池井戸潤のレビュー一覧
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恐怖のゲームがはじまった。
真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。すると、その日から倉田家に対する嫌がらせが相次ぐようになる。
花壇は踏み荒らされ、郵便ポストには瀕死のネコが投げ込まれた。さらに車は傷つけられ、部屋からは盗聴器まで見つかった。
執拗に続く攻撃から穏やかな日常を取り戻すべく、一家はストーカーとの対決を決意する。
一方、出向先のナカノ電子部品でも、倉田は営業部長に不正の疑惑を抱いたことから、窮地に追い込まれていく。
直木賞作家が“身近に潜む恐怖”を描く文庫オリジナル長編を電子化。 -
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このタイトルは第32代アメリカ合衆国大統領のフランクリン・ルーズヴェルトが「野球で一番おもしろいゲームスコアは、8対7だ」と言ったことに由来するらしい。
本作に限らず池井戸潤の作品はまさにルーズヴェルト・ゲームのようだ。まず主人公が初回ピンチに陥るところから始まる。その後も追いつくどころか徐々にピンチは広がっていく。だが物語の中盤戦、野球でいえば5回裏くらいに少し明るい兆しが見えてきて「上手くいけば追いつけるかも」と期待させる。だがその希望も虚しく終盤戦、野球でいえば8回~9回くらいに逆転は無理だろうと思わせるほどの最大のピンチが訪れ、「もはやこれまでか」と諦めかけるが、最後9回裏に劇的な逆転 -
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一部難しくて分からないところもあったけど、入札のシーンなんかはすごく緊迫した。
にしても、働きすぎよ。
徹夜とか自分の予定を押し切ってまで、働き詰めになるのはキツイな。
業界としてはまだこんな世界があるだろうかと気になった。
初めは頼りない若手社員だった平太が他社の役員のやつらに毅然と意見を言う姿は格好良かった。
終始応援したいキャラだった。
西田さんも普段はチャランポランでも仕事は誇りを持った熱い男な感じがしてよかったな。
自分がここにいる意味とか青臭い存在論なんか考えるより、自分には何をできるか考えろ!
この言葉は、最近くすぶってる自分に一番印象に残った言葉だった。
園田がうざすぎた -
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未だ全部読んで無いが、組織犯罪に、一般人が、巻き込まれ、中小企業が、廃業に追い込まれる大事件と、日本を代表する、言わば四菱グループの一企業が、3年前にリコール隠ししたのに、その役員が、又リコール隠しは、あり得ないし、リコール隠しが単純過ぎる、とは言っても、一気呵成に読み終える内容ではあるなー
事故原因の革新に関わる衝撃の事実を知り、組織ぐるみのリコール隠しの疑いを抱いた赤松。だが、決定的な証拠がない。激しさを増す、大ホープグループの妨害工作。家族と社員を守るために、赤松はどうしても真実を証明しなければならないのだ――。歯をくいしばって闘う男の姿を描いた感動長編。(講談社文庫) -
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池井戸潤初の田園ミステリー『ハヤブサ消防団』は、東京から田舎に移住したミステリ作家が消防団に入団し、連続放火事件に巻き込まれる物語です。
最大の魅力は、田舎の生活描写の丁寧さと温かさ。人間関係の濃密さや地域の当番制度など、リアルな田舎生活が描かれており、地方移住を考えている方には特に参考になります。597ページというボリュームながら、池井戸潤らしい読みやすい文章で一気に読めました。
ミステリーとしても、連続放火事件の背後に隠された真実が巧妙で、最後まで犯人が分からない構成が見事です。登場人物も魅力的で、消防団のメンバーそれぞれに個性があります。
ただし、田舎の生活描写が多めなので、純粋にミステ -
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ネタバレ前作に引き続き面白かった。
1作目は、半沢ヒーロー!って感じで半沢かっこいいの気持ちが100%で終わったんだけど、今回はそうでも無かったかな。半沢もちょっとどうなんってところが目に付いて。
まず、まじで半沢(周りの人もだけど)全然謝らんなって。謝ったら死ぬんか。謝れるだけでこの世界相当上手く生きれるんちゃうの。夏休み無くなって家族旅行いけなくなったのとか、謝っておけよと思う。飲食のバイトとかできなさそう。謝るだけで収まる場面で変ないざこざずっと起こしてそう。
あと、
家族を人質に報告書を隠滅する大和田常務と
娘を人質に岸川を強請る半沢と
結局一緒なんよなって思う。
正義のためなら何やっても