツが登場人物の造形や言動に説得力を -
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ネタバレ明誠学院大学4年で陸上競技部のキャプテン青葉隼斗は最後の箱根駅伝の予選会で実力を発揮できずチームはわずか10秒差の11位で本選出場を逃す。監督の諸矢は引退し、箱根駅伝連覇を成し遂げた伝説のOBだが指導経験のない甲斐が後任となる。甲斐が率いる関東学生連合チームに選ばれた隼斗。最初のミーティングで甲斐が掲げた目標は本選3位以内相当。下位争いの常連である学生連合を率いる初心者監督の掲げた目標はチームの内部からも外部からも反発を受ける。チームキャプテンに指名された隼斗は崩壊寸前のチームをまとめるため奔走する。
一方、箱根駅伝の中継を担う大日テレビでは、局内の勢力争い、ベテランアナウンサーの急病など、箱 -
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ネタバレ迎えた箱根駅伝本番の日。1区16位でスタートした関東学生連合チームは2区村井、3区富岡、5区倉科の好走に後押しされ往路6位と好成績を収める。予想外の学生連合の好成績はそれまで冷ややかな見方だった大日テレビ、そして本選出場の各大学に徐々に影響を及ぼし始める。復路6区の猪又が凍結した路面に足を取られ転倒というアクシデントに見舞われたものの、7区、8区が区間賞に迫る快走を見せ学生連合チームや目標の3位を上回る2位相当でゴールする。
本物の箱根駅伝さながらに選手一人一人にスポットが当たる下巻。家族、先生、チームメイト、色々な思いを抱えながら走るランナーに胸が熱くなる。6区の猪又の激走には思わず涙したが