池井戸潤のレビュー一覧
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終戦間際に敗色濃厚な日本軍が再興を期して東京湾に何兆円にもなる財宝を沈めた、いわゆる「M資金」伝説を素材に不遇の銀行マンが悪事に立ち向かう金融勧善懲悪物語。
都銀でも「負け組」に陥った東京第一銀行。その羽田支店副支店長・蓮沼鶏二が主人公。彼は融資課長を兼務し、いつも遅くまで残り最終退行が常だった。上司の谷支店長は自らの出世にこだわり、部下をいたわらない男。能力のある蓮沼を認めようとせず、無責任な態度で蓮沼に負担を覆い被せる。
蓮沼はある時、東京海洋開発という見慣れない会社に多額の融資をする稟議書を発見、不審感を抱く。
東京海洋開発はM資金に絡めて金を稼ごうとする新川という男が営む小さな調査会社 -
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狂咲こと、花咲舞。
調店では、遺憾なく力を発揮!
清々しいほど、スッキリする!
優秀で、正論を通す!上でも下でもお構いなく!
それにしても、銀行のエリートって、自己保身の固まりで、内部紛争に明け暮れてる。今はともかく、作者も銀行出身なんで、実際に似たようなもんなんかな?
何かお客さんの方を全然見てない…
何やねん!って感じ。
そこに、狂咲がスカッと正す!
ええ感じやわ!
でも、神戸支店での話は頂けませんな。
ストーリーは、ええけど、話し方が…
「バカ野郎。なに浮かれてんねん。」
あの……バカは、使わんと思う。
アホやと思います。
「…思ったねん。」
思っててん。とか、思ってんね -
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よみやすい!
池井戸作品は初めてだったが、とにかく読みやすい!そして、引き込まれる。
最近、ディテールの病者がやたらと冗長な小説を読んでいたので、このテンポの良さ、読みやすさは快感。 -
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2021(R3)8.16-8.20
帝都銀行で行内の不祥事処理を任された指宿修平が、銀行内の様々な問題処理に奔走する短編集。
顧客名簿の流出、現役行員のAV出演疑惑、行内の派閥対立など、なさそうでありそうな事件が次々起こる。
事件によっては、その解決の途中で終わる物語もあり、その終わり方は賛否両論だと思うが、個人的には解決まで読みたかった。
特に、『特命対特命』が面白かった。特命の指宿を潰そうとする別の特命がいるなんて、すごい組織だなー。
やっぱりどの職業も、他人に見えているより見えないところの方が圧倒的に多いよな。銀行もまた然りで、タイヘンなこと、いっぱいあるんだろうな。 -
購入済み
勢いがつく本
半沢メインのシリーズを一通り読んだあとに読ん出るからか、よりライトで華があるように感じる。気分転換や、何かしらの勢いをつけたい時に読むと前向きな気持ちで取り組めそう。
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ネタバレ松本清張の砂の器はハンセン氏病に対する差別意識を犯行の背景とし、水上勉の飢餓海峡は一度交わっただけの娼婦に借金を清算させるべく大金を渡して姿を消す殺人犯を描いた
著者が平成不況における日本型金融システムの崩壊を不在喪失して選んだのは、前職が丘三菱銀行のエリート行員であったとは言え慧眼であった
企業は信頼する企業間で相互に株主を持ち合い、乗っ取りに備えた。そのせいで企業経営は株主の支配を逃れる事となり、経営不振の責任も株主から追求されなくなる
銀行は、「金を貸すことのは時間を貸す事」を理念とし、成長分野を選び出して長期にわたり企業を支えた -
購入済み
半沢直樹シリーズ同様、やはり一気読み。
初めの幼年時代を越えるとあっという間にストーリーが展開。
起承転結の歯切れがよく、池井戸さんらしい緊迫感とすがすがしさが満載。読みながらつい映像化して、二人のアキラやくせ者上司の配役を考えたり。
「いい稟議だった」の一言に、それまでの全ページが詰まってる、いい作品でした。