池井戸潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2024.05.24 ★3.8
事務部臨店グループの相馬と花咲コンビシリーズ。
銀行内部の悪事を暴いていく勧善懲悪の短編集、かと思いきや、善悪だけでは計れない東京第一銀行の「組織」としての思惑もあり、一刀両断に出来ないこともある。
読者としてはやきもきさせられるが、花咲の完全なる「善」に救われもする。
昇仙峡調査役といい産業中央銀行との合併といい、続刊にも期待している。
↓↓↓内容↓↓↓
その日、東京第一銀行に激震が走った。頭取から発表されたライバル行との合併。生き残りを懸けた交渉が進む中、臨店指導グループの跳ねっ返り・花咲舞は、ひょんなことから「組織の秘密」というパンドラの箱を -
Posted by ブクログ
ミステリーと銀行政治のいい感じのバランスだった。でてくる人が全員、半沢直樹の遺伝子をもっているという事と、登場人物がちょっと、覚えきれなかったのが悔しい。
あらすじは、大手百貨店の一風堂に爆破予告が行われ、あまつさえそれが、実行されてしまう。メインバンクである白水銀行は、すでに多額の融資を一風堂に行っていたが、この事件で売上、株価ともに激減。これでは、回収もままならぬと融資部の板東は追加融資に難色を示す。しかし、融資を断る事で倒産してしまっては社会影響はおろか、今まで融資した大金が貸し倒れとなってしまう。行内は融資か、見送りかと紛糾が続き、外部では、一風堂の爆破犯人の捜査が続いていく。権謀術