池井戸潤のレビュー一覧
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池井戸潤がゼネコン業界を書くとこういう面白い作品になる。バンカー目線もありつつ単なる経済小説ではなく、池井戸潤の小説には必ず中小企業や本作の主人公たちなどの現場で汗をかいている人たちの奮闘が必ず描かれている。半沢直樹シリーズのような勧善懲悪ではなく、清濁併せた現実的な状況下での決着になっているが、それでも読後は爽やかだ。
名古屋の地下鉄談合事件がモデルと言われているが、「談合=ゼネコン」というくらい国民のイメージは定着しているのではないだろうか。
その業界に身を置く若き主人公は理想と現実の狭間で悩み、悪いと分かっていても仕方ないと途中では無理に納得しようとするのがやるせない。「しがらみ」はた -
Posted by ブクログ
総理大臣の武藤とそのバカ息子が謎のウイルスに立ち向かう、政治エンタテイメント第2弾。
ドタバタ首相親子を取り巻く個性的な人物たちも前巻に続いて健在で、読んですぐにこの物語の世界に入ることができました。
今回は、謎のウイルスとの闘いということで、コロナウイルスとの闘いを彷彿とさせ、当時の混乱を思い出しながら考えさせられました。
また、舞台はシベリアまで広がり、スケールの大きい物語で、世界情勢についても視野を広げることができました。
そして、エンタテイメントでありながら、作者のメッセージを強く感じました。
あやふやな情報に振り回されることなく、状況を冷静に判断し、政治や世の中 -
Posted by ブクログ
東京第一銀行の跳ねっ返り行員・花咲舞は、己の信じる正義のもと、空気は読まず、時にブチ切れながら、問題支店や勘違い行員の指導に奮闘している。 そんな中、ひょんなことから「組織の秘密」というパンドラの箱を開けてしまい……このままでは我が行はダメになる! 歯を食いしばり行内の闇に切り込む、痛快連作短篇
『不祥事』の続編
今放送されているドラマをもう何話も観ているので 『不祥事』を読んだ時とは違い 私の頭の中でちゃんと花咲舞は今田美桜さん、相馬健は山本耕史さんが出て来てくれた
原作もとても面白かったです
ドラマは原作とは少し違うところもあるけど ほぼ忠実だった(今観ているところまでのストーリー