池井戸潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった!池井戸潤お得意のスカッと展開だった。
M&Aについて、もともと金融のインターンくらいの知識しかなかったけど、この本で結構知れた気がする。経営陣の親族の人間的な分析までどうしてやるんだろうって思ってたけど、株主も人間だから利益だけで動いてるわけじゃないんだなって思った。日経でたまに出てくるTOBもどういうことかよく分からなかったけど、なんとなくイメージできた。M&Aってどういうビジネスなのか全然わからなかったし、融資ができる銀行以外のM&Aブティックって需要あるの?と思ってたけど、手数料ビジネスだってわかった。ほとんどのM&Aはこの本に出てくる東京ランパスとは違って仲介業者で双方から手数料を受け取ってるらしいけど、それってこの本で指摘されたように利益相反にならないのかな??現実はランパス東京ほどお人好しじゃないだろうし、どうなってるんだろうと思った。謝辞のところで、アドバンストアイ株主会社の姿勢がランパス東京のもとになってるって書いてあって、アドバンストアイのこと気になってきた。ヘルメスみたいな、M&Aで経営陣の座を奪わせて株価を短期的に吊り上げて売り飛ばすことで収益を得ている会社って本当にあるのかな?手数料ビジネスだったり、収益を目的にしてる山吹やヘルメスみたいな金融マンが増えたら社会回らないんじゃないか?エッセンシャルワーカーより給料高いの、社会の悪な気がする… -
Posted by ブクログ
そろそろ本格的に駅伝の季節。
まずは12日の出雲が楽しみ。下馬評では早稲田が強そうだが、さて、どうなるかな?
さて、こちら、箱根駅伝を描いた物語。
予選会で敗れながら学生連合チームのメンバーとなったランナー&監督の話と、チーフ・プロデューサーを中心にしたレースを中継するテレビ局の人々の話が、交互に語られ進んでいく。
オープン参加というチームの微妙な立ち位置やメンバーごとに異なるモチベーションの色合いがよく分かり、実在の人物や放送の歴史を交えて語られる駅伝中継の舞台裏は興味深い。
次々と問題が発生する展開はさすがにこの作者さん。
急ごしらえで寄せ集めのチームには不協和音が渦巻き、硬派なスポーツ中継にこだわるスポーツ局には横やりが入る。
どうなることやと思う間もなく案外あっさりと解決してスンスンと話が進むところはちょっと薄味とも思いつつ、窮地に助けてくれたり支えてくれる人たちの熱い思いには心が動かされる。
悩める浩太に『手を差し伸べるべきは、君だ』と、隼斗に諭す辛島アナ、グッジョブ!
箱根駅伝という良質な題材を土台にして、その上に作り上げられた話はとても面白い。
出陣式にまた胸を熱くし、区間エントリーも決まって、いざ下巻! -
Posted by ブクログ
スポーツはやるのも見るのも好きではないのですが、箱根駅伝だけは毎年楽しみにしています。ドラマが放映される前に読みたいと思って手に取りました。
テレビ局側と選手側の両面から箱根駅伝を描いた作品です。万年ほぼ最下位の関東学生連合チームが3位以内に入るという目標を掲げて箱根駅伝に挑戦します。
箱根駅伝ファンなら皆、学生連合は応援してしまう存在だと思います。予選会で敗退して箱根駅伝に出られない学校から集められた、いわば負け組のチーム。でも、それだからこそ、学生連合が箱根駅伝で上位でフィニッシュするのは下克上でありロマンだと思います。
実際のところ、学生連合は毎年最下位争いをしている弱いチームなのですが、それは、急ごしらえのチームであること、どんなに良い走りをしても記録に残らないことなどから、選手のモチベーションが上がらないことが大きな要因なのでしょう。学生連合チームの選手の目的は、箱根駅伝を走ったという経験と名誉であり、そもそも上位を目指そうという意識が乏しいのです。
しかし、その学生連合で3位以内を目指すという目標をチームの皆が共有すれば、そして優秀な監督が指導すれば、すごいチームになるのでは──という箱根駅伝ファンの夢を結実させたのが今作です(実際に2008年に現青学の原監督が学生連合チームを監督して4位になっているという事実もある)。
やっぱり、池井戸さんは上手いなぁと思います。このポイントを押すと人は感動するよ、というポイントを的確に押してくる作品でした。だから、読んでるときは夢中だったし、学生連合の選手がピンチのときにはヒヤヒヤして、仲間や恩師との関係には胸が熱くなりました。その点で、エンタメ小説のお手本のような作品だと思います。ですが、全てがめちゃくちゃ予定調和だったので(それがこの作品の良さなのですが…)、予想を超える展開や思いもかけない結果みたいな…なんらかのサプライズが欲しかったかも…しれない(わがままですが)。