池井戸潤のレビュー一覧
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大手銀行を離れ、小規模なM&Aブティックへ移った銀行員が、企業や経営者の選択に向き合っていく経済小説。
まず圧倒的に読みやすい。かなり分厚い作品なのに長さを感じさせず、M&Aという難しそうな題材も、人間関係や企業同士の思惑を整理しながらテンポよく読ませてくれる。小さな会社が、規模では勝てない大企業に対して、少数精鋭ならではの判断力や顧客への寄り添い方で立ち向かう展開も、池井戸作品らしい爽快感があった。
特に印象に残ったのは、M&Aの裏側にある経営者の苦悩。会社を売る、残す、誰かに託すという判断には、数字だけでは割り切れない思いや、従業員の生活まで背負う重さがある。助 -
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2年ほど前に冊子本で読んでいましたが、登場人物(の名前)と大学(の名前)が数多く出てきて、途中から着いていききれず断念していました。
しかし先日Audibleでお見かけし、ふと思い出したように聴き始めたらばまんまとハマってしまいました。文字で見ていたときような違和感はなく、あまり覚える必要もなく、とりあえず聴き進めていけば場面が続々と進んでいって自然と人物名やキャラも頭に入っていく。これまでのAudible作品の中でも最も聴き良い/聴きがいのある作品でした。
大筋は、全て下巻の本戦へ向けての前日弾、という側面が大きいかとは思いますが、上巻エンディングのサプライズ壮行会は割と鳥肌ものでした。 -
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会社員として長年組織の中に身を置いていると、派閥や政治的な駆け引きが日常に存在する事は感じている。それは、常に負担が大きく精神を削られるが、本能では闘争心が湧き立ち駆け引きをすることに面白さを感じている部分もある。
本書も企業の買収に関わる関係機関が、深慮遠謀の末どちらが勝負に勝ち、生き残るかを激しく戦っている。この様は、とても興味深く組織人としての立場で同じように場面を想像する事ができるため、興味深く読む事ができた。
M&Aやそれをアドバイスする会社の存在、銀行と取引先の関係など知らなかった多くの学びが本書にありました。
勉強になる一冊です。おすすめです!
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面白かった。
思ったよりサクサクと10区それぞれが語られた印象はあるが、それぞれのランナーに物語がある。
チーム目標は3位以上。
上巻の伏線で、10区での安愚楽との対決で何とか勝って3位という結末なのかなと思ったら、まさか優勝するんじやないかという展開にまで。
結果は2位。
ランナーに声をかける、甲斐の言葉が泣ける。やはり甲斐監督をやらせるなら鈴木亮平さんがいいな、
また、テレビ局側の徳重は上位に上がってくる、関東学生チームのメンバーの情報不足に準備不足を痛感。 ランナーの情報をテレビの向こうに伝えられないと焦るが、そこでメインアナの辛島がランナー個人の情報や想いを伝えるシーンは胸 -
Posted by ブクログ
短編集かと思って読み始めたら、10の章それぞれに主人公を配して、東京第一銀行長原支店を舞台に各々の視点から一つの大きな事件が展開するミステリー小説だった。
続きが気になる面白さに引き込まれたが、通勤途中に読む本ではなかった。特に第1章から「一体いつの時代の話だ?」と思えるほど乱暴な話で「会社の嫌な面」がこれでもかと描かれ、会社に行く気分が重くなる。
ミステリーと同時に家族というテーマが深く関わる。ほぼ全部の主人公のエピソードに家族が登場し、癒しにもプレッシャーにもなる。善人も悪人も、家族の存在が行動に大きく影響する。そしてこれまた、いつの時代かと思うような価値観の登場人物も多い。
話が進 -
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池井戸作品といえば巨悪に苦しめられるが最後は倒し真っ当に生きる人が勝つ!というエンタメ性が高いイメージ
まず今作の主人公はミステリ作家で会社に属しておらず、つまり会社内外のあれこれがないのがまず新鮮なスタート。
田舎に移住したミステリ作家が近所付き合いの一環で入った地元の消防団。少し馴染んだ頃に人間関係のややこしさが見えてきたり、穏やかなはずの村で不穏な事件が起きたりと気が休まらないことはある。
のどかな風景や近所の人たちと起こる事件の不穏さの対比がクセになり続きが気になって読み進めた作品
最後綺麗にまとまるのはさすがの池井戸作品。
続編があるらしいので気になる。