池井戸潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
通貨とは何か?お金とは何か?
通貨発行、強制取引、ハイパーインフレ、デフォルト。
現実に起こりうるようなリアルな設定で、一企業独裁地域をエグく描く。
円が乱高下する現在のほうがより恐怖を感じながら入り込めそう。
池井戸潤の、詳細な経済知識に基づいた構成と、引き込まれる文体は言うまでもない。
さらにこの小説は、実際に起こってもおかしくない内容を、緻密かつリアルに組み上げているところが素晴らしい。
田神札は似たようなことが起こっている国や地域はきっとあるだろう。
田神亜鉛の安房社長は恐ろしいけど、その考えを詳しく聞いてみたくなった。
黒沢麻紀は優秀なビジネスパーソンになるだろうな。
全体的 -
Posted by ブクログ
ネタバレ小説自体、久しぶりに読んだ。
小説っておもしろいなぁ、と改めて感じた。
小説、マンガ、アニメ、ドラマ、映画と色々見るが、小説が一番おもしろく感じる。
絵も音もないのに不思議。それだから逆にいいのか。もっとも能動的に世界観に入れるから。
ただ小説ってなんで小難しい言葉ばかり使うのか?
相好を崩す、踵を返す、とか。
どうしてもその言葉である必要はないと思うんだけど。普段でも基本使う言葉でもないし。いわば小説の中でしか見ない小説言葉。
語彙力をある程度鍛えられるのはいいけど、過剰じゃない?と思うことがある。もう自己満足の世界のような。サナカの漢字を全て書けるような。もちろん自分の語彙力の少なさの問 -
Posted by ブクログ
ネタバレスカッとした!
野球にさほど興味がない私は、最初は野球部なんてなくてもいいと思ってた
読み進むと困難を乗り越えるためには、坂東や村野みたいな自分だけを守る身勝手な行動ではなくて、誠実にみんなでひとつになって頑張ろうって気持ちが大事なんだと感じた
苦しい状況でひとつになるためのきっかけになったのが野球部だった
その野球部が変わるきっかけになったのが大道監督と沖原
沖原は過去に縛られて苦しんでたけど、そこから立ち直れたのは野球部のみんなの心遣いや声掛けだった
三上部長も笹井専務もいいキャラしてた!
長門課長のいきなりの心変わりにはびっくりした笑
欲を言えば開発部目線の場面も読みたかった
なん -
Posted by ブクログ
とりあえず池井戸潤一気読み最後はこれ。
これまた銀行の腐敗を描いた長編。
M資金を裏題材に、高卒で入行したが大卒にキャリアを潰されて恨んでいる塔山と、大卒だけど本流からは外れた蓮沼は立場の違いから距離をとっていたが、やがて銀行腐敗の原因を作った会長久遠をともに追い詰めていく話。一つひとつことが明らかになるたびに銀行の世間離れした感覚や矛盾を、コテンパンにディスっていく…この人ほんまに銀行嫌いなんやな…ハハハ…。最後は胸のすく終わり方でスッキリ。全部が本当ではないだろうけど、銀行の業務や仕組みが具体的で興味深く面白い!
最終退行とは、その日一番最後に銀行を出ることを言うらしい。へぇー。
なん -
Posted by ブクログ
こういったスカッとする企業小説は読んでいて気持ちがいい。様々な人達から裏切られ、罵られ、馬鹿にされてフリにフリまくった後の大逆転。
ただ自分の性格的にそれまで馬鹿にしてきた奴らにもっと反撃してほしかった。
特に片山、相模マシナリー、そして柚木。
奥さんが亡くなってしまったとはいえ全く赤松のことを信じず完全に犯罪者扱い、無責任呼ばわりなどひどい言いようの柚木にはもっともっと言い返してほしい。
「ほらね、言っただろ。あんたあの時全く信じなかったよな?責任逃れだなんだ言ってたけど違っただろ?なぁ?今更謝られても遅いんだよ。あの時すぐ信用してくれてたらこんな嫌いになることはなかった。」こんな具合に。