【感想・ネタバレ】かばん屋の相続のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月27日

やっぱり面白いです。池井戸潤作品。前から読みたいリストに入れてはいたもののなかなか読む機会がなく。やっと買った。恥ずかしながら短編集とは知らなかったです。6本とも銀行員が主人公。銀行と言っても、メガ、地銀、信金、とさまざまな規模の金融機関ですが、相変わらずきちんと金融の裏側を細部にわたり書かれている...続きを読む
短編集だから読んでいて心地よいスピード感の展開。面白かったのは「芥のごとく」の時代背景。昭和から平成に変わった時代の話がいきなり出てきた。小切手、手形、集金といった単語がいかにも昭和だ。
タイトルになっている「かばん屋の相続」は、読んでて一瞬でわかった、京都の「一澤帆布」のお家騒動をモチーフにしてるってことが。京都の大学に行ってた時代、みんなあそこのかばん持ってたなぁと懐かしくなった。もちろんあのころは「一澤帆布」があんなことになるとは予想もしてなかったけど。。ほんとに本書の登場人物個人や会社のように「一寸先は闇」だ、人生何があるかわからない。

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Posted by ブクログ 2024年02月10日

最初は短編集と知らず、『シャイロックの子供たち』のように視点を変えてひとつの物語が綴られているものだと思っていたのですが、二話目に突入して暫く、どうやら違うらしいと気が付いた次第です。

池井戸潤といえば長編の銀行ミステリーのイメージでしたが、短編の起承転結もさすがとしか言いようのない面白さでした。...続きを読む長編とは異なり、ザ・勧善懲悪というものではありません。そういう意味では池井戸潤らしい爽快なラストが待っているものではありませんが、それぞれの話が主人公達にとって人生の一部となっていく短編らしい終わり方です。

短編特有なのは、池井戸潤の長編では見ることのできない新米やうだつのあがらない中年の視点でしょうか。半沢直樹でいえば半沢がまだ若かった頃はこんな感じだったかもしれないと思わせてくれます。そんなところも魅力的です。

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Posted by ブクログ 2023年10月16日

小説をあまり読んだことがない自分でも読みやすかったですね。

理由は、ストーリーが異なる6つ短編だったため飽きずに読めたからです。

個人的には本のタイトルにもなっている『かばん屋の相続』が面白かったです。

すべて銀行が舞台になっているストーリーのため、『半沢直樹』が好きな人にはピッタリの本だと思...続きを読むいます。

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Posted by ブクログ 2022年06月21日

短編集で、作品により半沢直樹のようなスッキリ感があったり、謎が解けたスッキリ感があったり、社会を皮肉ったような作品だったり、どれも池井戸潤らしい作品だと思った!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月17日

全体的にハートフルな内容が多かった印象。
特に『芥のごとく』は大阪の女社長と銀行担当が何とか会社を守ろうと悪戦苦闘したが、最悪な結果を招いてしまう。池井戸作品としては珍しく、根っからの悪人が出てこない話であり、悲哀の詰まった内容であった。
『十年目のクリスマス』や『かばん屋の相続』等は顧客が起こした...続きを読む行動に真相が判明するが、最終的には事情を知った銀行員も黙殺する。
『妻の元カレ』は男としては非常に切ない内容、絵里香の最後の返答がはっきり表現されていないのが巧みな終わらせ方であった。

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Posted by ブクログ 2024年03月08日

2024.03.08
銀行員、金融マンの心持ちを表しているのだろうなと思いながら読む。
それぞれ味わいのある短編であるが、余韻が残るのは、妻の元カレかと思います。

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Posted by ブクログ 2023年12月10日

銀行員とそれにまつわる人々のオムニバス。タイトルはその中のひとつの話。すっきりと気持ちよく終わる話もあれば、その後を読者の想像に委ねるような話もあり、それぞれの登場人物の人間味がとても面白い作品だった。

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Posted by ブクログ 2023年11月12日

池井戸さんの作品には間違いないが、現実に存在した問題を取り上げた感じがする。
相続問題はどこでも問題が起きるものなのでしょう。話が分かれていて、読み始めは戸惑いを感じたが、このような構成も楽しく読めるものだと新しい発見があった。

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Posted by ブクログ 2023年08月06日

1編1編読み応えがある短編集。
人情あり
何度も危機を解決して行く。
それにしても、銀行員は大変だと
つくづく思いました。

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Posted by ブクログ 2023年07月10日

銀行の仕組み、経営に必要な知識みたいなものがわかってないと文章だけで理解するのは難しいかなと思った。
でも、ミステリーとして重厚で、1話1話短編とは思えない奥深さだった。

今まで勝手に社会派の勧善懲悪みたいな話しかないのかと思って正直苦手なジャンルかなと思っていたけど、ミステリー要素もあって全く読...続きを読むみにくい感じはしなかった。
初めて池井戸潤さんの作品を読んだけど、他の作品も読んでみたいと思う一冊だった。

セールストークに出てくる江藤くん、芥のごとくに出てくる山田くんのような若手が奮闘する話は年代的に自分に重なる部分もあってグッときた。
登場人物一人ひとりの性格まで詳細にイメージできるような描かれ方で、特に社会人は登場人物の誰かしらに自分を重ねてハマるんだろうなと思った。

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Posted by ブクログ 2023年04月08日

中小企業経営というのは、大変やな。
こんな自転車操業してたら、経営者は体が保たん気がする。体もそうやけど精神的にも。
彼らを支える銀行マンと大変やな。凄い仕事量やし。
そういう銀行も今は厳しい状況。
ここで登場する銀行マンは、義理人情に厚そうやけど、限度もあるしな。
タイトルにもなってるかばん屋さん...続きを読むって、京都の一◯帆布店の事?
めちゃめちゃ状況は似てる。お兄さんが銀行マンで、急に店継いで、今まで、店をやってた三男を慕って職人さんが辞めて、三男さんのとこに移るとか…
名前だけ名乗っても、質悪かったら意味ないしな…
でも、あの店も昔は、ガラガラ〜って開く戸で、手作りのカバンがぶら下げてあった感じの店やったのに…
何か今はブティックみたいな感じ。
昔ながらの店が風情があって良かったな。(確か、POPEYEか何かで紹介されて有名になったんと違ったっけ)

中小企業は、大変やから、銀行か、信金さん頑張って支援してね〜

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Posted by ブクログ 2023年03月12日

銀行員5人の物語。短編集ながらも登場人物全員の人間らしさが滲み出ていて、銀行ミステリーという括りだけでは収まらない面白さがある!社会ではこんな出来事が現実でたくさん起こっているんだろうなと学生ながらに想像できた。

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Posted by ブクログ 2022年12月11日

「池井戸潤」が銀行に勤める男たちの悲哀を描いた短篇集『かばん屋の相続』を読みました。

『花咲舞が黙ってない』に続き「池井戸潤」作品です。

-----story-------------
文春文庫オリジナル! 
銀行に勤める男たちの悲哀を描く短篇集

池上信用金庫に勤める「小倉太郎」。
その取引先...続きを読む「松田かばん」の社長が急逝した。
残された二人の兄弟。
会社を手伝っていた次男に生前、「相続を放棄しろ」と語り、遺言には会社の株全てを大手銀行に勤めていた長男に譲ると書かれていた。
乗り込んできた長男と対峙する「小倉太郎」。
父の想いはどこに?
表題作他五編収録。
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2005年(平成17年)から2008年(平成19年)にかけて雑誌『オール讀物』に掲載された作品を収録した短篇集です。

 ■十年目のクリスマス(原題:非常出口)
 ■セールストーク
 ■手形の行方(原題:手形)
 ■芥のごとく
 ■妻の元カレ
 ■かばん屋の相続
 ■解説 村上貴史


『十年目のクリスマス』は、10年前に火災事故で倒産した上室電機の社長「上室彦一」を見かけた銀行員「永島慎司」が、極めて羽振りが良さそうな「上室」の姿を見て、一文無しで露頭に迷ったはずの「上室」に、この10年間で何が起こったのかを調査する物語、、、

10年前に経営危機を迎えた上室電機に融資するか見送るかを巡る「永島」の葛藤や、経営者として従業員や家族への責任を持つ「上室」の必死の思い… そして、当時の状況からは全く想像のできなかった、現在の「上室」の姿を重層的に描きながら、上室電機倒産の影に隠された「上室」の資金繰りの秘密が暴かれていきます。

「会社を経営するんだったら常に出口を用意しておくことが必要」という「上室」の言葉は、実行を伴った言葉だったんですね… 厳密には不正会計なんでしょうが、これも生き残るための術として許されることなのかな、、、

「上室」と、その家族のことが巧く描かれているので、不正と知りつつも、納得してしまうエンディングでした。


『セールストーク』は、京浜銀行羽田支店に5千万円の融資を断られた小島印刷の社長「小島守男」は、どこからも資金を調達できないだろうと思われたが、月末に突然5千万円が振り込まれ、残高不足が快勝された… 融資を担当している「江藤尚人」と融資課長の「北村由紀彦」が疑問に思い、その理由を調査する物語、、、

「小島」は、ある個人から資金を調達したと言い、それを知るための情報として修正した決算書の付属明細書を手渡す… 付属明細書に記載された雑費の支出先がヒントとなり、思わぬ方法で京浜銀行羽田支店から小島印刷に融資資金が流れていたことが判明する。

狡い人間が、真っ当な考えを持つ銀行員にしてやられる展開が痛快な作品でした。


『手形の行方』は、ミュージシャン志望で銀行員はデビューまでの腰掛という不遜な態度を取りつつ、時折、大口の融資案件を獲得してくる関東第一銀行の若手銀行員の「堀田」が1,000万円の手形を紛失したという事件を巡る物語、、、

彼を監督する立場の融資課長「伊丹」は、不貞腐れたような態度を取り続ける「堀田」とともに、手形の発見に尽力する一方で、手形を渡したタバタ機械や手形の振出人との調整にも奮闘する… 「伊丹」は、やがてこの事件の真相を探り出すが、その真相は、この紛失事件に関与した人々の胸の内を照射し、そして「伊丹」には見えていなかった実像を見せることに。

手形を紛失した場合の対処方法は勉強になりましたが… 何とも言えず、後味の悪い結末でしたね、、、

愛憎が生んだ私怨を、こんな方法で晴らそうとするなんて… 結果的に「堀田」は被害者だったのかもしれませんが自業自得だし、真犯人にも全く同情できなかったですね。


『芥のごとく』は、入行二年目の「山田一」が融資課に異動して担当した土屋鉄商の業績を立て直そうと奮闘する物語、、、

豪傑女社長「土屋」に気に入られた山田は、業績の悪い土屋鉄商を何とか立て直そうと頑張るが、その思いとは裏腹に会社の経営は厳しい状況に… 多くの中小企業が資金繰りに苦しんでいることをしみじみと感じさせられる作品でした。

その厳しい状況を運営している必死の経営者… そしてラストは、、、

厳しい現実を突き付けられ、胸を打つ展開でした… ドラマのように、何事もうまくいくとは限らない、現実を見据えた作品でしたね。


『妻の元カレ』は、銀行員としての将来に悩みつつ、私生活では妻に対する疑念を抱えた「ヒロト」を主人公にした夫婦関係を中心に据えた物語、、、

「ヒロト」は自宅の引き出しから一通の案内状を見つける… それは妻「絵里香」の元カレ「森中」が起業し、代表取締役に就任したことを伝える妻宛てのハガキだった。
このハガキをきっかけにして「ヒロト」は「絵里香」に対する不信感を増していく… 大学卒業後、東都銀行銀行に就職して勝ち組だったはずの「ヒロト」は、銀行内では出世コースから外れ、自分は負け組になったと感じ始めており、大学卒業後に正社員としての就職ができず負け組だったはずの「森中」が、経営者として勝ち組になったことも、「ヒロト」の悩みを深くする、、、

オチはないエンディング(その後は読者が想像しろということかな… )でしたが、切実な内容でしたね… 昇格なく横滑りで福岡への異動となった「ヒロト」と、自らの会社が経営破綻した「森中」、結局、どっちが勝ち組なのかな、「絵里香」が人生をともに歩んで行く人として選択された方が勝ち組なのかもしれませんね。


『かばん屋の相続』は、老舗のかばん屋である松田かばんの社長が急逝した後のお家騒動を池上信用金庫に勤める「小倉太郎」の視点から描いた物語、、、

松田かばんの社長「松田義文」が急逝… 「義文」は、会社を手伝っていた次男「均」に対して「相続を放棄しろ」と語り、「義文」の死の一週間前に長男「亮」の弁護士により書かれた遺言状には会社の株全てを大手銀行の白水銀行に勤めていた「亮」に譲ると書かれていた。

父親がなぜ長男「亮」に相続したのかが謎だったのですが、最後まで読んでスッキリ… スカッとする読後が味わえる作品でした、、、

信金の行員と元大手銀行員の対決もなかなかの見物でしたね… 一発逆転の勧善懲悪な物語でした。

どうやら、一澤帆布のお家騒動に騒動に着想を得た作品のようですね。



主人公全員が銀行員ですが、金融ミステリというよりは、その枠組みを活かしつつ、ジャンルを限定せずに愉しめるミステリ短篇集に仕上がっていましたね… 面白かったです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月05日

おもしろかったあ
安定優しい銀行員の夫を捨てて借金訳あり元彼を選らんだであろう奥さんの気持ちは分からない

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Posted by ブクログ 2022年10月28日

短編、面白かったです。

銀行や銀行員の話。
銀行の話にあまり興味ないので、
話題になったドラマなんかも見てません。

ちょっと新鮮でした。

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Posted by ブクログ 2022年04月18日

全6編からなる短編集。どれもが銀行マン目線で描かれていて、最後はすっきりおわるものと、もやもやして終わるものがあるが、それがのちのストーリーを想像させたりしていい

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Posted by ブクログ 2022年04月08日

最後の結末がどれも面白く、引き込まれた。
全編主人公が銀行員というのもそれぞれに人柄が出ておりおもしろかった。
主人公や登場人物の葛藤や思いが良く表れており、あっという間に読み終えた。

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

銀行を中心とした短編集でどれも読みやすかった。銀行の内情はわからないからこれがリアルなんだろうな、という印象。自分に誇れる仕事の仕方をしたいなあと感じた

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Posted by ブクログ 2024年04月01日

銀行員を軸に、人情の世界を描く。
銀行には銀行の理屈があり、中小企業の側にも事情や背負っているものがある。
win-winの関係でいられれば良いけれど、そうもいかない時もあるだろう。
どちらも人間。会社を離れたところに、個々の想いもある。
人生とは難しいものだ。

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Posted by ブクログ 2024年01月07日

Audibleで聞く。

金融界のお話が覗けると言ったらいいだろうか。
初の池井戸作品がこの本でよかった。
理由は短編集になっているから。
池井戸作品は難しいイメージがあるので
手に取りにくい印象だったが、
この作品で一気に興味が湧いてしまった。

話の内容は、すっきりする終わり方もあれば
そうでな...続きを読むい終わり方もある。
なかなか聴き応えがあった。
銀行マンってこんなに身体と精神を使う仕事なんだ・・・。
私の知らない世界を覗けた気がする。

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Posted by ブクログ 2023年04月29日

これまで、幸か不幸か金融業務とは深くかかわらない職務だったため、池井戸さんの作品はどれも新鮮で、灯りを一つ一つ点けながら知らない土地を歩き進んでいる感じがする。今後も、池井戸さんにいろいろ教えてもらおうと思う。(*^_^*)

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Posted by ブクログ 2023年01月26日

読んだことあるかも?と思いつつ読み進めると、小話の中でも土屋鉄商の話が記憶にあってやっぱり読んでいた。
厳しく悲しい結末の話で、難しくても幸せな結末が良かったなあ。

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Posted by ブクログ 2022年12月26日

銀行員を主人公にした6編からなる短編集。「妻の元カレ」以外は、中小企業への融資を巡る苦悩や悲哀を描いたもの。
表題作「かばん屋の相続」は、かばん屋を経営していた父の死後に生じる長男と次男の相続問題に関する作品で、父が残した意外な遺言の真相が興味深い。2006年に起きた一澤帆布の相続争いに着想を得てい...続きを読むるようだ。
「十年目のクリスマス」は10年前に倒産した顧客が現在羽振りが良いことから銀行員が探りを入れる話。
「セールストーク」は赤字続きで融資見送りが決まった社長に5千万円もの別口融資があり、そのカラクリを暴く行員の話。
他の作品も含め、池井戸氏ならではの銀行ミステリーとなっている。
ただ、苦労を堪え忍んだ末、悪辣で意地悪な相手の実態を暴いて懲らしめる話は今回は「セールストーク」くらい。厳しく悲しい結末となる作品も含まれている。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年12月04日

短編集。
それぞれのストーリーが読みやすく、スラスラとあっという間に読み終わった。
ストーリー間に繋がりがあって最後に全部が繋がるような話かと思ったが、特に繋がるようなこともなく終わりを迎える。
面白いがあっさりしている感じがして消化不良な感じがした。

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Posted by ブクログ 2022年11月14日

池井戸さんの話を読むようになって、世の中で悪い奴、嫌な奴に銀行員が加わったけど、これもそういう話が多くて好きじゃない。11年前に出た短編集で、これ以降の作品にはそれでも最後はスカッという半沢方式が増えたが、この短編集にはそれもないし、なんだかなあ・・・

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Posted by ブクログ 2022年08月05日

オーディブルにて。

銀行と中小企業との取引関係の中で生まれるドラマが描かれた短編集。特に連作ではない。

ひとつひとつが大きく盛り上がり過ぎないところが現実感あってよかった。

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Posted by ブクログ 2022年06月14日

テレビドラマの原作本
手形をなくすエピソードには、顧客から預かったものを紛失するなんて、なんて失礼な、原作者は元銀行員というけれど、こんなエピソードを作るなんて銀行身としてふざけていると思ってドラマを見ていた。

しかし原作本を読んでみると、中小企業を融資という形でなんとか助けていきたいという銀行マ...続きを読むンの意気込みのような作品となっており楽しく読めた。

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Posted by ブクログ 2022年06月08日

主に中小企業を担当している銀行員たちの短編集。いいところは金融ネタがそれほど前面に出てこないこと、出てきてもその説明がわかりやすいところなんだけど、中小企業を舞台にしたドラマなら、やっぱり地銀や信用金庫よりはマチ金のほうが何かと面白いわけで「ナニワ金融道」みたいな、えげつなくかつしたたかな人間たちの...続きを読む物語を期待するとだいぶ物足りない。その分ストレスなく気楽に読めるという感じ。

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Posted by ブクログ 2022年03月26日

かばん屋の相続 池井戸 潤 著

短編集。
主人公は全員が銀行員。
池井戸さんのテッパンの構成である。
一方で、ミステリー要素が少なく、ハラハラしないで読み進める作品の集まりでもある。
このあたりは、池井戸さんファンの評価の別れめにはなるかもしれない。

1.銀行が貸せず倒産。
社長は10年後、ハブ...続きを読むリよく外車にのり、百貨店外商つきに。なぜ?

2.月末資金ショート可能性あり。銀行は貸せず。
会社は個人から契約書なしに5,000万円を融資してもらい乗り切る。
どこの誰?

3.手形紛失。銀行内部で無くなる。廃棄?盗難。
犯人は外部?内部?

4.資金ショート対応で、ノンバンクから調達。
翌月挨拶にいくも、オフィスはカラ、夜逃げ。
銀行から調達できず、未来が絶たれた中小企業の末路、、、。

5.オーナーの相続権遺言書。会社を運営する次男に継がせず。
会社に勤務したことがない元銀行員の長男が勝手に相続。
オーナーがかわいい次男に相続させなかった理由とは?

1.5.が、個人的に関心があった章となる。

他科目処理、簿外債務は、調査という視点で必ず通る関門となるから。


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Posted by ブクログ 2022年03月10日

表題に興味を惹かれ購入。タイトルの話は最後の1話のみであったが、全短編が読み応えがあり面白かった。
自分記録用
十年目クリスマス
セールストーク
手形の行方
芥のごとく
妻の元カレ
かばん屋の相続

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